TOP > 開業マニュアル A / B / C / D > 資金調達方法の決定

開業マニュアル

資金調達方法の決定

アイコン

事業計画を策定し必要な資金に目途が立った後は、資金の調達方法を決定します。

どのような資金調達方法が考えられる?

資金調達方法は大きく以下の4つがあります。

資金調達先 特徴
家族・親族・友人・知人などからの借入金・出資金 信頼出来る身近な人に創業計画を相談し、計画に賛同が得られれば、資金を融通してもらえることがあります。長期の返済を認めてもらえるなど理想的な条件を組みやすく、最も頼れる資金調達先の一つと考えられます。
政府系金融機関からの融資 長期の資金を安定的な利率で借入出来る「日本政策金融公庫」からの融資が考えられます。日本政策金融公庫国民生活事業は、創業者向け融資において低金利・無担保・無保証の創業融資制度をはじめ様々な制度を設けています。
民間金融機関からの融資 事業を継続・拡大していくうえで、民間金融機関との取引が挙げられます。直近では、創業者向けの融資メニューを揃える金融機関も増えています。特に介護事業では、信用組合や信用金庫、地方銀行など地域密着のサービスを提供している金融機関からの借入も資金調達先の一つと考えられます。
公的補助金や助成金の活用 補助金や助成金のほとんどは開業後の入金となりますが、一部開業前に支援が受けられる制度がある場合は開業資金調達方法の一つとして検討する価値もあるでしょう。 そのため、補助金や助成金の活用を希望する際は必ず入金時期も確認し、開業前に入金があり開業資金の一部として見込むことが可能かどうか確認しましょう。

⚠️ 資金調達における注意点

介護・障害福祉の事業所では開業直後からいきなり黒字化に必要な利用者数を見込むのが難しいうえ、売上の約7~9割を占める保険料はサービス提供実施月から入金されるまでに約2か月間の時差が発生します。これらを踏まえ、事前に十分な運転資金を考慮し確保することが必要です。

具体的にどの時期までにいくら確保すべきかについては事業計画で決定しましょう。事業計画の立て方で不明点などある場合は是非、事業計画作成支援コンサルの活用もご検討ください。
※事業計画作成支援コンサルは訪問介護・訪問看護・通所介護のみ対応

融資を希望する場合、どこからの融資がおすすめ?

融資には「政府系金融機関」と「民間金融機関」からの融資に大きく分かれますが、カイポケ開業支援では政府系金融機関からの融資をおすすめしています。

政府系金融機関である日本政策金融公庫では事業実績のない開業時期でも融資の申込みが出来るとともに、他の金融機関に比べて金利が低く、無担保、無保証の融資を申し込むことも出来るため、積極的な利用をおすすめしています。
※日本政策金融公庫のご案内は沖縄県を除く46都道府県となり、沖縄県では同様の政府系金融機関として沖縄振興開発金融公庫を利用いただけます

融資を申請する場合の注意事項は?

日本政策金融公庫や沖縄振興開発金融公庫であっても金融機関には変わりないため、貸し倒れリスクがないかなど厳しく審査され、いくらまでの融資が可能か判断が下されます。 詳しい審査基準は金融機関や融資制度などにより多少の差異はありますが、日本政策金融公庫の場合、一般的に下記の4点が重点的に審査されるといわれています。

①自己資金

自己資金は創業準備の計画性を図るものとして考えられています。日本政策金融公庫の融資制度を利用する場合、最低限融資希望額の10分の1は持っていないと創業時の優遇制度を受けることが出来ません。ただし、10分の1の自己資金があればよいというわけではなく、実際の融資実績からすると、必要資金の3分の1を自己資金として準備出来るようにしておくとよいでしょう。また、どのように資金を準備してきたのか経緯について融資面談の際に聞かれることが多くあるようです。長期的かつ計画的に一定の金額を準備していることが通帳の状況などから分かるとよいでしょう。

②事業計画の妥当性

事業計画を立てるうえで大切なことは、第三者が見ても納得出来る数字とその根拠を記載することです。必要以上に多くのお金を借りるために無謀な売上を立てたり、そのための費用を水増しして資料を作成しても融資の審査は通りません。事業計画は融資申請の書類提出時に見られるだけでなく、その後の面談でも想定している売上高を実現するための具体的な計画(どれくらいの利用者数や利用回数、想定平均介護度などを見込むか、それらを見込めるであろう根拠の説明など)を深掘りされ、最終的な融資の判断材料とされます。

③資格・経験

開業予定の事業の経験と資格については、融資を受けるうえで重要な要素の一つです。開業予定の事業の経験がない場合は、その事業は失敗する可能性が高いと考えられているからです。介護や障害福祉事業の場合は、サービスの提供にそもそも資格が必要だったりするため、業務に関連する資格をお持ちの方、または資格をもった起業パートナー、従業員が既にいるような場合はしっかりとアピールするように心がけましょう。また、資格や経験は他社との差別化でも重要となってきます。その資格や経験をもとに、どのように他社と異なるサービスを提供出来るのかを考えてみるとよいでしょう。

④借入状況

融資を行う金融機関では、信用情報機関などを通して、個人情報保護法に基づく個人の信用情報の共同利用を行っています。つまり、融資審査の担当者は個人の借入の有無に関して情報を持っている、と考えた方がよいでしょう。そのため、過去にクレジットカードやカードローンの返済トラブルを起こしたり、携帯電話端末の割賦の支払いの滞納履歴があるなど延滞情報や事故情報が信用情報機関に残っている人は、融資の審査に通るのは厳しくなっています。

これまでに述べた融資の審査時に重点的に確認されるポイントはどれも重要になります。

特に、事業計画の妥当性については、カイポケ開業支援で事業計画作成支援コンサルによる融資必要書類の作成支援も可能です。少しでも希望額満額で融資がおりる可能性を高めるためにご活用ください。事業計画作成支援コンサルの契約で悩まれている方向けに、直接コンサルタントと事業計画策定時の注意点などの無料相談会を行っている場合もあるため、詳細はカイポケ開業支援担当者にお問い合わせください。
※事業計画作成支援コンサルは訪問介護・訪問看護・通所介護(1回転)のみ対応

テキストで読む
  

事業計画作成支援コンサル

介護事業所専門のコンサルタントが事業計画の策定を支援
※訪問介護・訪問看護・通所介護(1回転)のみ対応