【居宅療養管理指導】国保連への介護保険請求業務(レセプト)の流れ

公開日 更新日

居宅療養管理指導を開始しようと考えている医療機関等の皆様は、「介護保険請求の一連の流れを知りたい」と思っているのではないでしょうか?
この記事では、居宅療養管理指導の介護報酬請求業務の流れ、スケジュール、注意点などについて説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

介護保険請求(レセプト)業務とは?

介護保険請求(レセプト)業務とは、介護サービスを提供した対価として介護報酬を利用者様と国保連へ請求する業務を指します。
介護報酬は、利用者負担金として1~3割の金額を利用者様へ請求し、残りの7〜9割を、国保連へ請求します。
国保連は、保険者(市町村)から委託を受け、介護給付費等の審査や支払い等の業務を行っています。

居宅療養管理指導で介護報酬を請求するために作成する書類

居宅療養管理指導で介護報酬を請求するためには、『介護給付費請求書(様式第一)』と『介護給付費明細書(様式第二)』を作成する必要があります。
これらの書類は、国保連が提供しているソフトや民間のベンダーが提供している介護ソフトを利用して作成することができます。

国保連への介護保険請求業務の流れ・スケジュール

サービスを提供してから介護給付費が国保連から振り込まれるのは、おおよそ2カ月の期間がかかります。
その期間における請求業務の流れは以下のようになっています。

  1. 利用者様と契約
  2. サービスを提供
  3. (サービス提供月の翌月10日まで)介護給付費請求書・明細書を作成し、国保連へ伝送
  4. (サービス提供月の翌々月25日前後)国保連から振込

介護保険請求業務の注意点

注意点①返戻になると支払いが行われない

返戻とは、介護給付費明細書の記載内容に誤りがあったために、国保連から事業所に介護給付費明細書が返却されることを言います。
返戻となった介護給付費明細書は、再請求をしないと支払いが行われません。

注意点②支払決定後に間違いに気づくと過誤申立が必要

過誤申立とは、介護給付費明細書が国保連によって審査され、支払いを受けた後に請求内容の間違いに気づいた場合、支払いを受けた介護給付費の返還を行うための手続きを言います。
過誤申立を行い、支払いを受けた介護給付費を返還し、その後、正しい金額・内容で請求を行うことになるので、介護給付費の入金が遅くなることになります。

注意点③要介護度が未定の利用者様は月遅れ請求になる

月遅れ請求とは、サービス提供月の翌月10日までに請求することができず、翌々月以降に請求することを言います。
例えば、国保連に請求する日までに要介護認定の結果が判明していない利用者に対してサービスを提供した場合は、月遅れで請求することになります。

居宅療養管理指導の介護報酬の構造

居宅療養管理指導を行う医療機関等が請求する介護報酬は、構造として『基本報酬』と『加算』に分類することができます。
提供したサービスの内容や職種に応じた基本報酬に、サービスの内容や事業所の所在地に応じた加算を加えた単位数を算定することになります。

居宅療養管理指導の基本報酬の種類

居宅療養管理指導費の種類 単位数
医師が行う場合 居宅療養管理指導費(Ⅰ) 単一建物居住者1人に対して行う場合 515単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 487単位
上記以外の場合 446単位
居宅療養管理指導費(Ⅱ) 単一建物居住者1人に対して行う場合 299単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 287単位
上記以外の場合 260単位
歯科医師が行う場合 単一建物居住者1人に対して行う場合 517単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 487単位
上記以外の場合 441単位
薬剤師が行う場合 病院又は診療所の薬剤師 単一建物居住者1人に対して行う場合 566単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 417単位
上記以外の場合 380単位
薬局の薬剤師 単一建物居住者1人に対して行う場合 518単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 379単位
上記以外の場合 342単位
情報通信機器を用いて行う場合 46単位
管理栄養士が行う場合 当該指定居宅療養管理指導事業所の管理栄養士 単一建物居住者1人に対して行う場合 545単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 487単位
上記以外の場合 444単位
当該指定居宅療養管理指導事業所以外の管理栄養士 単一建物居住者1人に対して行う場合 525単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 467単位
上記以外の場合 424単位
歯科衛生士等が行う場合 単一建物居住者1人に対して行う場合 362単位
単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合 326単位
上記以外の場合 295単位

居宅療養管理指導の加算の種類

加算の種類 単位数
特別地域加算 所定単位数×15/100
中山間地域等における小規模事業所加算 所定単位数×10/100
中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算 所定単位数×5/100
薬学的管理指導を行った場合の加算(薬剤師が行う場合) 100単位
医療用麻薬持続注射療法加算(薬剤師が行う場合) 250単位
在宅中心静脈栄養法加算(薬剤師が行う場合) 150単位

まとめ

ここまで、居宅療養管理指導における介護保険請求の種類、請求業務のスケジュールや注意点などについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
介護保険請求業務を効率化するためにも『カイポケ』の導入をおススメしていますので、まだ介護請求ソフトを導入していない方はぜひお申込みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

はじめやすく、
ずっと使える介護ソフト

カイポケロゴ カイポケの管理画面
© SMS Co., Ltd.