訪問介護の立ち上げ資金はどのくらい?資金調達の方法は?



訪問介護事業に参入したいと思われている方、訪問介護事業を開業するにはどのくらいの資金が必要になるかご存知でしょうか。
開業するにあたって、資金はどのように調達すれば良いのでしょうか。

この記事では、訪問介護事業所を立ち上げる際に必要な資金やその資金調達の方法について説明していきます。
訪問介護事業所の立ち上げを考えておられる方は、ご参考にしてください。

訪問介護 資金

目次

訪問介護の開業に必要な費用

訪問介護事業を開始するにあたって、どのような費用がかかるのでしょうか。
開業時に必要な費用を項目ごとに見ていきたいと思います。

なお、 訪問介護事業を立ち上げる際には、個人では立ち上げることができません。
株式会社、合同会社などの 法人格が必要 となります。
ここでは、それらの手続きが済んでいるものとして、開業に必要な費用について説明していきたいと思います。

① 人件費

開業申請を行う際に、 人員基準を満たしていなければ申請をすることができません。
人員基準にある、管理者、サービス提供責任者、訪問介護員(サービス提供責任者も含め、常勤換算2.5人以上)という必要要員を満たすだけの人員確保が必要です。

開業前から人員を確保しておく必要があり、給与が発生します。
申請が受理されて指定を受け、サービスを開始しても、開始当初は利用者数が少ないことや介護保険によるサービスの利用料金が全額入るのが2カ月後からであることを考えると、余裕をもって人件費を確保しておく必要があります。

② 家賃、改装費

開業申請を行う際には、事業所の間取りや設備基準を満たしているかを審査されます。

そのため、申請を行う時点で事業所が確保されていなければならず、さらに設備基準を満たしておく必要があります。
開業の2カ月前に申請が必要になる場合が多いため、それまでに事業所を確保し、場合によっては改装等が必要になります。

③ 事務所内の備品費用

事務所内に基本的に必要なものは

  • 事務机、相談室用テーブル、椅子、ロッカー等の備品
  • 固定電話、携帯電話、パソコン等の通信機器
  • 筆記用具など基本的な事務用品
等が必要になります。

④ 車両代・駐車場代

訪問に必要な車両と台数分の駐車場代が必要になります。

⑤ 雑費

  • 光熱費
  • 電話・インターネット等の通信費
  • 介護ソフト、カルテ等の費用
  • 広告作成や名刺作成等の宣伝費
  • 従業員や車両等にかける保険費用

等が必要になります。


訪問介護事業は、大規模な事務所が必要ではないため比較的家賃等の費用は少なく済むことが多いですが、それでも開業にあたっては多額の費用が必要となります。

具体的な金額は、開業する地域にもよりますが、800万円から1000万円ほど必要であるとされています。
地域格差もありますので、きちんと見積もりを取り、必要な金額を正確に割り出しましょう。

訪問介護の開業の資金調達方法

開業の際に必要な資金が明らかになった時点で、自己資金で賄えない場合は資金を調達する必要があります。

資金を調達するには、何らかの形で借入することになります。
ここでは、一般的な資金の調達方法についてお話しします。

① 銀行や信用金庫からの借入

懇意にしている銀行や信用金庫がある場合は、借入を相談することが可能です。
また、新規に開業する法人であれば、各銀行の規定を満たしていれば融資を受けることもできます。

各銀行ともに特色がありますので、各銀行のwebサイト等を確認すると良いでしょう。
利率に関しても銀行により開きがあり、変動制を採用している銀行も多いようです。

融資までには、様々な審査や面接があります。
新規参入の小さな事業所であれば、厳しいことがあります。
また、審査内容によっては保証人が必要となることもあります。

② 日本政策金融機関から創業融資を受ける。

日本政策金融公庫とは、100%政府出資の政府系金融公庫です。
営業成績等の実績がないため、 資金融資が困難なことが多い創業企業に積極的に融資をしてくれます。
原則、 無担保・無利子での融資が可能 であり、低利な点が最大の魅力です。

webサイトに詳しい申請方法や問い合わせ先が記載されているので、一度目を通してみると良いでしょう。
融資以外にも、介護系事業の立ち上げのポイントなど色々な情報が提供されています。

訪問介護開業の資金調達の注意点

それでは実際に、金融機関から資金調達をする際の注意点について説明いたします。

① 事業計画書や収支計画書の内容に説得力があるか

最初に提出する事業計画書や収支計画書に沿って事業の資金の流れを知ると同時に、事業に対しての事業主の経営の考え方も浮き彫りになります。

経営状況の推移等も、過度に良く見積もりすぎても信用できないと判断されることもあります。
現実に沿った状況を、包み隠さずに記載する必要があります。
記載の方法についても、担当者にわかりやすいようにパワーポイントを使用するなどプレゼンテーションを行うような気持で臨むと良いでしょう。

② 面接の際の対応

面接で融資担当者と話をする際に、事業計画に関してどのように思っているか、将来の展望や事業に対する思いなど、 あなたの経営力、事業主としての資質も見られています。

面接に臨む際には、参考資料を熟読した上で、どのような質問が来ても答えられるように自分の中でも考えをまとめておかなくてはなりません。
質問に対する受け答えは、真摯に対応しましょう。
当たり前のことですが、面接に行く際には身だしなみを整え、清潔感のある衣服で臨みましょう。

③ 融資予定額は妥当か

融資を受ける際には、最初にお話ししたように、事業所の物品などにかかる額と人件費にかかる額、自己資産から賄う額を加味して融資予定額を決定しなければいけません。

事業所の物品費用などは見積もりもしやすいと思いますが、人件費の見積もりには苦労されるのではないかと思います。
なお、サービス提供から入金されるまで、2カ月の期間を要します。

また、最初は利用者も少ないため収入も少なく、さらに集客が思うようにいかなかった場合は、赤字の時期が続くことになります。
そのような事態も予測した上で、融資を受ける必要があります。
無料の開業セミナー等でも相談に乗ってもらえますので、一度専門家の話を聞いてみると良いでしょう。

まとめ

訪問介護事業をするにあたっては、まず法人格を取得しなければならず、長い準備期間が必要となります。
きちんと情報を集めたうえで開業を進めなければ、時間や資金の無駄が増えてしまいます。
前準備をしっかり行い、無駄なく開業に向けて進めていきましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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