ケアマネの帳票・様式を一覧でご紹介【居宅介護支援の開業準備】

居宅介護支援事業所の開業を検討している皆様の中には、「居宅介護支援事業所ではどんな帳票を準備する必要があるの?」や「運営指導ではどのような書類がチェックされるの?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
こちらの記事では、居宅介護支援事業所の運営指導(実地指導)でチェックされる帳票を一覧でご紹介するほか、その中からいくつかの帳票・様式をピックアップし、サービス提供、給付管理・請求業務、事業所運営に分類してご紹介していきます。

目次

ケアマネの運営指導(実地指導)でチェックされる帳票の一覧

居宅介護支援事業所を開業するにあたっては、指定申請、雇用、勤怠状況、ケアマネジメントに関する記録、給付管理業務にかかわる書類など、膨大な量の帳票を準備する必要があります。
こうした帳票類は、運営指導(実地指導)で作成・保管状況を確認されることになります。運営指導とは、指定権者が原則として事業所を訪問し、法令が遵守されているかどうかを確認することを言います。
法令を遵守した事業所運営ができていないと、指摘を受けることになり、悪質な場合は指定取消しになることもありますので、作成しなければならない帳票は必ず作成し、日頃から適切に保管しておきましょう。

【居宅介護支援の運営指導で確認される文書(帳票・様式)の一覧】

  • 重要事項説明書
  • 内容及び手続きの説明の理解にかかる利用申込者の署名文書
  • 利用契約書
  • アセスメントシート
  • サービス担当者会議の記録
  • 居宅サービス計画
  • 支援経過記録
  • モニタリングの記録
  • 個別サービス計画
  • 勤務実績表
  • 勤務体制一覧表
  • 介護保険番号、有効期限等を確認している記録
  • 運営規程
  • 雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書
  • 研修計画、実施記録
  • セクシャルハラスメント・パワーハラスメント防止の方針、相談記録
  • 業務継続計画 、研修および訓練計画、実施記録
  • 感染症及び食中毒の予防及びまん延防止のための対策を検討する委員会名簿、委員会の記録
  • 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針
  • 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修の記録及び訓練の記録
  • 個人情報同意書
  • 従業者の秘密保持誓約書
  • パンフレット/チラシ
  • 苦情の受付簿
  • 苦情者への対応記録
  • 苦情対応マニュアル
  • 事故対応マニュアル
  • 市町村、家族等への報告記録
  • 事故再発防止策の検討の記録
  • 虐待防止委員会の開催記録
  • 虐待の発生・再発防止の指針
  • 虐待防止の研修及び訓練計画、実施記録
  • 虐待防止の担当者を設置したことが分かる文書
  • 加算に関する計画書、記録、報告書等
    など

このように、居宅介護支援事業所を運営する中で作成する書類は多岐にわたります。この中からいくつかの帳票・様式をピックアップし、サービス提供、給付管理・請求業務、事業所運営に分類してご紹介していきます。

ケアマネ(居宅介護支援)のサービス提供に関する帳票・様式

居宅介護支援のサービス提供に関する帳票は、アセスメントシート、ケアプラン(居宅サービス計画書1・2表、週間サービス計画表、サービス担当者会議の要点、居宅介護支援経過、サービス利用票、サービス利用票別表)、モニタリングシートなどが挙げられます。

アセスメントシート(フェースシート・基本情報も含む)とは

居宅介護支援のアセスメントシートとは、ケアマネジャーが利用者様やご家族にアセスメントを行う際に使用する様式です。
アセスメントシートには、利用者様の基本情報や相談内容、家族構成と介護の状況、住居の状況、本人の基本動作状況などを記載します。
アセスメントは、利用者様が初めて居宅サービスを利用する際に実施するほか、サービス利用開始後のケアプランの見直しを行う必要がある時にも、随時行うことになります。
こちらの記事では、アセスメントシートの記入例と無料のひな形をご用意しています。

居宅サービス計画書(ケアプラン)1・2表とは

居宅サービス計画書(ケアプラン)とは、アセスメントによって明らかになった問題・課題を解決するためのサービス計画を記載するための様式です。居宅サービス計画書には1表と2表があり、1表には課題分析の結果や総合的な援助の方針などを記載し、2表には解決すべき課題に対する長期目標や短期目標、サービス内容などについて記載します。
居宅介護支援事業所のケアマネジャーがケアプランの原案を作成し、サービス担当者会議でその内容について利用者様・ご家族・サービス事業者と検討を行い、ケアプランを確定することになります。

