開業マニュアル
物件探しを進めていくうえで考慮しうる条件は挙げるときりがありません。そしてこれらの条件で何を重視するかというのは、開業される方のご状況、サービス種類によって異なってきます。
大切なのは、ご自身の開業スケジュール、開業予定のサービス、資本金額、開業予定の地域など様々な状況に合わせて希望条件の整理をしておくことです。
指定権者などの設備基準を満たした物件であることを前提に、物件探しの条件を検討する際は、下記➀から➂の項目についてご検討をお願いしています。
条件を定める際は、必ず「理想は~だが~までなら可能」など理想とともに、必要最低限の水準を明確に定めておきましょう。
サービス種類により必要最小限の間取りや広さの基準は設けられていることが多いですが、具体的に提供するサービス内容により追加で必要となる部屋の広さは異なります。
特に、利用者が事業所で過ごす時間の長い通所介護や放課後等デイサービス、児童発達支援などであればその傾向は顕著です。その一例として、機能訓練や運動系のプログラムを行う場合は指定権者の定めるスペースよりも広いスペースが必要になる場合もあります。
まずは、想定する利用者像やそれに紐づく具体的な提供サービスをイメージし、そのサービス提供に必要な各設備の広さなどを明確にしておきましょう。
例:放課後等デイサービスで運動を伴うサービスを行うため、機能訓練室は利用者あたり畳3~4枚くらい=利用者あたり最低5㎡、出来れば7㎡弱の広さは確保したいなど
その際、上記のように1畳あたりなど、イメージしやすい単位を使って検討するのがおすすめです。(1㎡=0.6畳)
通所介護や放課後等デイサービス・児童発達支援など、事業所へ利用者が通う場合は「利用者の移動手段と駅や中心地までの所要時間」を、一方で訪問介護など職員が移動する場合は「職員の移動手段と駅や中心地までの所要時間」をもとにおおよその立地を決めます。
(参考)
徒歩10分=約0.8㎞
車で10分=約5~6㎞
これまで検討してきた広さや立地の条件を踏まえ、家賃相場とご自身の開業資金に基づく希望家賃の双方から家賃の予算を決定します。家賃相場については不動産サイトなどをご活用ください。
開業資金に基づき、どのくらいの家賃であれば理想的な経営になるのか検討が難しい場合は、カイポケ開業支援の事業計画作成支援コンサルにてご相談いただき、収支計画を作成することをおすすめします。
※事業計画作成支援コンサルは訪問介護・訪問看護・通所介護 (1回転)のみ対応
希望条件の整理を行うと、現実には存在しない理想物件となってしまうことも少なくありません。希望条件の整理とともに、これだけは譲れない条件に関しては優先順位を付けておくと物件探しがスムーズに進みます。
※詳しい基準は指定申請先である指定権者により異なるため、必ず窓口へご確認ください
全国的な基準の目安は以下をご参照ください。
サービス種類別の一般的な設備基準