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介護職員等特定処遇改善加算とは?【2021年度改定対応】

介護職員等特定処遇改善加算とは、『経験・技能のある介護職員』に重点化して、これまでの介護職員処遇改善加算に加え、更なる処遇改善を行うための加算として、令和元年10月の介護報酬改定により創設されました。
全産業を対象とした賃金調査において、介護職員の賃金が全産業の平均と比較して『低い』という調査結果から、介護現場でリーダーとしての役割を担う介護職員の賃金を全産業の平均年収440万円へ引き上げ、介護職員の確保・職場定着に繋げるために実施されています。
令和3年度の介護報酬改定では、リーダー級の介護職員について他産業と遜色ない賃金水準の実現を図りながら、介護職員の更なる処遇改善を行うという趣旨は維持した上で、事業者がより活用しやすい仕組みにする観点から、配分ルールの見直しが行われました。
この記事では、介護職員等特定処遇改善加算の単位数や算定要件についてまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。

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介護職員等特定処遇改善加算の該当する介護サービス種別

  • 訪問介護
  • 訪問入浴介護
  • 通所介護
  • 通所リハビリテーション
  • 短期入所生活介護
  • 短期入所療養介護
  • 特定施設入居者生活介護
  • 介護老人福祉施設
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設
  • 介護医療院
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 夜間対応型訪問介護
  • 地域密着型通所介護
  • 認知症対応型通所介護
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 認知症対応型共同生活介護
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護

介護職員等特定処遇改善加算の種類と単位数

介護サービス種別 (Ⅰ) (Ⅱ)
訪問介護
夜間対応型訪問介護
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
6.3% 4.2%
訪問入浴介護 2.1% 1.5%
通所介護
地域密着型通所介護
1.2% 1.0%
通所リハビリテーション 2.0% 1.7%
特定施設入居者生活介護
地域密着型特定施設入居者生活介護
1.8% 1.2%
認知症対応型通所介護 3.1% 2.4%
小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護
1.5% 1.2%
認知症対応型共同生活介護 3.1% 2.3%
介護老人福祉施設
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
短期入所生活介護
2.7% 2.3%
介護老人保健施設
短期入所療養介護(老健)
2.1% 1.7%
介護療養型医療施設
介護医療院
短期入所療養介護(老健以外)
1.5% 1.1%

介護職員等特定処遇改善加算の計算方法

介護職員等特定処遇改善加算は、1ヵ月の基本報酬と各種加算・減算(介護職員処遇改善加算を除く)を合計した単位数に、加算率を掛けることで算定します。計算結果に、端数が生じた場合は、1単位未満の端数を『四捨五入』します。

介護職員等特定処遇改善加算の計算の例

計算条件 通常規模型通所介護
サービス提供時間:7時間以上8時間未満
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)
介護職員処遇改善加算(Ⅰ)
介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)
要介護2
1月に8回利用
総単位(介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算の加算前) (773単位+22単位)×8回=6,360単位
介護職員処遇改善加算の単位数 6,360単位×5.9%=375.24
⇒375単位(四捨五入)
介護職員等特定処遇改善加算の単位数 6,360単位×1.2%=76.32
⇒76単位(四捨五入)

介護職員等特定処遇改善加算の対象職員、配分ルール

介護職員等特定処遇改善加算を算定した場合、加算の算定額に相当する介護職員の賃金の改善を実施しなくてはいけません。その際、介護職員処遇改善加算と介護職員等特定処遇改善加算による賃金改善を区別して、実施しなくてはいけません。

また、『経験・技能のある介護職員』『他の介護職員』『その他の職種』という3つのグループにおいて、以下のようなルールが設けられています。

介護職員等特定処遇改善加算の配分ルール・配分方法

  • 経験・技能のある介護職員のうち1人以上は、賃金改善の見込額が月額平均8万円以上、または賃金改善後の賃金の見込額が年額440万円以上であること。
  • 経験・技能のある介護職員の賃金改善の見込額の平均が、他の介護職員の賃金改善の見込額の平均より高いこと。
  • 他の介護職員の賃金改善の見込額の平均が、その他の職種の賃金改善の見込額の2倍以上であること。
  • その他の職種の賃金改善後の賃金の見込額が年額440万円を上回らないこと。

※厚生労働省「令和3年度介護報酬改定における改定事項について」より引用

経験・技能のある介護職員とは?

経験・技能のある介護職員とは、介護福祉士であって、経験・技能を有する介護職員と事業者が認めた職員を指します。介護福祉士で、法人における勤続年数10年以上を基本としますが、他の法人における経験や業務、技能などから判断することができます。

他の介護職員とは?

他の介護職員とは、経験・技能のある介護職員を除く介護職員を指します。

その他の職種とは?

その他の職種とは、介護職員以外の職員を指します。

介護職員等特定処遇改善加算の算定要件

介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)の算定要件

  • 介護職員処遇改善加算(Ⅰ)、(Ⅱ)、(Ⅲ)のいずれかを算定していること。
  • 職場環境等要件を満たすこと。
  • 介護福祉士の配置等要件を満たすこと。
  • 介護職員等特定処遇改善加算の取り組みについて、介護サービスの情報公表制度を活用し、賃金以外の処遇改善に関する具体的な取り組み内容を公表していること。(令和4年度から適用)
  • 介護職員等特定処遇改善計画書を作成し、提出すること。
  • 介護職員等特定処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
  • 介護職員等特定処遇改善実績報告書を作成し、提出すること。

介護職員等特定処遇改善加算(Ⅱ)の算定要件

  • 介護職員処遇改善加算(Ⅰ)、(Ⅱ)、(Ⅲ)のいずれかを算定していること。
  • 職場環境等要件を満たすこと。
  • 介護職員等特定処遇改善加算の取り組みについて、介護サービスの情報公表制度を活用し、賃金以外の処遇改善に関する具体的な取り組み内容を公表していること。(令和4年度から適用)
  • 介護職員等特定処遇改善計画書を作成し、提出すること。
  • 介護職員等特定処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
  • 介護職員等特定処遇改善実績報告書を作成し、提出すること。

職場環境等要件とは?

