居宅療養管理指導向けのソフトとは?ソフトのメリットと導入例!
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居宅療養管理指導とは、在宅で療養していて通院が難しいご利用者へ、自宅を訪問し、療養していくための指導や助言、管理を行うサービスです。ソフトを利用することで、より効率的に早く作業ができるため、仕事量の大幅な削減に貢献する可能性があります。
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目次
居宅療養管理指導向けのソフトとは?
居宅療養管理指導の概要
居宅療養管理指導は、自宅から通院することが難しいご利用者に対して、医師、薬剤師、歯科医師、看護師、管理栄養士、保健師などが自宅を訪問して、療養指導や助言、療養管理を行うサービスです。例えば、薬剤師は医師の指示に従い、薬の飲み方についての説明や指導、管理を行います。
居宅管理指導には、医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、歯科衛生士、保健師・看護師が行うものがあり、それぞれの職種、同一建物の利用者かどうかなどによって単位数が異なり、月2回までと定められています。薬剤師が行う居宅管理指導には、医療機関が月2回まで行う居宅管理指導Ⅰ1、Ⅰ1特薬、Ⅰ2、Ⅰ2特薬と、薬局の薬剤師が月4回まで行う居宅療養指導Ⅱ1、Ⅱ1特薬、Ⅱ2、Ⅱ2特薬があり、単位数もそれぞれ異なります。そのため、事務作業が煩雑になっています。
自宅療養管理指導を行っている事業所は、医院や診療所、薬局などです。通常の業務のかたわら自宅を訪問する場合が多く、多忙の中でご利用者に対して指導や管理・助言を行っています。ですから、ソフトを導入することにより、多忙な業務の改善と正確な管理ができます。
居宅療養管理指導向けのソフトの内容とは
居宅療養管理指導向けのソフトの内容は、次のようなものになります。
①ご利用者の基本情報や指導内容などの管理する機能
②利用表や提供表などの利用実績を作成する機能
③訪問計画書(訪問診療計画書、訪問歯科計画書、訪問看護計画書、薬学的療養管理計書など)の作成機能
④訪問看護(診療、歯科、薬剤師など)情報提供書作成機能
⑤介護給付費の明細書、ご利用者への請求書、領収書作成機能
⑥国保連への請求機能
⑦スケジュール管理機能
など
居宅療養管理指導向けのソフトを導入するメリットについて
① ソフト導入による時間短縮
居宅療養管理指導サービスは、医院、診療所、歯科医院、薬局などを開設している事業所が行うことができます。そのため、医師や薬剤師、看護師、歯科医師などは通常の外来の患者に加えて、訪問のご利用者を抱えているところが多いです。
ですから、ソフト導入によって煩雑な作業が効率的になり、事務作業時間の短縮になります。最初に基本情報や指導内容を入力しておくことで、サービス実績なども直ぐに入力することができます。
薬剤師の居宅療養管理指導の場合、最初にご利用者の情報を登録しておきましょう。ソフトを導入することにより、薬学管理療養指導計画書や報告書をより効率的に作成することができるため、多くのご利用者を受け持つことができるようになります。
また、介護給付費の明細書やご利用者への請求書、領収書の計算ソフトも入っているため、転記作業が必要なく、集計されたものが自動的に印刷されます。これまで事務作業に奪われていた時間を、より有意義に使うことができます。
② 過去のデータをすぐに探すことができる
過去の記録データを、ソフトですぐに検索することができます。書庫から引っ張り出して探し出さなくてはならなかった手間は、もう必要ありません。
③ 国保連への請求のうっかりミスを防ぐ
これまで手書きで行っていたため、防ぎきれなかった請求ミスを、事前に防止することができます。例えば、期限切れになっていることや介護度の変更による修正の忘れなど、入力に間違いがあった場合はソフト側が指摘してくれるため、国保連からの返戻(エラー)などといったトラブルも減少します。
ニーズに合った居宅療養管理指導向けのソフトを選ぶには?
① 職種に適した療養管理指導向けソフトを選ぶ
居宅療養管理指導には、病院や歯科医院、診療所、薬局といった機関や、医師、看護師、薬剤師など多職種が関わっていることが多いです。職種ごとにサービス内容が異なるので、それに対応するソフトが必要です。
例えば、医師や歯科医師なら療養に関する指導、助言や管理で、管理栄養士は食事についての指導、助言などで、それぞれの専門職によって指導、助言、管理内容が異なります。
② スケジュール管理機能があると便利
居宅療養管理指導の場合、在宅訪問なのでそれぞれのご利用者の訪問スケジュールを管理することが必要になってきます。複数の方のご予定を、分かりやすく把握できる機能がついているソフトを選びましょう。
③ サポート体制がしっかりしている会社のソフトを選ぶ
ソフトは動かなくなることや、使い方がわからなくなることがあります。そのため、ソフト会社はサポート体制が敷き、電話やメールでフォローをしていますが、その対応の丁寧さや迅速性は様々です。特に、国保連請求の時は電話が通じなくなると困るため、連絡が取りやすく、手厚いサポート体制があるソフト会社を選ぶことがポイントです。
④ 使いやすい機能になっているソフトを選ぶ
ソフトを見てわかりやすく、使いやすい機能かどうか、お試し版を使用してから選ぶことをおすすめします。実際に使ってみると、それぞれの会社のソフトに特徴があり、事業所によってもニーズが違うので、いくつかのソフトを試してみると良いでしょう。
居宅療養管理指導向けのソフトの費用はどのくらい?
クラウド型とパッケージ型、費用の比較
居宅療養管理指導向けのソフトには、クラウド型(ASP型)のものと、パッケージ型のものがあります。
クラウド型は、インターネットで遠隔からソフトを利用するサービスで、どのパソコンからもつなぐことができます。そのため、情報の共有ができます。国保連への請求は、入力さえして送信すれば、ソフト会社が代理で請求業務をします。初期費用についてはあまりかかりませんが、月々の費用はパッケージ型に比べて高く設定してあります。
一方、パッケージ型は最初にインストールして、普段の作業にはインターネット回線は必要ありません。国保連への請求は、ISDN回線や国保連専用ソフトが必要です。そのうえ、アップデートは自分で行わなくてはなりません。初期費用はある程度必要ですが、その分月々の費用は安くなります。長年使用すると、クラウド型よりランニングコストは安くなる場合があります。
居宅療養管理指導向けソフトの、クラウド型とパッケージ型の費用を数例挙げていきます。
クラウド型ソフトの場合
A社 初期費用 50,000円~
月々の費用 17,400円~
B社 初期費用 20,000円~
月々の費用 5,000円~
C社 初期費用 5,800円~
月々の費用 15,800円~
パッケージ型ソフトの場合
D社 初期費用 3年一括費用 170,000円~、分割払い 月額4,722円
月々の費用 一括の場合月額6,500円~、分割払い 月額6,500円~
A社 初期費用 200,000円~
月々の費用 5,000円~
E社 初期費用 340,000円~
月々の費用 10,000円~
まとめ
居宅療養管理指導向けソフトは、効率よく仕事を進めることができます。今後、高齢者が増えたとしても、IT活用による仕事の効率化が進めば、より多くのご利用者を受け持つことで対処することができます。介護報酬改定に向けて、今後の仕事を効率的に進めるために介護療養管理指導向けソフトの導入を考えてみてはいかがでしょうか。
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