【加算減算】日常生活継続支援加算とは?
日常生活継続支援加算の概要とは?
日常生活継続支援加算とは?
2015年の介護報酬改定に伴い、施設のご利用者が重度化していることを受けた評価基準の変更や、介護職員がたんの吸引を実施することに対する、日常生活継続支援加算の見直しが行われました。
日常生活継続支援加算とは、重度のご利用者の入所を積極的に受け入れることを評価し、要介護度4および5の新規の入所者総数が7割以上であることや、認知症で日常生活が困難な新規の入所者が6割5分以上、たんの吸引等が必要なご利用者が1割5分以上であることなどを条件としています。
福祉医療機構が2015年10月に行ったアンケート結果では、日常生活継続支援加算の取得率は、72.7%にも上っています。加算を取得できない所は小規模な施設に多く、理由として新規入所者に限られることや、介護福祉士の従事者用要件を満たしていないということがありました。
日常生活継続支援加算の目的について
日常生活継続支援加算は、居宅での生活が困難になっている重度の要介護者や認知症の方で、入所の必要度が高いご利用者の積極的な受け入れ促進を目的にしています。介護福祉士資格を持つ職員を配置することで、より質の高い介護福祉サービスを提供し、個々のご利用者を尊重しながら生活を支援していることを評価します。
日常生活継続支援加算を算定できる対象事業者
対象事業者は厚生労働大臣が定める施設基準に適合していると認められ、都道府県に届け出て指定を受けている介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(特別養護老人ホーム)です。
① 日常生活継続支援加算Ⅰの場合
介護福祉施設のうち、介護福祉施設サービス費、小規模介護福祉施設サービス費、小規模旧措置入所者介護福祉施設サービス費、旧措置入所者介護福祉施設サービス費を算定している事業者
② 日常生活継続支援加算Ⅱの場合
介護福祉施設のうち、ユニット型介護福祉施設サービス費、ユニット型小規模介護福祉施設サービス費、ユニット型旧措置入所者介護福祉施設サービス費、またはユニット型小規模旧措置入所者介護福祉施設サービス費を算定している施設
日常生活継続支援加算の算定要件について
算定要件 | 備考 | |
---|---|---|
1 | 新規入所者(※1)のうち、要介護4、5の認定を受けている人が70%以上であること | ※1)算定日の6ヵ月~12ヵ月前の新規入所者の数 |
2 | 新規入所者(※1)のうち認知症日常生活自立度Ⅲ(※2)以上の入所者が65%以上であること | ※2)日常生活に支障をきたす症状または行動が見られ、意思疎通が困難な者 |
3 | 医師の指示に基づいた喀痰の吸引や経管栄養を行う必要があるご利用者が15%以上であること | 口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部の喀痰吸引、胃ろう、腸ろうや経鼻による経管栄養を必要とする利用者 |
4 | 介護福祉士が常勤換算で利用者6人に対して1人以上であること | |
5 | 通所介護等の算定方法第12号の基準に該当しないこと |
|
日常生活継続支援加算の取得できる単位数
日常生活支援加算Ⅰの場合、1日当たり36単位、日常生活継続支援加算Ⅱの場合、1日当たり46単位取得できます。
まとめ
日常生活継続支援加算は、介護老人福祉施設が重度の人を積極的に受け入れること評価するために創設された加算です。この加算を算定する介護老人福祉施設は7割以上にも上り、介護老人福祉施設が積極的に重度の人を受け入れていることがうかがえます。
実地指導の準備はお済みですか?
実地指導に向けて対策しておくべきポイントについて、
わかりやすくまとまっているPDF資料
を、ぜひご活用ください。