サービス利用票・サービス利用票別表とは

サービス利用票とは、利用者様の1カ月分の介護サービスの利用予定を記入する様式です。利用者様に予定表として渡す書類になります。

サービス利用票別表とは、サービス利用票に記載している介護サービスの予定に基づき、1カ月分の介護給付費の情報を記入する様式です。利用者様に介護報酬の利用者負担金額をあらかじめ伝えるために作成します。
こちらの記事では、サービス利用票・サービス利用票別表の記入例と無料のひな形をご用意しています。

モニタリングシートとは

モニタリングシートとは、介護サービスを利用し、本人や家族の課題や希望、目標が達成されているどうかなどを評価し、記入するための書類です。居宅介護支援の運営基準では、利用者様一人ひとりに対して「少なくとも一月に一回、モニタリングの結果を記録すること」と記載されています。
こちらの記事では、モニタリングシートの記入例と無料のひな形をご用意しています。

ケアマネ(居宅介護支援)の給付管理・請求に関する帳票・様式

居宅介護支援の給付管理・請求に関する帳票は、サービス提供票、サービス提供票別表、給付管理票、介護給付費請求書、介護給付費明細書などが挙げられます。

サービス提供票・サービス提供票別表とは

サービス提供票とは、利用者様の1カ月分の介護サービスの利用予定を記入する様式です。毎月、居宅介護支援事業所からサービス事業者に送付し、サービス提供後の実績が入力され返送されてくる書類です。

サービス提供票別表とは、サービス提供票から介護給付費を記載する様式です。居宅介護支援事業所とサービス事業者が介護給付費の内容を突合し、国保連へ請求する介護給付費に間違いがないか確認するための書類です。
こちらの記事では、サービス提供票・サービス提供票別表の書き方と無料のひな形をご用意しています。

給付管理票とは

給付管理票とは、サービス提供票・別表の実績を元に居宅介護支援事業所等が作成し、国保連へ送付するための様式です。
国保連は、サービス事業者から届いた介護給付費請求書・明細書と、居宅介護支援事業所から届いた給付管理票の内容を突合して確認を行い、それぞれの事業者に介護給付費を支払うことになります。

介護給付費請求書とは

介護給付費請求書とは、居宅介護支援事業所が1カ月の間に提供したサービスに対する介護給付費を国民健康保険団体連合会(国保連)に請求するために作成する様式です。
介護報酬を受け取るためには、介護給付費明細書と共に介護給付費請求書を国保連へデータで伝送する必要がありますので、請求ソフトなどを使い、毎月これらの書類をデータとして作成することになります。
こちらの記事では、介護給付費請求書の書き方と無料のひな形をご用意しています。

ケアマネ(居宅介護支援)の事業所運営に関する帳票・様式

居宅介護支援の事業所運営に関する帳票は、勤務体制一覧表、雇用契約書、研修計画などが挙げられます。

勤務体制一覧表とは

勤務体制一覧表とは、居宅介護支援事業所の人員体制を記入する様式です。人員基準を満たしていることを確認できるように記載することになっているので、運営指導(実地指導)のほかにも、指定申請を行う際に作成することになります。
勤務体制一覧表には、

  • 職種
  • 勤務形態
  • 資格
  • 氏名
  • 4週間の勤務時間数合計
  • 週平均勤務時間数
  • 兼務状況

などを記載します。

雇用契約書とは

雇用契約書とは、職員と雇用契約を結ぶ際に使用する書類です。
労働基準法では、職員を雇用する際に労働条件を明示することが義務付けられているため、雇用契約書・労働条件通知書に雇用期間や賃金、就業場所などを記載します。職員を採用する前までに、事業所に労働条件に合わせた雇用契約書のフォーマットを作成しておきましょう。

居宅介護支援の研修計画とは

研修計画とは、年間を通して従業員に対して行う研修の予定月や研修内容、対象者などを記載する様式です。
居宅介護支援の運営基準には「指定居宅介護支援事業者は、介護支援専門員の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。」と定められているほか、業務継続計画や虐待の防止に関する研修の実施が義務付けられています。

まとめ

ここまで、居宅介護支援事業所の運営指導(実地指導)でチェックされる帳票や、サービス提供、給付管理・請求業務、事業所運営で使用する帳票についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
居宅介護支援事業所の業務は、作成しなければいけない帳票・書類が多いので、介護ソフトを導入し、適切に帳票・書類を作成・管理するための体制を整えましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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