「何から手をつけていいかわからない」からのスタートでも開業までしっかり伴走
目次
事務所の正面玄関
二足のわらじで訪問介護の会社を創立することを決意
起業の経緯について教えてください。
私の親族には自分で会社を立ち上げた人が多く、祖父も父も会社を経営していました。
「いつか自分も起業したい」と考えていたところ、ある会社の社長との出会いを得ました。
8年ほど前、私は福祉用具貸与事業所の営業職として働いていて、その社長は取引先という関係でした。
その会社で新たにデイサービスを立ち上げるというお話があり、「一緒にやらないか」と声をかけていただいたのです。
またとない勉強の機会だと感じ、お手伝いをさせてもらうことになりました。
私は、現在もその会社のデイサービスで管理者をしながら、二足のわらじで自身の会社の代表を務めています。
当時に話を戻すと、1件目のデイサービスが軌道に乗り、2件目の開設準備を進めていた2020年に新型コロナウイルスの流行に遭いました。
この会社は既に訪問看護などほかのサービス類型も展開していたので事業を存続できましたが、デイは長期間閉鎖せざるを得ず、私も不安でしたしスタッフにも申し訳ない気持ちになりました。そしてその時、改めて「会社に頼らずとも、自身の力でやっていけるように挑戦したい」と強く思いました。
社長にも応援してもらえたので、「このタイミングは逃せない」と会社の立ち上げに動くことになりました。
訪問介護を初めの事業に選んだのは、事業を手伝ってくれる母や妻、友人が障害や高齢介護領域の仕事をしていて必要な資格を持っていたことが大きかったです。
一緒に働くスタッフの方
「カイポケは使いやすい」お勧めを受けて電話で相談
サービス種別が違っていても、事業所を立ち上げたご経験は起業に役立ちそうですね。
そうですね。1件目のデイは既に社長が建物やコンセプトを決めていました。入社してからは収支や給与配分のイメージなどを教わりながら開設準備や運営に関わりました。2件目の開設では、必要経費の細かい内訳など、より経営に近いところについて社長に話を聞きながら準備を進めました。指定申請の手続きのために必要な書類を揃えたり、オープニングスタッフと業務マニュアルをつくる経験も積みました。
一方で、法人登記や定款の準備などは起業に当たって初めて経験しました。
いざ自分が主体的にそうした手続きを進めるとなると、何から手をつけていいかわからなかったし、デイの通常業務もあって忙しい時にカイポケさんが開業支援サービスも提供していると知り、電話しました。
開業をご決断されて早い段階でカイポケにご相談をいただいたのですね。
はい。開業支援サービスを提供しているだけでなく管理者をしているデイでは使っているソフトは個人的には使いにくく感じていたところ、親しくしていたケアマネジャーから「カイポケは使いやすい」と聞いていましたので、まず相談しようとすぐ決めました。実際に使いやすいフォーマットで気に入っています。
専任の担当者が開設に必要な手続きを順序立てて教えてくれたので、以降の開業準備は滞りなく進みました。
例えば、普通は開業の年月を決めてから準備にかかると思うのですが、私は何から準備を進めていいか判らなかった状態で開業時期も定めることができていなかったので、そこから一緒に決めて開業にたどり着けました。
また、申請書類の作成に参考になる資料を教えてもらったり、融資の相談先等のアドバイスもいただきました。
カイポケを使用しているシーン
離れたところから情報連携できるので特定事業所加算の算定もしやすく便利に
実際にカイポケを使ってみてどのように感じていらっしゃいますか
まず、タブレットを使って必要な情報を外から確認できるのが便利です。
担当者会議もペーパーレスになりましたし、僕が自社の事業所になかなか来れない中で、家やデイの休憩時間に情報を確認出来てスタッフとやりとりできています。
他の事業所のことになってしまいますが、今でも手書きで複写の用紙を使って、ヘルパーさんが記録を書き、利用者さんにハンコをもらっている事業所もあり、それを見ているととても大変そうだなと感じます。
特に私が経営している訪問介護事業所のように特定事業所加算を算定している場合、算定要件を満たすうえでカイポケのようなソフトを導入しているととてもスムーズに情報連携を行うことができます。
さらに記録や請求だけでなく保険や勤怠管理、経理財務機能など、事業運営に必要な機能の窓口をカイポケに集約できているのがありがたいです。
インタビューに対し誠実に答えてくださった中川様
ありがとうございます。最後に今後の展望について聞かせてください。
訪問介護事業については人を増やして、ヘルパーさん不足という社会課題を手が届く範囲でも解消していけたらいいなと思っていますし、若い人達が介護の仕事を「楽しい」と思ってもらえるような会社を作れたらいいなと。それとともに会社が大きくなっていってくれるのが理想です。
また、新型コロナウイルスの流行を経験したときに、「一つの事業に集中していることはリスクがあるんだな」と痛感したことと、今の従業員にもやりたいことがほかにもいっぱいあるので、そうした思いも叶えてあげたいという気持ちもあります。
父親のように飲食事業をするなど介護保険外のことも楽しそうだと思いますが、軸はぶらさず、それでも「一緒にやりたい」と関わってくれている人とともに大きくしていけたらと思っております。