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訪問看護の指定基準とは?



2000年に始まった介護保険制度ですが、近年は中重度者や医療必要度が高い利用者が増えています。末期ガンなどの在宅での看取りも推進されつつあり、今後は一層訪問看護の必要性が高まります。高齢化の影響もあり病院が在院日数を短縮せざる得ない一方で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅が増えています。

これらは、医療や介護が必要ですぐには自宅へ退院できない方々が安心して生活を続けるために必要とされており、訪問看護や訪問リハビリテーションなどの活躍の場にもなっています。医療機関としては、病院の回転率を維持させながら退院患者さんへ適切な医療などを提供するためには、訪問系サービスの整備は医療の質と経営の両面から重要なポイントです。

また、看護師にとっても訪問看護はとても魅力的なお仕事です。病棟勤務だと、看護業務のほかにも記録やカンファレンスなどの業務も多く、なかなか患者さんのベッドサイドに長く止まれないものです。それに対して訪問看護では、一度の訪問時間が30分、60分、90分などと決まっており、その間一人の患者さんにしっかりと関わることができます。在宅患者さんの生活や人生を支援することも決して夢ではありません。そして、何よりも人員基準などを満たせば、看護師個人が経営者や管理者となって訪問看護ステーションを運営できます。

そのような、医療法人にとっても看護師にとっても魅力的な訪問看護ですが、開設には指定基準があります。いくら良い看護が提供できたとしても、指定基準を満たさなければ法律違反となり事業継続が難しくなります。今回は、その重要な指定基準について説明しますので、今後の運営やお仕事に役立てていただけたら幸いです。

訪問看護師

目次

訪問看護の指定基準

訪問看護を開業する際、指定基準の「人員基準」「設備基準」「運営基準」をクリアする必要があります。訪問看護の中には通常型と出張所(サテライト)があります。出張所は指定基準とは別の出張所の要件をクリアする必要があります。

厚生労働省が定めた指定基準を基に各都道府県が解釈し、指定基準を定めています。そのため、各都道府県で指定基準が異なる場合があります。訪問看護の従来型の指定基準と出張所の要件は各都道府県庁のホームページなどで確認してください。

通常型

訪問看護事業所には、訪問看護ステーション(医療機関以外からの訪問看護事業所)と医療機関からの訪問看護の2種類があります。「人員基準」や「設備基準」については、異なる点がありますので分けて説明したいと思います。

人員基準

訪問看護ステーションの場合
  1. 保健師、看護師又は准看護師が常勤換算にて2.5名以上必要です。
    常勤換算とは、勤務延べ時間数を当該事業所における一般常勤職員の所定労働時間で割って、非常勤職員またはパート職員の人数を一般常勤職員の人数に換算した数値です。後に述べるように管理者が1名必要ですが、管理者が看護師として勤務するのであれば、他に1.5名分の職員が必要ということになります。
  2. 1のうち1名は常勤でなければなりません。
  3. 保健師又は看護師の管理者1名が必要となります。
  4. 訪問看護ステーションからのみ、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリテーション専門職が訪問することも可能です。これらを配置する場合は、実情に応じて適当数とされています。ただし、必須ではありません。
医療機関からの訪問看護の場合

保健師、看護師や准看護師などを適当な数配置する必要があります。

設備基準

訪問看護ステーションの場合

事業の運営に必要な広さの事務室を設けるほか、必要な設備及び備品を備えなければなりません。ただし、同一の敷地内に関連の事業所、施設等がある場合などは、必要な広さの専用の区画を設けることで足ります。訪問看護ステーションは医療法人が運営する場合が多く、そのような場合は病院の一室に訪問看護ステーションの事務所が設置されることがあります。この場合はその病院の建物の中に専有の区画のみを設ければ、他の備品などは病院のもの共有することも可能となります。

医療機関からの訪問看護の場合

必要な広さを有する専有の区画の確保と、設備や備品を備える必要があります。

運営基準

  1. 看護サービス提供困難時の対応
    訪問看護事業者は、利用申込者の病状、通常の実地地域を勘案して、訪問看護の提供が困難と認めた場合は、主治医や担当のケアマネージャーへ連絡を行い、適当な他の訪問看護事業所を紹介するなどの必要な措置をとらなければなりません。
  2. ケアマネージャーや他の介護事業所などと密接な連携に努める必要があります。
  3. 訪問看護の終了の際には、利用者や家族へ適切な指導を行い、主治医やケアマネージャーなどに必要な情報を提供します。

出張型(サテライト)

