開業マニュアル
応募が集まったら随時面接を実施しましょう。そのためには、採用面接を実施する前にしっかりと開業メンバーとして相応しい職員を採用出来るよう、前準備が必要となります。
面接を行ってから採用すべきか悩んでしまわないよう、評価軸については事前に決定してから面接に臨むことが重要です。面接時にその評価軸に沿って定量的に判断出来るようにする方法として、面接スコアシートの利用があります。下記のように面接で評価項目の判断が出来る質問をし、点数化していきます。職種や職位によって、採用基準のスコアを決めておき、客観的な判断をするとよいでしょう。
評価項目 | 評価の視点 | スコア | |||||
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態度 | 外部環境の把握 | 自信を持った受け答えが出来る | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
傾聴力 | 相手の話を遮らず、注意深く聞く | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
忍耐力 | 反対意見や批判に対し、冷静に対応出来る | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
集中力 | 注意力散漫でなく、集中出来ている | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
コミュニケーション | 話し方 | 分かりやすく要領よく話せる | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
語彙 | 用語、敬語などを適切に使用して話せる | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
自己表現 | 自分の考えを的確に表現出来る | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
理解力 | 質問の内容を正しく理解し返答出来る | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
知識・学力 | マナー | ビジネスマナーが身についている | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
基礎知識 | 職務に必要な基礎知識がある | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
資格・経験 | 専門資格や優れた技術を持っている | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
行動 | 対応力 | 不測の事態に臨機応変に対応出来る | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
統率力 | 人をまとめて引っ張っていく力がある | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
決断力 | 知識や経験に基づき正しい判断が出来る | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
また、スコアシートを用いる際は事前に各スコアの定義と求める人物像の最低スコアまで定めておくのが望ましいでしょう。
例:●●の評価においては、事業所が求める人材像はスコア3以上とする。
評価項目●● | スコア5:指導できる状態 職員全員に対して指導が出来る 事業所の経営指標について理解をすることが出来る など |
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スコア4:主体的に実践している状態 日常業務の設計を行うことが出来る 業務の一連の流れを自立して遂行することが出来る など |
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スコア3:自主的に実践している状態 関連業務の手順や基礎知識を理解している 上長の指導の下で業務の一連の流れを遂行することが出来る など |
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スコア2:指導者と共に実践出来ている状態 今までに関連業務を体験したことはあるが、基礎知識に不安が残る 上長の指導の下、各プロセスに関しては的確に対応出来る など |
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スコア1:必要性の理解ができている状態 まだ指導を受けておらず(未経験)研修が必要である 必要な知識や技術の必要性の理解は出来ている など |
その他の面接を行ううえでのポイントは以下の通りです。
できるだけ早く返答を行いましょう。求職者の確保は1分1秒が勝負です。 また、書類選考を行う場合はその基準を明確にしておきましょう。
選ぶ立場にあると思ったら大間違いです。面接は求職者も選ぶ立場にあるため、面接担当者の面接前後の立ち振る舞いも求職者に見られているという意識を持ちましょう。
面接担当者はきつい香水などは避け、清潔感のある服装を心がけましょう。
礼儀正しさも必要ですが、堅苦しすぎたり高圧的な態度を取ってしまうのはNGです。話しやすい雰囲気を作ることも面接担当者の重要な役割のため、優しい表情で時に笑顔を交え緊張をほぐしながら面接を進めましょう。
同時に、しっかりと応募者の能力や価値観、人柄などを確認しつつ、面接実施前に準備してきた評価軸にそって採用の是非を判断することが必要です。
電話時の口調や質問に対して明確に回答しましょう。 特に声の大きさ・語尾の強弱・印象管理を徹底しましょう。