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知っていますか? 福祉用具貸与の指定基準と違反事例



介護にかかる人手不足が社会全体の問題になっている昨今、介護用ロボットスーツなど、新たな品目の追加が取り沙汰されている、福祉用具貸与。介護保険事業として、開業・新規立ち上げを考えている経営者の皆様もいらっしゃることでしょう。福祉用具貸与の指定基準に関して、しっかりと理解はできていますか。今回の記事では、違反事例を交えながら、福祉用具貸与の人員基準、設備基準、運営基準について、詳しく説明していきます。ぜひ一読し、今後の経営にお役立てください。

福祉用具貸与 指定基準

目次

福祉用具貸与の指定基準とは

介護保険における居宅サービスを提供しようとする事業者は、定められた指定基準を満たすことにより、指定事業者となる必要があります。

では、福祉用具貸与の指定基準とはどういったものでしょうか。法令には、まず基本方針が示されています。

ご利用者の心身の状況、希望およびその置かれている環境を踏まえた適切な福祉用具の選定の援助、取り付け、調整などを行い、福祉用具を貸与することで、ご利用者の生活の便宜を図り、その機能訓練に資するとともに、ご利用者を介護する者の負担の軽減を図るものでなければならない

この方針にそって指定基準を定め、これを満たす事業者に対し、指定が行われることになるわけです。

指定基準は3項目に分けられ、福祉用具専門員、管理者等について定める「人員に関する基準」。福祉用具の保管、消毒に必要な設備、器材などを定める「設備に関する基準」。福祉用具の取扱、貸与における手続きなどを定める「運営に関する基準」となります。

福祉用具貸与の指定基準を守らなかったらどうなる?

2016年、実際にあったケースを紹介します。

「人員に関する基準」の違反

別会社に勤務していて、自社で従事する予定のない者を、福祉用具専門員とした虚偽の勤務形態一覧表を作成。これを申請書に添付し、指定を申請していた。

「運営に関する基準」の違反

居宅在住者ではないご利用者(同一事業者が運営する施設に入居中、住民票も移していた)に対して、算定対象とはならない福祉用具貸与を行ったとして算定、報酬請求を行った。また、実際には貸与していなかった福祉用具の架空請求も発覚。

この2つの違反は、同じ福祉用具貸与事業所が行っていました。結果、 不正に受領 したとして約120万円の返還を求められ、 指定も取り消されました。 かなり悪質なケースですので、当然の結果ともいえます。

また、これ程悪質ではないとしても、毎年のように「指定基準違反」はニュースになっています。発覚するタイミングとして、以下の4つのケースが考えられます。

① 新規参入した事業者が1~2年以内に受ける実地指導
② 毎年全事業者を対象に行われている実地指導(順番に○○か所ずつ、前回から間が空いている場合、優先的に行われます)
③ 全事業者が6年に1回行う、指定更新の申請
④ ご利用者、関係者などからの通報

①と②の実地指導とは、事業者所在地の自治体職員が行う現地調査、書面調査です。
指定基準に則った運営が行われているか、事業所の状況、あるいは勤務表・サービス提供の記録などを確認します。また、利用料の領収書、過去に行われた介護報酬の請求と、サービス提供実績の突合なども行われます。

③の指定更新も含め、外部からの指摘は、日ごろの運営を改めて見直しより良い運営につなげる機会と捉えれば良いものです。しかし、不備を指摘されても改善の姿勢を見せない。あるいは、④の通報に即時対応の必要性がある。このような場合は、より厳しく改善指導がなされる監査まで至り、それでも改善されなければ、指定取り消しもあり得るのです。

普段から指定基準を意識し、十分に満たした運営を心がけることは言うまでもありません。

福祉用具貸与の指定基準【人員基準】

具体的な指定基準について、それぞれ確認していきましょう。まず人員基準ですが、配置すべき職員について定められています。

事業所ごとに福祉用具相談員を常勤換算で2名以上置くこと。

福祉用具相談員とは・・・

  • 専門資格(保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、義肢装具士)を有する者
  • 福祉用具専門相談員指定講習 を受け、修了した旨の証明書の交付を受けた者
    ※福祉用具専門相談員講習は、都道府県知事が指定する「福祉用具専門相談員指定講習事業者」が行っています。講習の開催日時など詳細については、都道府県、あるいは各都道府県が指定する「福祉用具専門相談員指定講習事業者」に問い合わせて、ご確認ください。