出張型(サテライト)とは、通常型と別な場所に事務所などを設けて一体的に運用できる方式です。訪問看護事業所の指定は、原則的にはサービス提供の拠点ごとについて行うものですが、例外的に、待機や道具の保管、着替えなどを行う出張所であり、次の要件を満たすものについては、一体的サービス提供が認められるものです。

  1. 出張所の要件
    • 利用申込の調整やサービス提供状況の把握、職員への技術教育等が一体的に行われること。
    • 職員の勤務体制、職務内容等の一元的な管理。必要な場合には随時、主事業所や他の出張所等との相互支援が行える体制(例えば、当該出張所等の従業者が急病等でサービス提供ができなくなった場合は、主事業所から代替要員を派遣できる体制)にあること。
    • 苦情処理や損害賠償等に対して、一体的に対応ができる体制にあること。
    • 事業目的や運営方針、営業日、営業時間、利用料等に同一の運営規定が定められていること。
    • 人事、給与・福利厚生等の勤務条件等の職員管理が一元的に行われること。
  2. 人員の配置
    • 主事業所及び出張所全体で、看護職員(保健師、看護師、准看護師)の常勤換算の合計が2.5名以上の人員配置。
  3. 設備基準
    • 事務所
      事業の運営に必要な広さを有する専有のもの。
    • 設備、備品
      感染予防に必要な設備(手指洗浄の場所、手指消毒備品など)、個人情報に関する文書等の管理に必要な鍵付き書庫などが必要とされています。
  4. 出張所を管理する場合の留意点
    • 管理者は、定期的に出張所を訪問し、1〜3の要件を満たすように管理を徹底すること。
    • 管理者は、出張所の従業者と「訪問看護計画」の情報内容を共有し、必要があれば見直しをするなど適切な対応をする。
    • 管理者は、出張所従業者からのサービス実施状況報告等をもとに適切な指導を行う。

などとされています。詳しくは、管轄の都道府県に確認をとる必要があります。

訪問看護の指定基準における新規申請手順

新たに事業所を賃貸(購入)する場合、新築・増改築・改修等を行う際は必ず各都道府県庁に事前協議する必要があります。
また、書類の提出先は開業予定の各都道府県によって異なるので、書類窓口の場所は注意してください。詳しくは訪問看護開業予定地の各都道府県庁・市区町村のホームページを参考にしてください。

申請手続き

申請手続きの流れは以下のようです。

(1)申請・問い合わせ窓口の確認・事前協議
サービス種類ごとに設備基準・人員配置等が定められています。特に新たな事業所を賃借(購入)する場合、新築、増改築、改修等を行う場合には必ず事前協議が必要です。

(2)申請書類の作成(相談や問い合わせは(1)の窓口へ)
新規指定、指定後の各種変更届、指定更新。手続きにより必要書類が異なります。

(3)申請書類提出 → 審査・受理
提出期限は厳守となります。手続きにより期限が異なりますのでご注意ください。

申請窓口

(1)申請窓口
事業所の所在地により、県の各福祉事務所内の介護保険施設整備担当、県庁高齢者福祉課等が窓口となります。なお、市町村によっては、市町村が窓口となる場合があります。その際は、県では申請ができませんのでご注意ください。詳しくは、訪問看護開設予定地の各都道府県庁・市町村のホームページをご参考にしてください。

例えば埼玉県の場合は、県や福祉事務所が窓口なのは以下の市と町です。

埼玉県庁高齢者福祉課:  川口市、蕨市、戸田市
東部中央福祉事務所 :  行田市、加須市、春日部市など
西部福祉事務所   :  所沢市、飯能市、東松山市など
北部福祉事務所   :  熊谷市、本庄市、深谷市、など
秩父福祉事務所   :  秩父市、横瀬町、皆野町、など

以下は、市が窓口となります。
さいたま市    さいたま市介護保険課
川越市      川越市介護保険課
越谷市      越谷市介護保険課
和光市      長寿あんしん課

訪問看護の指定基準の申請の書類について

指定基準を申請する際、各都道府県庁や福祉保険局のホームページに掲載されている申請書類を書く必要があります。各都道府県庁や福祉保険局のホームページに申請書類のフォーマットと記入例が掲載されています。また、サテライト型を開設する場合は必要書類が異なるので注意が必要です。
それでは、特に重要な書類について説明をいたします。

通常型

1.訪問看護・介護予防訪問看護事業所の指定に係る記載事項

この書類では、事業所の名称、所在地、管理者、従業者、営業日、営業時間、利用料、実施地域について記載が必要となります。
管理者については、保健師又は看護師のみが対象となります。職種と国家資格免許証の登録番号などを記載します。同一敷地内にて兼務する事業所や施設がある場合は、事業所名や兼務する職種、勤務時間を記載する必要があります。

