介護のフランチャイズ(FC)で開業する場合のメリット・デメリット
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介護・福祉業界で事業を立ち上げる場合、フランチャイズ(FC)での開業を検討している方も多いでしょう。一方で、フランチャイズを利用するのが向いている場合もあれば、必ずしもそうではない場合もあります。フランチャイズの特徴を正しく理解した上で利用を検討することが重要です。
介護事業で開業する場合、自分で開業するのとフランチャイズ(FC)を利用するのとでは、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?ここでは、開業にかかる費用・コスト、職員の採用・教育、事業所の運営方針、などの点で比較していきます。
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介護の開業に必要な手順
開業までの手順と、開業初期にやらなければならないことを解説していきます。
①介護の法人設立
介護事業は個人では運営できないため、まずは法人を設立する必要があります。
法人格には、株式会社、合同会社などの営利法人や、NPO法人や一般社団法人など非営利法人が存在しますが、介護事業はこの法人格を問わず開業することができます。
非営利法人は税制上優遇されるなどのメリットもありますが、理事が3人以上必要など設立ハードルが高く、在宅介護(訪問介護・通所介護・訪問看護)事業所の半数以上は営利法人が運営しています。
法人を設立する際は、定款、会社設立登記申請書、就任承諾書といった登記に必要な諸々の書類を作成し、法務局に提出する必要があります。また、事前に出資金を口座に振り込んでおく必要があり、振り込んだことを証明する振込証明書も作成しなければなりません。
法人登記が完了してもそれで終わりではなく、様々な税務書類を作成し、税務署や年金事務所に提出が必要です。
このように、法人設立には様々な専門書類を作成し申請作業を行う必要があるので、フランチャイズや行政書士、税理士などに丸ごとお願いするケースが多くあります。
②介護事業での資金調達と事業計画
開業時の初期費用も勿論ですが、黒字化できるまでの運営費用を含めると一般的には1,000万円程度(※サービス種別によって異なる)の資金調達が必要となります。
民間の金融機関や政府系の金融機関から融資を受けるケースが殆どですが、こういった金融機関から融資を受ける場合は事業計画を作成しなければなりません。
具体的には、何にどれくらい費用が掛かるのか、どれくらい売上が伸びていくのか、といったお金の流れをまとめた収支計画や、開業する目的、どのような事業にするのかといった内容をまとめた創業計画書が必要です。
特に、収支計画をゼロから作るのは非常に大変ですが、「なぜお金が必要なのか?」「本当に返せるのか?」を示す収支計画に説得力が無いと融資を受けるのは難しくなるので、しっかりとした妥当性のある収支計画を作成することが非常に重要です。
③介護事業所の指定申請
介護事業としての指定を受けるための、自治体への申請作業が指定申請です。また、指定申請には「人員基準」「設備基準」「運営基準」の3つの基準を満たす必要があります。
サービスや管轄の自治体ごとにこれらの基準は異なるため、必要な人員、設備の情報を収集した上で、人材採用や物件選定を進めていかなければなりません。
特に、昨今介護業界で人材を確保するのは難しくなっているため、採用に想定より費用や期間がかかってしまうケースが増えてきています。そのため、しっかりと採用戦略を練り、計画的な採用活動を行うことが重要です。
人材、物件、設備などが揃いしだい実際の申請作業を行いますが、申請書類が多く手続きも複雑なため、ここでつまずいてしまう方も多くいらっしゃいます。必要書類や手続きを網羅的に把握し、抜け漏れの無いようしっかりと段取りを考えて進めていきましょう。
④指定申請後~開業初期
この時期は、利用者を増やすために居宅介護支援事業所に営業をかけていくことが重要です。事業所のアピールポイントを整理した上で、電話、FAX、訪問などの手段で営業活動を行います。
事業所の詳細やアピールポイントがまとまったパンフレットやホームページがあると、営業の際に心強い武器になります。
介護事業所の黒字化するタイミングは、一般的には開業後半年程度と言われていますが、実態としては1年近くかかってしまうことも多くあります。黒字化できない状態で手元資金が減っていくと、職員に給与が支払えないといった事態が発生する危険性もありますので、利用者獲得のための営業活動は最優先で進めましょう。
フランチャイズ(FC)のメリット・デメリット
メリット① 手続きを簡略化できる
上述の通り、開業には法人設立や指定申請をはじめとした書類作成、複雑な手続きが非常に多く発生します。
フランチャイズを利用する場合、手続きに関するアドバイスが受けられる、場合によっては書類作成を代行してもらえる、などのメリットがあります。
手続き面に不安を感じている場合はフランチャイズの利用を検討してもいいでしょう。
メリット② 人材や物件を揃えやすい
介護事業所の開業で法人設立や融資申請は上手くいったものの、どうしても人材や物件が見つけられず開業自体を諦めてしまうケースが非常に多いです。
一方フランチャイズの場合、人材や物件の紹介まで対応しているケースも多いため開業失敗のリスクを抑えることができます。
また、前述のとおり介護業界での人材採用は年々難しくなっているため、仲間内で採用の目途が立たない場合はフランチャイズの利用も検討してみてはいかがでしょうか。
メリット③ 経営のアドバイスが受けられる
開業後は、計画的に売上を上げていくことや費用を削減し赤字を抑えることなど、経営的な観点で考えなければならないことがたくさんあります。また、それ以前の資金調達の段階でも妥当性のある事業計画を作る必要があり、経営自体が初めての場合はハードルが高いと感じられる方も多くいらっしゃいます。
フランチャイズを利用すると、こういった経営に関するアドバイスを受けることができるのは勿論、人材の育成や研修まで担当してくれる場合もあります。
初めての経営で不安がある場合、フランチャイズは心強いパートナーとなるでしょう。
デメリット① 費用がかかる
ほとんどのフランチャイズでは、数百万円の初期費用に加え、毎月売上の数%といったランニングコストも発生します。開業期は、法人設立や物件、採用、その後の運営費用などもあり、なるべく出費を抑えたい中で大きな負担になります。また、そもそも現実的に支払えないという方も多いでしょう。
加えて、介護事業の場合そもそも構造上高い利益率を出すことが難しいため、月々のランニングコストも運営上の大きな負担になります。
デメリット② 経営方針が左右される
経営のアドバイスが受けられることの裏返しですが、場合によってはどうしても望まぬ方向に経営や運営の方針が影響されてしまうこともあります。
介護事業で開業する場合、「自分が納得するケアがしたい」「自分の思う社会貢献がしたい」といったモチベーションで開業する方も多いと思いますが、その思いが強い場合は自分で開業した方が良い場合もあります。
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自己開業だと不安な方、フランチャイズの利用が費用的に難しい方は、カイポケ開業支援がおすすめです。
まとめ
最後に、これまでの内容をひと目で分かる表にまとめました。フランチャイズの特性をしっかり理解した上で、開業のパートナーを探していきましょう。
【自己開業・フランチャイズ(FC)・カイポケ開業支援の比較】
費用 | 手続き | 人材・物件確保 | 経営支援 | 経営の自由度 | |
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自己開業 | ○ | ○ | |||
フランチャイズ(FC) | ○ | ○ | ○ | ||
カイポケ開業支援 | ○ | ○ | ○ カイゴジョブ連携 |
○ | ○ |
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