代表取締役 岩崎 英治 様
しっかりとした福祉の理念と、信頼していただけるサービスの提供を両輪で実践
株式会社グレートフル 様
株式会社グレートフルは訪問介護を中心に従業員が約200名。もう1社のメディカルアシストは、通所介護を中心として展開しており従業員は約100名。グループ全体としては、通所が8事業所、訪問介護が5事業所、ケアマネージャーは4事業所、そしてグループホームを1事業所展開。それ以外にも薬局を39店舗、フィットネスを5店舗展開している。
介護事業をはじめたきっかけは何ですか?
私は、介護保険が始まる前から介護従事者でした。現場から運営、管理まで経験してきたんですが、自分の思うような会社を作りたいというのがきっかけです。
当時、介護保険が始まる前は、介護業界の給料がかなり低い水準でした。 なので、優秀な先輩や尊敬している先輩方が給料を理由に、異業種に転職をせざるを得ない状況でした。
当時は、一生懸命仕事をしていってもどうやってキャリアアップをしていけばよいのか見えなかったし、賃金だけじゃなく、どのようにマネジメントスキルをのばしていけばいいのかっていうキャリアに対する不安も大きかったというのもあります。
そういう課題があったので、自分のところではある程度待遇が良く、たとえ結婚したとして、男性でも長く働けるような会社を作りたいと思っていました。
今では離職も少なく、スタッフとして入職をして、事業部長になっている者もいます。ステップアップできるようにしているので、やりがいを持って仕事ができているのではないかと思っています。
介護事業者として大切にしている価値観やポリシーは何ですか?
論語とそろばんじゃないですが、しっかりとした福祉の理念と、信頼していただけるサービスの提供を両輪で実践していくことが重要であると思っています。
特に信用がある事業会社にしてきたいっていうのは常に思っていて、信用があれば厳しい状況だったとしても V 字回復できると考えています。
利益は確かに重要なのですが、利益よりも重要なのが信用であるということです。
今後は世間的にも厳しい状況が続くかもしれませんが、地域との信用や職員との信用を深めておけば、いくらでも再スタートはできると思っています。
それと、いつも言っているのは、すべて循環していくということです。
どういうことかというと、待遇や環境を整えれば、職員のモチベーションが上がり、職員が喜ぶから利用者が喜ぶし、利用者が喜ぶから収益につながり、収益が上がるからまた待遇や環境を整えれモチベーションが上がるし、モチベーションが上がればサービスも良くなるというサイクルが回るということです。
この循環サイクルがうまく回りだせば、自動的に良いサイクルが回っていくと思っています。
また、人員配置基準を満たすためだけの採用はしないようにしています。
やっぱり採用計画をしっかり立てて、最初のうちは教育等の面で厳しいけれども、計画的に自分達の理念を共有できるような人材を採用し、余裕のある経営を目指したほうがいいと思います。
なぜかと言うと、人員配置基準のためだけに採用した人が、ネックになってしまうこともあるからです。
キャリアアップについてはどのような取り組みをされていますか?
いくつかの研修をしています。例えば新入社員研修だったり管理者研修だったりをしています。あとは、その方が将来どうなりたいのかという、その人の思い描くキャリアにあわせた成長ができるようサポートしています。
前提として考えにあるのは、人が育たなければ店舗は出さない、事業を拡大しないということです。事業拡大も人の採用が難しければうまくいかないケースも多いので、そういう方針にしています。良い人材がいれば、良質なサービスの提供もできると思っているので、そこを重要視しています。
キャリアアップではないのですが、他の取り組みとして、家族バーベキューなどもしています。200名くらいでやっていますが、家族を呼んで職場の仲間を見てもらうことで、結果的に不安解消や離職防止に繋がっていると思います。
他にも、フットサルやテニスなどのクラブ活動を会社が助成して行っています。会社の保養所もあるので職員が無料で自由に使えるようにしています。
理念浸透で苦労した点やターニングポイントになった点はありますか
やはり創業当時はなかなか職員さんも理解してくれないし、経営状況も苦しいんで、全部の要望には応えられませんでした。
ただ、経営方針発表会ですとか、先ほどお伝えしたイベントを数多くすることで、いろんな場面で私の思いや方向性が伝わっていったと思います。方針発表会や家族バーベキュー等の行事を創業当初からやっているので、理念や会社の今後の方向性が浸透しているのだと思います。
家族バーベキューについては、職員の家族にも思いを伝えられる機会なので、ずっと続けていますが、そういうもので浸透は進んできたんだと思います。
いま、介護業界においてもいくつか課題があるかと思いますが、特に気になっている課題は何ですか?
偏りがある業界にならないようにしていきたいと思っています。偏りとは、基本的には社会貢献や地域貢献が理念でなければいけないんですが、一方ではしっかりとした経済活動が必要だと思っています。
このバランスが大きく崩れないようにしなければいけないと考えています。崩れてしまうと業界が維持できなくなるという危機感もあります。
人のためにしっかりと貢献をしていくことは必要なのですが、だからといって経済活動をしなくていいというわけではないし、収益がでる体質も取らなければいけません。
経営者だったら、経営の勉強するのは当たり前だし、マネージャーならマネジメントの勉強をするのが当たり前で、それが他の産業の当たり前だと思うんですが、それらが介護業界でも普通にできないといけないと思っています。
やっぱり社会保障費という意識も持ちながら、有限である資源を有効活用していくというような経営努力をしていくというのが今後ますます重要になっていくと考えています。
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