従業者については、看護師、保健師、准看護師などが常勤換算にて2.5名以上となるように記載します。理学療法士などについては実際数を記載します。
営業日は各曜日と祝日の営業状況を記載します。また、その他、年末年始などに営業しない日がある場合も記載が必要です。営業時間も平日、土曜日、日祝日に分けて記載をします。

利用料を記載します。介護保険により定められた利用料に加えて、交通費を別途請求するような場合は、その他の費用に記載します。
事業所として実施地域を記載します。記載のある地域については、原則的にはサービスの提供を行う必要があります。

2.従業者の勤務の体制及び勤務形態一覧表

以下の内容を記載及び添付する必要があります。

  • 従業員全員の所定勤務時間数
  • 従業員全員の常勤、非常勤、兼務の別
  • 従業員の資格証の写しの添付
  • 事務職員などの職員がいる場合は、実数や氏名を記載
  • 事業所の組織図の添付
  • 事業所の正規勤務時間を確認するため、「就業規則」を添付

3.常勤職員の勤務時間に関する調べ

1日あたりの労働時間、週あたりの労働時間を記載します。休日についても、土日が固定休なのか、会社が指定する休みを取るのかなどを記載します。

4.事業計画

事業計画には、以下の項目を記載します。

  • 事業運営の基本方針(基本理念・方針)
    事業運営の根幹となる理念や運営方針を策定します。
  • 利用者確保の取り組み策
  • 従業者の採用状況
  • 従業者の研修
    高齢者虐待防止など、法令上求められる研修は必要となります。
  • 損害賠償責任保険加入の有無
  • サービス提供計画
  • 利用者見込み
  • 資金計画(運転資金)
  • 既に指定を受けているサービス
  • 事業運営に必要となる書面(契約書等)の準備状況
    サービスの提供には契約書の作成が必須となります。

5.収支予算表

事業開始から1年分の収入と支出に関する予算表です。介護報酬は、請求した月の翌月末に振り込まれます。例えば、4月サービス提供分は、5月に請求し、6月に振り込まれることになりますので、資金計画上の注意が必要です。

6.介護給付算定に係る体制等に関する届出書

様々な加算算定に該当する体制等の記載が必要です。

その他、事業所の平面図と写真や苦情処理に講ずる措置の概要なども必要となります。よく確認の上、準備する必要がありますのでご注意ください。

出張型(サテライト)

出張型を運営する場合には、別途申請が必要となりますのでご説明します。

1.主張所の事業所に係る記載事項

この書類では、事業所の名称、所在地、従業者、営業日、営業時間、実施地域について記載が必要となります。
従業者については、看護師、保健師、准看護師などが常勤換算にて2.5名以上となるように記載します。理学療法士などについては実際数を記載します。

営業日は各曜日と祝日の営業状況を記載します。また、その他、年末年始などに営業しない日がある場合も記載が必要です。営業時間も平日、土曜日、日祝日に分けて記載をします。
事業所として実施地域を記載します。記載のある地域については、原則的にはサービスの提供を行う必要があります。

以上に加えて、以下5項目について確認事項の記載を行います。

  • 利用申込みに係る調整、サービス提供状況の把握、職員に対する技術指導等が主事業所と一体的に行なわれているか。
  • 職員の勤務体制、勤務内容等が主事業所と一元的に管理されているか。
    事業所内で必要な場合に、従業員相互の間で主事業所と支援が行える体制にあるか。
  • 苦情処理や損害賠償に際して、主事業所と一体的な対応ができる体制にあるか。
  • 事業の目的や運営方針、営業日、営業時間、利用料等について同一の運営規定が定められているか。
  • 勤務条件等(人事、給与、福利厚生)の職員管理が主事業所と一元的に行なわれているか。

2.従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表

以下の内容を記載及び添付する必要があります。主事業所分に出張所勤務者も記載したものと、出張所用の両方が必要となります。

  • 従業員全員の所定勤務時間数
  • 従業員全員の常勤、非常勤、兼務の別
  • 従業員の資格証の写しの添付
  • 事務職員などの職員がいる場合は、実数や氏名を記載
  • 事業所の組織図の添付
  • 事業所の正規勤務時間を確認するため、「就業規則」を添付

3.出張所設置の理由書

任意の書式で提出します。

4.介護給付金算定に係る体制等に関する届け出

様々な加算算定に該当する体制等の記載が必要です。

訪問看護の指定基準における留意点

平成18年4月1日から介護保険法の改正に伴い新たに介護サービス事業所・施設の指定・許可更新の制度が設けられました。当初の指定・許可から6年ごとです。
当該更新を受けない場合は、事業者・施設の指定(許可)の効力を失うことになるので、当該満了日をもって事務所・施設の継続が出来なくなります。

