訪問看護ステーションの立ち上げ資金はどのくらい?

訪問看護ステーションを立ち上げたいと思っている皆様は、どのくらいの費用がかかるか、そしてどこから資金調達をするかご存知でしょうか?
この記事では、訪問看護ステーションを立ち上げる際の費用と資金の調達方法について、基本的な内容を説明しています。
訪問看護ステーションの開業を検討している方は、ぜひご一読下さい。

訪問看護 資金

目次

訪問看護ステーション開設にかかる費用は?

最初に訪問看護ステーションを立ち上げる際に必要な費用を計算してみましょう。
訪問看護ステーションを開設・運営するためには、都道府県等から介護保険法に基づく指定を受ける必要があります。この指定を受けるためには、『人員基準』、『設備基準』、『運営基準』に定められる項目を満たすことが必要です。
すなわち、人員基準を満たすスタッフを採用し、設備基準を満たす事務所の賃貸契約や設備・備品の調達、運営基準を満たす各種規程やマニュアルの整備などが、指定申請をする前から必要であり、人件費や賃貸料、設備・備品の購入費用などが開設にかかる費用として挙げられます。

① 人件費

人件費には、皆さん自身やスタッフの『給与・賞与』、退職金の拠出額等の『退職給付費用』、社会保険料等の事業主負担である『法定福利費』などがあります。
事業所の開設前であっても、開設準備等の業務に従事するスタッフには人件費が発生します。また、開設後に利用者が少なくても、人員基準に定められる常勤換算『2.5人』以上のスタッフの人件費が発生します。

② 事務所等に係る費用

事務所等に係る費用として、事務所の『仲介手数料』、『敷金』、『礼金』、『賃貸料』、『改修費用』、『駐車場代』などが挙げられます。

仲介手数料 不動産賃貸契約に係る仲介業者(不動産屋)に支払う手数料。
敷金 家賃滞納や修理費用の担保として預けるお金です。
賃貸料の「1ヵ月分」や「2ヵ月分」などで計算されることが一般的です。
礼金 物件の所有者に対してのお礼として支払うお金です。こちらも賃貸料の「1ヵ月分」や「2ヵ月分」などで計算されることが一般的ですが、礼金なしの物件も多いです。
賃貸料 月々支払う家賃や管理費です。契約時及び月々の支払いを前払い方式で支払う場合があります。
改修費用 内装の工事費用や手洗い器の設置費用など物件の改修にかかる費用です。
駐車場代 訪問に使用する車両や従業員の通勤に使用する車両がある場合、駐車スペースを確保するために駐車場代がかかります。

③ 設備・備品等に関わる費用

設備・備品等に係る費用として、以下のような内訳の経費が挙げられます。

応接セット 利用者・家族との相談対応・面談のための応接セット。
事務デスク・チェア スタッフが事務的な業務を行うためのデスクやチェア。
書庫等 利用者の個人情報等を保管するための書庫。
サービス提供に使用する備品 体温計や血圧計、スタッフが訪問時に持ち歩く訪問セットなど。
パソコン 各種書類の作成など、事務業務を行うためのパソコンやタブレット。
電話機、FAX機、携帯電話 電話連絡やFAXの送受信のために必要な機械。
コピー機、プリンター 書類を印刷して配布したり、保管したりするために必要な機械。
自動車 訪問等に使用する車両。

訪問看護ステーション開設にかかる費用の総額はどれくらい?

これまでご紹介してきたような内容の費用と、介護報酬や診療報酬が入金されるまでの運転資金等をすべて含めると、訪問看護ステーションの開設に必要な金額は、『おおよそ500万円~1,000万円』ほどになるでしょう。

訪問看護ステーション開設のための資金調達方法

訪問看護ステーションを開設するための費用について説明しましたが、この資金の調達方法として、『自己資金』を使用する方法と『金融機関等からの借入』を行う方法があります。
金融機関等には、お近くにある銀行や信用金庫の他にも、中小企業に対する融資を中心に行っている日本政策金融公庫があります。

1.お近くの銀行や信用金庫からの融資

お近くの金融機関や既に取引のある金融機関がある場合は、そちらの金融機関で実施している事業向けの融資について相談し、説明を受けるのが良いでしょう。
銀行からの融資を受ける流れは、
①借入の相談

②借入の申し込み

③審査・面談

④契約

⑤入金
となります。

2.日本政策金融公庫からの融資(創業融資)

日本政策金融公庫とは、政策に基づき中小企業や農林漁業者など事業者が資金を調達するために融資等を実施する『政府関係金融機関』です。
訪問看護を含む介護事業については、創業に積極的な融資が実施されていますので、上記の金融機関への相談と合わせて、日本政策金融公庫にも相談を行うのが良いでしょう。
また、日本政策金融公庫では、創業のためのセミナーの実施、創業にあたり役立つ情報がWEBサイトに公開されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

訪問看護ステーション開設の資金調達における注意点

民間の金融機関、日本政策金融公庫等から融資を受けるためには、どのような事に注意をすれば良いのでしょうか?
注意すべき点をまとめていますので、順に見ていきましょう。

融資希望金額は妥当か?

融資を受ける(借入を行う)ということは、その借入金に対して利息を支払い、分割にて返済を行うということです。
そのため、事業の規模に見合った返済が可能な金額を借入しなくては、返済できない状況になってしまうかもしれません。
また、先ほどご紹介した開業に必要な資金を適切に見積もっていないと、資金が不足したり、資金が余ってしまったりすることになり、事業所の経営に支障が出てしまう場合もありますので注意しましょう。

事業計画書や収支計画書の内容に説得力があるか?

融資を受けるためには、『事業計画書』や『収支計画書』を作成し、事業の経営状況の見込みや融資希望金額の妥当性を説明することになります。
融資の担当者に説明し、その内容が説得力のあるものになっていることが融資を受けるために必要であり、反対に説得力がなく、実現が難しい希望的な予測が多いと判断されると融資を断られるケースもありますので注意しましょう。

ご自身の資産の状況等を把握しておく。

特に、創業する場合は、実績のない会社に対して金融機関が融資することになるため、もしも事業がうまくいかなった時のために、経営者個人の資産の状況等を確認されることがあります。
また、事業開始にあたり、経営者が自己資金をどれくらい投入するかということも確認されることになります。
これらの質問に的確に回答するために、ご自身の資産の状況等をしっかりと把握しておきましょう。

おわりに

訪問看護ステーションを立ち上げる際に必要な資金の内訳と資金調達の方法について説明してきましたが、いかがでしたか?
訪問看護は、在宅で療養生活を送る高齢者が増えていることからもニーズの高い事業となっています。
ここでご紹介した内容を参考に、皆様が訪問看護ステーションを無事立ち上げできることをお祈り申し上げます。
もし、開業・立ち上げに関して疑問や不安を感じているのでしたら、『カイポケ』の開業支援サービスまでお電話ください。専任のスタッフが、皆様からの相談に対応させていただきます。
最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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