カイポケケア連携で帳票のやりとりを効率化。一人ケアマネジャーにもおすすめです。
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課題
- 元々使っていたサービスが値上がりし、費用対効果に見合わなくなった
- 帳票など紙での作業が多く、業務が煩雑になっていた
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導入の
ポイント- カイポケケア連携を通し、サービス提供票等を紙ではなくデータで送受信できる
- 無料でタブレットが貸与されるため、業務をさらに効率化できる
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効果
- PCやタブレット上でサービス提供表のやりとりが完結。FAXなどのアナログな作業を削減
- タブレットを使って出先で実績などを入力でき、業務効率UP
東京都江戸川区に居宅介護支援事業所を構えるシンシアケア様。この法人で一人ケアマネジャーとして独立し、活動されている杉原和行様に、カイポケ導入の経緯や効果、今後の事業の展望について伺いました。
「常に利用者さん主体の支援をしたい」。理想の実現のため居宅介護支援事業所を開業。
おひとりで開業されたとのことですが、どのような経緯で立ち上げられたのでしょうか。
最初は社会福祉法人で数年、介護福祉士として勤務していました。認知症対応型通所介護に従事する中で、地域包括支援センターの相談員さんやケアマネジャーのような相談支援の仕事を知りました。この頃、利用者さんのご家族が疲弊していく姿を目の当たりにすることが多く、次第に、「ケアを必要とする当事者だけでなく、ご家族も一緒に支えられるような支援をしたい」という想いが強まり、ケアマネジャーとして働く道を考え始めるようになりました。
働きながらケアマネジャーの資格を取得した頃、ちょうど近くの医療法人社団で、新たに居宅介護支援事業所を開設するという求人をみつけました。こんなチャンスはなかなかないと思い、その医療法人社団に転職しました。当時はケアマネジャーの実務経験も、事業所開設の経験もありませんでしたが、いきなり居宅介護支援事業所の開設に着手することに。ネットなどあらゆる情報網を駆使し、なんとか開設。そこでケアマネジャーとしての実務を開始しました。開設当初は利用者さんの獲得や、その後の対応に苦戦したのを覚えています。それでも試行錯誤をしていく中で、利用者さんは徐々に増えていたのですが、居宅介護支援事業所の収益だけでは事業所を継続することが難しく、結局その事業所は3年で閉鎖することになってしまいました。
閉鎖が決まった時、医療法人社団の理事長から「独立してみてはどうか」という話をいただき、現在のシンシアケアを設立することにしました。
実は私も医療法人社団で働き始めた当初から「絶対に独立しよう」とは思っていました。組織に所属する身ではありましたが、「その前に自分はケアマネジャーである」という意識があったので、より自身が理想とする公平中立な支援をしやすい環境に身を置きたかったのです。組織に身を置いていると、組織側の都合も考えなければなりませんが、自分の中で「常に利用者さんを主体とした支援をしたい」という想いもありました。そこで一人ケアマネジャーとして独立することを決めました。
カイポケケア連携で帳票のやりとりが効率化!タブレットでの入力も工数削減に寄与。
カイポケを知っていただいたのはどのようなタイミングでしょうか。
元々独立時は、とにかくコストを抑えたいという理由で別のソフトを使っていました。機能もシンプルだったので使い勝手もよく、何年間か使っていましたね。ところが数年後、倍の価格に値上がりしてしまって。機能性と照らし合わせて、他のソフトも検討してみることにしました。色々と調べる中で候補に挙がった2つのソフトのうちの1つがカイポケです。
次に使うソフトに求めていたのは、コストと帳票に関わる業務の効率化です。ケアマネジャーの仕事はとにかく帳票の作成とやりとりが多く、煩雑になりやすい。書類に関する手間をなんとか簡略化したいと思っていたところ、カイポケには「カイポケケア連携」という、サービス提供票や居宅サービス計画書などをデータでやりとりできる機能があることを知りました。この機能をうまく活用すれば、支援以外の業務を効率化できそうだと。機能とコストのバランスも良かったのでカイポケを導入することに決めました。
カイポケをお選びいただきありがとうございます。実際に使用されて、どのような効果がありましたか。
決め手となった「カイポケケア連携」については、とにかく発想からして素晴らしいなと感じています。これまでFAXなどでやりとりしていたサービス提供票の送付も、パソコンやタブレットの画面上で完結させることができるのでとても楽です。地域にもよるかもしれませんが、私の場合はほとんどのサービス事業所に、提供票をデータ送信することができています。カイポケを利用する中で、業務効率化を実感できたのもこの機能です。特にペーパーレスを推進している事業者さんにとっては、とても有益ですよね。
また、無料で1台貸与されるタブレットも非常に便利です。これは私のマイルールなのですが、事業所を訪問してモニタリングをしたあとなどは、タスクを家に持ち帰らず、その場で入力作業をするようにしています。タブレットがあるとどこにいても入力作業を行えるので、その点についても業務効率化につながっています。
出先ではタブレットを使って記録を完結させるという杉原様
業務を最適化し介護保険に頼らない体制の実現へ。自身だけでなく、地域のICT化も推進。
ご活用いただきありがとうございます。最後に、今後の展開を教えてください。
一人ケアマネジャーとして今考えているのは、いかに「介護保険に依存しない経営」を実現するかということです。国の方針としては、居宅介護支援事業所は大規模化が推進されている現実があります。私のような単独型のケアマネジャーは、介護保険だけに頼っていると将来の運営が苦しくなってくるでしょう。そのため、介護保険の範囲内だけでなく、コミュニティを広げたり関わる人を増やしたりして、常に新しいことに取り組んでいく必要があります。そして、そのための時間を捻出するには、やはり業務の効率化が不可欠です。私は介護業界における業務は、「作業」と「支援」に分けて考える必要があると思っています。あくまで効率化するのは、その「作業」の部分で、その中でも非効率な部分を減らしていくことが重要だと考えます。そうして捻出した時間を、「支援」の質の向上や、新たな収入源の創出に活用していきたいです。
また、今は江戸川区ケアマネジャー協会の理事も務めているので、自身の業務効率化で得た知見を、今度は地域全体に広げていくことで、地域の業務効率化にも取り組みたいですね。そのためには、やはりICTの利活用は必須だと思っています。
今はまだまだICT化が進んでおらず、ツールの活用が進んでいません。RPGで例えると、個人のレベル上げだけして、武器は初期装備のままのような状態。個々の能力を高めることはもちろんですが、同時に便利なツールも駆使することができれば、新しく介護に従事する人でもできることの範囲が増え、より介護業界は明るくなっていくのではないでしょうか。まずはその第一歩として、地域のICT化推進にも積極的に取り組んでいきたいと思います。
運営法人:シンシアケア
事業所名:シンシアケア 介護相談室
所在地:東京都江戸川区