また、適正な事業運営が行われているかどうかを確認するため都道府県及び市町村が行う「実地指導」というものがあります。実地指導にクリアできなかった場合、改善命令を受けたり、事業停止になったりします。実地指導を受ける際、事前に施設やサービスについての事前資料の提出をする必要があります。資料は各都道府県のホームパージに掲載しているのでそちらを参考にしてください。

指定基準の更新

介護サービス事業者は、要介護者・要支援者の人格を尊重するとともに、介護保険法とそれにもとづく命令を遵守し、要介護者や要支援者への忠実な職務を遂行の責務が課せられています。

介護保険制度における各種介護サービスは、定められた基準(指定基準)を満たし、指定を受けた事業者が提供することとされています。
指定基準は、各サービスの事業がその目的を達せするために必要な最低限度のサービス内容・提供方法を定めたものであり、サービス提供の前提となる人員基準・設備(施設)基準、サービス提供の方法等についての運営基準の3つの基準が定められています。

介護サービス事業者は、これらの基準において、常に事業運営とサービスの質の向上に努めるよう義務づけられるとともに、常に利用者の立場に立ってサービスを提供することが求められます。

平成18年度からは、サービスの質の向上と悪質な事業者の排除を目的として、介護サービス事業者の責務を法律上位置づけるとともに、指定の欠格事由・取消要件を追加するとともに事業者の指定の効力に有効期限(6年)を設け、指定の更新制が導入されました。また、より実態に即した指導監査や処分を行うことができるように、都道府県(市町村)の勧告・命令等の権限が整備されました。

実地指導

介護保険関係の行政による指導には、集団指導と実地指導があります。
特に、実施指導はクリアできなかった場合は、改善命令や業務停止の対象となります。実地指導の主な内容は、運営指導と報酬請求指導の二つです。

運営指導は、政策上の重要課題である高齢者虐待防止、身体拘束廃止などへの指導です。虐待や身体拘束についての理解、防止のための取り組みの促進についての指導が行われます。
また、介護保険サービスの根幹となるケアマネジメントプロセスに基づいた適切なサービス提供が行なわれているかの確認も行われます。利用者個々のニーズに応じたケアプランの作成からサービス提供、計画の見直しまでを含む一連のケアマネジメント過程の重要性の理解を深めるためにヒアリングを行い、生活支援のためのアセスメントとケアプランサービスの作成等が適切に行われ、個別ケアの推進について指導が実施されます。

報酬請求指導は、各種加算等について適切な管理がなされているかの確認が行われます。

  • 報酬基準に基づく実施体制の確保
  • ケアマネジメントプロセスに基づくサービス提供
  • 多職種との協働によるサービス提供の実施

等について、基本的な考え方や正規の算定条件に基づいた運営や報酬請求が適切に実施されているかなどをヒアリングにより確認し、不正な請求の防止やケアの質の向上を目的として指導が行われます。


実地指導は、厚生労働省と都道府県又は市町村が次の形態より、指導の対象となるサービス事業所等の事業所において実地で行います。
(1)都道府県又は市町村が単独で行うもの(一般指導)
(2)厚生労働省と都道府県もしくは市町村が合同で実施するもの(合同指導という)
実地指導の選定基準は、一般指導においては、年度ごとに国の指導重点事項に基づき、都道府県もしくは市町村がサービス事業所を選定して決めます。その他、都道府県又は市町村が特に指導を要すると認める事業所へ行う場合もあります。

合同指導は、一般指導の対象事業所の中から選定されて実施されます。

実地指導は、あらかじめ次に揚げる事項を文書により事業所へ通知して行われます。
①実地指導の根拠規定及び目的
②実地指導の日時及び場所
③指導担当者
④出席者
⑤準備すべき書類など

指導方法は、関係者から関係書類等を基に説明を求め面談方式で行われます。
指導の結果や改善を要すると認められた事項は後日文書によってその旨の通知を行うものとされています。

まとめ

以上、訪問看護開設に向けた、指定基準や新規申請手順、申請書類、留意点として指定基準の更新や実地指導についてご紹介しました。

訪問看護の開設は、医療法人以外にも起業を志す看護師でも可能です。しかし、指定基準を良く理解していないと認可が受けられません。また、いったん開設できても指定基準の更新や実地指導についての理解がないと、最悪の場合は認可取消を受ける可能性もあります。よって、制度や法令をよく理解して準備を整える必要があります。

今後、さらに高齢化が加速し、在宅での生活を送る要介護者等が多くなります。一ヶ所でも多くの訪問看護事業所が増えてゆくと良いですね。

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