有料老人ホームのパンフレット・チラシの作り方とは
有料老人ホームの経営において、安定した入居者の確保は最重要課題の一つです。
インターネットで情報を調べるご家族が増えている現在でも、チラシを配布することで「チラシを見た」という方から問い合わせがきます。
また、ご本人やそのご家族が最終的な検討を行う際、パンフレットを用いて施設の説明を行うため、パンフレットは現在でも重要な営業ツールとなっています。
そのような中で、有料老人ホームの入居の申込対応を行っている皆様は、「チラシを作りたいけどどうやって作ればいいの?」や「パンフレットを新しくしたいけど何を載せればいいの?」といったことにお悩みではないでしょうか。
この記事では、パンフレット・チラシの作り方や掲載内容について解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
- 有料老人ホームのパンフレット・チラシを作成する前の準備
- 有料老人ホームのパンフレット・チラシの作り方
- 有料老人ホームのパンフレット・チラシを作成する流れ
- 有料老人ホームのパンフレット・チラシに載せるべき項目
- まとめ
有料老人ホームのパンフレット・チラシを作成する前の準備
パンフレットやチラシを作成する際に、デザインから考えがちではないでしょうか。
効果的なパンフレットやチラシを作成するためには、「誰に」「何を」「どのように」伝えるのかという目的を明確にすることが重要です。
①「誰に伝えるのか」を明確にする
まず最初に、「誰に伝えるのか」を明確にします。
ターゲットが曖昧なままだと全体の構成がぼやけてしまい、誰の心にも響かないものになってしまいます。
有料老人ホームの場合、入居を決める方(入居者ご本人やそのご家族)をターゲットにすることになります。
➁「何を伝えるのか」を明確にする
次に、「何を伝えるのか」を明確にします。
具体的には、介護サービスの有無、医療体制(24時間の看護体制や看取りの対応)、居室(広さや間取り)、設備、食事、スタッフ(職種、人数、雰囲気)など、「自施設ができること」と「自施設の強み(競合との差分)」を明確にしましょう。
➂「どのように伝えるのか」を明確にする
最後に、「どのように伝えるのか(手段・媒体)」を明確にします。
情報伝達の手段として、「パンフレット」と「チラシ」を比較すると、以下のような目的の違いがありますので、それぞれの目的を理解し、適切な媒体を選びましょう。
| 手段・媒体 | 目的の違い |
|---|---|
| パンフレット | 入居を検討している人に向けた媒体です。 施設の詳細な情報を伝えて契約を検討していただくことが目的になります。 |
| チラシ | 施設のことを知らない人に向けた媒体です。 施設の存在や見学会などのイベントなどを知っていただくことが目的になります。 |
有料老人ホームのパンフレット・チラシの作り方
パンフレット・チラシを作成するには、自身で作成する方法と制作会社に依頼する方法があります。
パンフレット・チラシを自身で作成する場合
パンフレットやチラシのデータをパソコンで作成し、印刷まで行います。
一般的なオフィスソフトを使って作成できるほか、最近は豊富なテンプレートが揃ったデザインソフト・アプリを無料で使うこともできます。
テンプレートを選んだら事業所の雰囲気が伝わる写真や必要な文章を入力して、チラシやパンフレット向けの用紙にプリンターで印刷します。
パンフレット・チラシを自身で作成するメリット
- 必要な時に最新の情報に更新して、すぐ用意できる
- 制作費をかけず、印刷代のみで済むためコストを抑えられる
パンフレット・チラシを自身で作成するデメリット
- デザインの知識がないと、素人感が出てしまうことがある
- 作成に時間や手間がかかり、本来の業務を圧迫する
パンフレット・チラシの制作を外注する場合
制作会社や印刷会社等のプロに依頼することで高いクオリティのパンフレットやチラシを制作することができます。
パンフレット・チラシ制作を外注するメリット
- プロのデザイナーによる高いクオリティで、施設の魅力を伝えることができる
- 制作にかかる時間を節約でき、業務に集中できる
パンフレット・チラシを制作会社に依頼するデメリット
- デザイン費がかかるため、自身で制作する場合と比べてコストが高くなる
- 情報の変更があった場合、印刷済みのパンフレットの在庫ロスが出る可能性がある
有料老人ホームのパンフレット・チラシを作成する流れ
パンフレット・チラシを制作する際の基本的な流れは以下のようになっています。
順序立てて作業を進めることで、抜け漏れや手戻りを防ぐことができます。
- パンフレット・チラシの目的(誰に・何を・どのように伝えるのか)を決める
- 自身で制作するか、制作会社に依頼するかを決める
- パンフレットのデザイン・構成を決める
- パンフレットに載せる文章の作成、画像の選定を行う
- 文章や画像が間違っていないかなど確認と修正を行う
- 印刷データ・テスト印刷をチェックする
- 印刷する・印刷を依頼する
- 納品
有料老人ホームのパンフレット・チラシに載せるべき項目
ここでは、パンフレット・チラシに載せる項目と内容や形式について例を紹介します。
パンフレットに記載するべき項目・内容例
パンフレットには、入居を検討している方が他施設と比較検討できるよう、詳細かつ正確な情報を記載します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設の外観 | 施設の外観の写真 |
| 理念 | 経営者が大切にしている想いや施設長の挨拶など |
| コンセプト | サービスの特徴や競合との差別化のポイント |
| 介護サービス | 介護サービスの有無、サービス内容、人員配置など |
| 医療体制 | 看護職員の配置、協力医療機関など |
| 施設・居室情報 | 居室の間取り図(平米数や設備)や居室の写真、共用スペースの写真など |
| 1日の流れ | 1日の過ごし方の例など |
| 料金体系 | 入居一時金(前払金)の有無、償却期間、初期償却、月額利用料(家賃・管理費・食費)、介護保険サービスの自己負担分、その他実費(オムツ代等)など |
| 基本情報 | 施設の住所、電話番号、運営会社の情報、アクセスマップ(最寄りからの時間、駐車場の有無)、お問い合わせ先など |
チラシに記載するべき項目・内容例
チラシの目的は、見た人に行動を促すことです。
そのため、情報を詰め込みすぎず、見学会の日時やお問い合わせ先やお問い合わせ方法をわかりやすく記載しましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| キャッチコピー | ターゲットに響く施設の特徴やイベント名を記載 |
| 施設の外観 | 施設の外観の写真 |
| コンセプト | サービスの特徴や競合との差別化のポイントを1~3点に絞りわかりやすく記載 |
| サービス内容 | 詳細は記載せず、簡潔に記載 |
| 施設・居室情報 | 居室の間取り図(平米数や設備)や居室の写真、共用スペースの写真 |
| 料金体系 | 料金の項目や範囲、金額の例などを記載 |
| 見学会や相談会受付中の文言 | チラシを受け取った人が行動するきっかけとなる案内を記載 |
| 基本情報 | 施設概要(住所、電話番号、運営会社の情報)、アクセスマップなど |
まとめ
有料老人ホームのパンフレット・チラシの作り方について説明しました。
パンフレットは入居を検討している方や居宅介護支援事業所などに渡す資料です。
一方、チラシは見学会や認知拡大を狙うタイミングに合わせて、新聞折り込みやポスティングなどで広く配布する資料です。
それぞれに違う目的があるので、これからパンフレットやチラシを作成する場合は、目的の違いを理解して適切な媒体を選択しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
はじめやすく、
ずっと使える介護ソフト