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介護職員処遇改善加算とは?【2021年度改定対応】

介護職員処遇改善加算とは、利用者に直接介護サービスを提供する職員(介護職員)の安定的な処遇改善を図るための環境整備と賃金改善を目的に創設された加算です。
平成23年度までは「介護職員処遇改善交付金」として実施されていましたが、平成24年度からは「介護職員処遇改善加算」として、介護報酬の加算へ移行しました。その後、平成27年度、平成29年度、平成30年度の介護報酬改定において、算定要件や単位数(算定率)が見直されてきました。
そして、令和3年度の介護報酬改定では、算定要件の一つである職場環境等要件について、職場環境の改善の実効性の観点から見直しが行われています。
この記事では、介護職員処遇改善加算の単位数や算定要件についてまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。

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介護職員処遇改善加算の該当する介護サービス種別

  • 訪問介護
  • 訪問入浴介護
  • 通所介護
  • 通所リハビリテーション
  • 短期入所生活介護
  • 短期入所療養介護
  • 特定施設入居者生活介護
  • 介護老人福祉施設
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設
  • 介護医療院
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 夜間対応型訪問介護
  • 地域密着型通所介護
  • 認知症対応型通所介護
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 認知症対応型共同生活介護
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護

介護職員処遇改善加算の種類と単位数

介護サービス種別 (Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅲ) (Ⅳ) (Ⅴ)
訪問介護
夜間対応型訪問介護
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
13.7% 10.0% 5.5% (Ⅲ)の単位数
×0.9
(Ⅲ)の単位数
×0.8
訪問入浴介護 5.8% 4.2% 2.3%
通所介護
地域密着型通所介護
5.9% 4.3% 2.3%
通所リハビリテーション 4.7% 3.4% 1.9%
特定施設入居者生活介護
地域密着型特定施設入居者生活介護
8.2% 6.0% 3.3%
認知症対応型通所介護 10.4% 7.6% 4.2%
小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護
10.2% 7.4% 4.1%
認知症対応型共同生活介護 11.1% 8.1% 4.5%
介護老人福祉施設
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
短期入所生活介護
8.3% 6.0% 3.3%
介護老人保健施設
短期入所療養介護(老健)
3.9% 2.9% 1.6%
介護療養型医療施設
介護医療院
短期入所療養介護(老健以外)
2.6% 1.9% 1.0%

介護職員処遇改善加算の計算方法

介護職員処遇改善加算は、1ヵ月の基本報酬と各種加算・減算を合計した単位数に、加算率を掛けることで算定します。計算結果に、端数が生じた場合は、1単位未満の端数を『四捨五入』します。

介護職員処遇改善加算の計算の例

計算条件 通常規模型通所介護
サービス提供時間:7時間以上8時間未満
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)
介護職員処遇改善加算(Ⅰ)
要介護1
1月に8回利用
総単位(介護職員処遇改善加算の加算前) (655単位+22単位)×8回=5,416単位
介護職員処遇改善加算の単位数 5,416単位×5.9%=319.544
⇒320単位(四捨五入)

介護職員処遇改善加算の算定要件

介護職員処遇改善加算(Ⅰ)の算定要件

  • キャリアパス要件Ⅰ、キャリアパス要件Ⅱ、キャリアパス要件Ⅲ、職場環境等要件をすべて満たすこと。
  • 介護職員処遇改善計画書を作成し、提出すること。
  • 賃金改善を行う方法等について計画書を用いて職員に周知すること。
  • 介護職員処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
  • 介護職員処遇改善実績報告書を作成し、提出すること。
  • 労働保険に加入し、労働保険料を適正に納付していること。
  • 労働基準法、労働災害補償保険法、最低賃金法、労働安全衛生法、雇用保険法その他の労働に関する法令に違反して(罰金以上の刑に処せられて)いないこと。

介護職員処遇改善加算(Ⅱ)の算定要件

  • キャリアパス要件Ⅰ、キャリアパス要件Ⅱ、職場環境等要件を満たすこと。
  • 介護職員処遇改善計画書を作成し、提出すること。
  • 賃金改善を行う方法等について計画書を用いて職員に周知すること。
  • 介護職員処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
  • 介護職員処遇改善実績報告書を作成し、提出すること。
  • 労働保険に加入し、労働保険料を適正に納付していること。
  • 労働基準法、労働災害補償保険法、最低賃金法、労働安全衛生法、雇用保険法その他の労働に関する法令に違反して(罰金以上の刑に処せられて)いないこと。

介護職員処遇改善加算(Ⅲ)の算定要件

  • キャリアパス要件Ⅰ、キャリアパス要件Ⅱのいずれかと職場環境等要件を満たすこと。
  • 介護職員処遇改善計画書を作成し、提出すること。
  • 賃金改善を行う方法等について計画書を用いて職員に周知すること。
  • 介護職員処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
  • 介護職員処遇改善実績報告書を作成し、提出すること。
  • 労働保険に加入し、労働保険料を適正に納付していること。
  • 労働基準法、労働災害補償保険法、最低賃金法、労働安全衛生法、雇用保険法その他の労働に関する法令に違反して(罰金以上の刑に処せられて)いないこと。