  • 計画の期間中に実施する以下の項目の処遇改善(賃金改善を除く。)の内容を全ての介護職員に周知していること。
  • 令和3年度は、下記の表における「入職促進に向けた取組」「資質の向上やキャリアアップに向けた支援」「両立支援・多様な働き方の推進」「腰痛を含む心身の健康管理」「生産性の向上のための業務改善の取組」「やりがい・働きがいの醸成」の6つの区分のうち、事業者が選択した3つの区分について1項目以上の取り組みを行うこと。
  • 令和4年度以降は、下記の表における「入職促進に向けた取組」「資質の向上やキャリアアップに向けた支援」「両立支援・多様な働き方の推進」「腰痛を含む心身の健康管理」「生産性の向上のための業務改善の取組」「やりがい・働きがいの醸成」の6つの区分について、すべての区分で1項目以上の取り組みを行うこと。
職場環境等要件の区分 内容
入職促進に向けた取組 ●法人や事業所の経営理念やケア方針・人材育成方針、その実現のための施策・仕組みなどの明確化
●事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築
●他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者等にこだわらない幅広い採用の仕組みの構築
●職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力度向上の取組の実施
資質の向上やキャリアアップに向けた支援 ●働きながら介護福祉士取得を目指す者に対する実務者研修受講支援や、より専門性の高い介護技術を取得しようとする者に対する喀痰吸引、認知症ケア、サービス提供責任者研修、中堅職員に対するマネジメント研修の受講支援等
●研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動
●エルダー・メンター(仕事やメンタル面のサポート等をする担当者)制度等導入
●上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ等に関する定期的な相談の機会の確保
両立支援・多様な働き方の推進 ●子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指す者のための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備
●職員の事情等の状況に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した非正規職員から正規職員への転換の制度等の整備
●有給休暇が取得しやすい環境の整備
●業務や福利厚生制度、メンタルヘルス等の職員相談窓口の設置等相談体制の充実
腰痛を含む心身の健康管理 ●介護職員の身体の負担軽減のための介護技術の修得支援、介護ロボットやリフト等の介護機器等導入及び研修等による腰痛対策の実施
●短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業員のための休憩室の設置等健康管理対策の実施
●雇用管理改善のための管理者に対する研修等の実施
●事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成等の体制の整備
生産性向上のための業務改善の取組 ●タブレット端末やインカム等のICT活用や見守り機器等の介護ロボットやセンサー等の導入による業務量の縮減
●高齢者の活躍(居室やフロア等の掃除、食事の配膳・下膳などのほか、経理や労務、広報なども含めた介護業務以外の業務の提供)等による役割分担の明確化
●5S活動(業務管理の手法の1つ。整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字をとったもの)等の実践による職場環境の整備
●業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減
やりがい・働きがいの醸成 ●ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の介護職員の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善
●地域包括ケアの一員としてのモチベーション向上に資する、地域の児童・生徒や住民との交流の実施
●利用者本位のケア方針など介護保険や法人の理念等を定期的に学ぶ機会の提供
●ケアの好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供

介護福祉士の配置等要件とは?

介護福祉士の配置要件では、サービス種別によって定められたサービス提供体制強化加算等を算定していることが条件となっています。

介護福祉士の配置等要件になる加算 対象サービス
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ)
訪問入浴介護
通所介護
通所リハビリテーション
短期入所生活介護
短期入所療養介護
介護老人保健施設
介護療養型医療施設
介護医療院
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
夜間対応型訪問介護
地域密着型通所介護
認知症対応型通所介護
小規模多機能型居宅介護
認知症対応型共同生活介護
看護小規模多機能型居宅介護
特定事業所加算(Ⅰ)
特定事業所加算(Ⅱ)
訪問介護
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ)
入居継続支援加算(Ⅰ)
入居継続支援加算(Ⅱ)
特定施設入居者生活介護
地域密着型特定施設入居者生活介護
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)
サービス提供体制強化加算(Ⅱ)
日常生活支援加算
介護老人福祉施設
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)イ
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)ロ
療養通所介護

介護職員等特定処遇改善加算の留意点

  • 介護職員等特定処遇改善加算を算定した場合、加算の算定額に相当する賃金改善を実施することとともに、取得する加算の区分に応じたキャリアパス要件・職場環境等要件・見える化要件等を満たす必要があります。これらの要件を満たすための費用については、賃金改善の実施に要する費用に含めることができないので、注意しましょう。
  • 経験・技能のある介護職員において、月額8万円の改善または改善後の賃金が年額440万円以上となる職員がいない場合には、その理由を提出しなくてはいけません。

最後に

この記事は、作成時点の最新資料・情報を基に作成しています。具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認いただき、自治体等へ申請・お問い合わせいただきますようお願い致します。


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