事業所ごとに、専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。

ただし、管理業務に支障がない場合は、福祉用具相談員などが兼務することも認められています。

福祉用具貸与の指定基準【設備基準】

福祉用具の保管および消毒のために、設備と器材、事業の運営を行うために必要な広さの区画を有しているよう定められています。中でも2点について、具体的な基準として挙げられています。

福祉用具保管設備

  • 清潔であること。
  • 既に消毒、補修されている福祉用具と、それ以外の福祉用具を 区別する ことが可能であること。
  • 入口から出口まで清潔品と不潔品が混ざらないように通路・各部屋を設けること。
    ※より具体的な 区分 として、「保管室を別にする」、「つい立ての設置」など、明確な区分が必要です。

福祉用具消毒器材

  • 取り扱う福祉用具の種類、材質等からみて、適切な消毒効果があるものであること。

事務室

  • 事業を行うために必要な広さの専用の事務室を設けること
    ※業務に支障がない場合は他のサービスと同じ部屋を使用することは可能だが、区画を明確に区分すること。

相談室

  • プライバシーに配慮しパーテーション等で区画されている相談スペースを確保すること。

福祉用具貸与の指定基準【運営基準】

運営についての基準は多岐にわたりますので、その一部を説明します。

内容、手続きの説明について

  • 運営規定の概要、福祉用具専門相談員の勤務体制、苦情処理の体制、事故発生時の対応などについて、予め説明、文書の交付を行い、ご利用者の同意を得たうえでサービスを提供していること。

サービス提供の記録

  • 指定福祉用具貸与を提供する際には、提供した具体的なサービス内容等を 記録 し、ご利用者から申し出があった場合は、その情報をご利用者に提供すること。
    ※この記録は、 2年間保管 しなければなりません。

指定福祉用具の具体的な取り扱いについて

  • 福祉用具の機能、使用方法、利用料などの情報を提供し、各々の福祉用具の貸与に関する同意を得ること。
  • 貸与する福祉用具の機能、安全性、衛生状況などに関する点検を行うこと。
  • ご利用者の身体の状況等に応じて福祉用具の調整を行い、使用方法・使用上の留意事項、故障時の対応などを記載した文書をご利用者に交付すること。また、必要に応じて実際に使用させながら、使用方法の説明を行うこと。

勤務体制の確保等について

  • ご利用者に対し適切な指定福祉用具貸与を提供できるよう、事業所ごとに従業者の勤務体制を定めておくこと。

衛生管理等について

  • 回収した福祉用具を、その種類・材質等から適切な消毒方法、速やかに消毒し、消毒がなされていない福祉用具と 区分 して保管すること。

事故発生時の対応について

  • ご利用者に対する指定福祉用具貸与の提供により事故が発生した場合は、市町村、当該ご利用者のご家族、当該ご利用者に係る居宅介護支援事業者等に連絡を行い、必要な措置を講じること。
  • 事故の状況、事故に際してとった処置について 記録 すること。
    ※この記録は、 2年間保管 しなければなりません。
  • 指定福祉用具の貸与により賠償すべき事故が発生した場合、損害賠償を速やかに行うこと。

まとめ

福祉用具貸与の指定基準について、最近の違反事例を交えて説明してきました。指定基準に定められている内容は、福祉用具貸与を事業として行おうとすれば、どれも当たり前のことに思えます。それでも(福祉用具貸与に限らず)指定基準に反するケースが、毎年のように繰り返されるのはなぜでしょうか?

意図的なものであるか、そうでないのか。少なくとも、基準を知らなかったという釈明は通用しないと思われますが、皆さんはどのように感じられましたか。

今回の記事が役立ったという方は、ぜひシェアをお願いいたします。

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