介護職員処遇改善加算(Ⅳ)の算定要件

  • キャリアパス要件Ⅰ、キャリアパス要件Ⅱ、職場環境等要件のいずれかを満たすこと。
  • 介護職員処遇改善計画書を作成し、提出すること。
  • 賃金改善を行う方法等について計画書を用いて職員に周知すること。
  • 介護職員処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
  • 介護職員処遇改善実績報告書を作成し、提出すること。
  • 労働保険に加入し、労働保険料を適正に納付していること。
  • 労働基準法、労働災害補償保険法、最低賃金法、労働安全衛生法、雇用保険法その他の労働に関する法令に違反して(罰金以上の刑に処せられて)いないこと。

介護職員処遇改善加算(Ⅴ)の算定要件

  • キャリアパス要件Ⅰ、キャリアパス要件Ⅱ、キャリアパス要件Ⅲ、職場環境等要件のすべての要件を満たしていないこと。
  • 介護職員処遇改善計画書を作成し、提出すること。
  • 賃金改善を行う方法等について計画書を用いて職員に周知すること。
  • 介護職員処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
  • 介護職員処遇改善実績報告書を作成し、提出すること。
  • 労働保険に加入し、労働保険料を適正に納付していること。
  • 労働基準法、労働災害補償保険法、最低賃金法、労働安全衛生法、雇用保険法その他の労働に関する法令に違反して(罰金以上の刑に処せられて)いないこと。

キャリアパス要件Ⅰとは?

キャリアパス要件Ⅰとは、以下の要件をすべて満たすこととされています。

  • 介護職員の任用の際における職位、職責又は職務内容等に応じた任用等の要件(介護職員の賃金に関するものを含む。)を定めていること。
  • 上記の職位、職責又は職務内容等に応じた賃金体系(一時金等の臨時的に支払われるものを除く。)について定めていること。
  • 上記2項目の内容について就業規則等の明確な根拠規定を書面で整備し、全ての介護職員に周知していること。

キャリアパス要件Ⅱとは?

キャリアパス要件Ⅱとは、以下の要件をすべて満たすこととされています。

  • 介護職員の職務内容等を踏まえ、介護職員と意見を交換しながら、資質向上の目標及び下記のいずれかに掲げる事項に関する具体的な計画を策定し、当該計画に係る研修の実施又は研修の機会を確保していること。
    • 資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等を実施(OJT、OFF-JT等)するとともに、介護職員の能力評価を行うこと。
    • 資格取得のための支援(研修受講のための勤務シフトの調整、休暇の付与、費用(交通費、受講料等)の援助等)を実施すること。
  • 上記の項目について、全ての介護職員に周知していること。

職場環境等要件とは?

  • 以下の表の項目のうち、1つ以上を満たしていること。
  • 計画の期間中に実施する以下の項目の処遇改善(賃金改善を除く。)の内容を全ての介護職員に周知していること。
職場環境等要件の区分 内容
入職促進に向けた取組 ●法人や事業所の経営理念やケア方針・人材育成方針、その実現のための施策・仕組みなどの明確化
●事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築
●他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者等にこだわらない幅広い採用の仕組みの構築
●職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力度向上の取組の実施
資質の向上やキャリアアップに向けた支援 ●働きながら介護福祉士取得を目指す者に対する実務者研修受講支援や、より専門性の高い介護技術を取得しようとする者に対する喀痰吸引、認知症ケア、サービス提供責任者研修、中堅職員に対するマネジメント研修の受講支援等
●研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動
●エルダー・メンター(仕事やメンタル面のサポート等をする担当者)制度等導入
●上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ等に関する定期的な相談の機会の確保
両立支援・多様な働き方の推進 ●子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指す者のための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備
●職員の事情等の状況に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した非正規職員から正規職員への転換の制度等の整備
●有給休暇が取得しやすい環境の整備
●業務や福利厚生制度、メンタルヘルス等の職員相談窓口の設置等相談体制の充実
腰痛を含む心身の健康管理 ●介護職員の身体の負担軽減のための介護技術の修得支援、介護ロボットやリフト等の介護機器等導入及び研修等による腰痛対策の実施
●短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業員のための休憩室の設置等健康管理対策の実施
●雇用管理改善のための管理者に対する研修等の実施
●事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成等の体制の整備
生産性向上のための業務改善の取組 ●タブレット端末やインカム等のICT活用や見守り機器等の介護ロボットやセンサー等の導入による業務量の縮減
●高齢者の活躍(居室やフロア等の掃除、食事の配膳・下膳などのほか、経理や労務、広報なども含めた介護業務以外の業務の提供)等による役割分担の明確化
●5S活動(業務管理の手法の1つ。整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字をとったもの)等の実践による職場環境の整備
●業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減
やりがい・働きがいの醸成 ●ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の介護職員の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善
●地域包括ケアの一員としてのモチベーション向上に資する、地域の児童・生徒や住民との交流の実施
●利用者本位のケア方針など介護保険や法人の理念等を定期的に学ぶ機会の提供
●ケアの好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供

介護職員処遇改善加算の留意点

  • (Ⅳ)・(Ⅴ)の区分は、令和4年3月31日に廃止する予定となっています。
  • 介護職員処遇改善加算を算定した場合、加算の算定額に相当する賃金改善を実施することとともに、取得する加算の区分に応じたキャリアパス要件・職場環境等要件を満たす必要があります。これらの要件を満たすための費用については、賃金改善の実施に要する費用に含めることができないので、注意しましょう。
  • 職場環境等要件は、計画の期間中に全体で必ず1つ以上の取り組みを実施する必要があります。

最後に

この記事は、作成時点の最新資料・情報を基に作成しています。具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認いただき、自治体等へ申請・お問い合わせいただきますようお願い致します。


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