【2024年度改定対応】放課後等デイサービスにおける医療連携体制加算とは?
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放課後等デイサービスにおける医療連携体制加算とは、医療機関等から看護職員が放課後等デイサービスに訪問し、看護の提供や認定特定行為業務従事者に対して喀痰吸引等の指導を行う取り組みを評価する加算です。
令和6年度の障害福祉サービス報酬改定では、医療的ケア児への支援の促進を図る観点から、認定特定行為業務従事者による支援を評価する医療連携体制加算(Ⅶ)の評価が見直されるとともに、主として重症心身障害児に対して支援を行う事業所においても算定が可能となりました。
この記事では、医療連携体制加算の単位数や算定要件についてまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
放課後等デイサービスにおける医療連携体制加算の単位数
医療連携体制加算 | 単位数 | |
---|---|---|
医療連携体制加算(Ⅰ) | 32単位/日 | |
医療連携体制加算(Ⅱ) | 63単位/日 | |
医療連携体制加算(Ⅲ) | 125単位/日 | |
医療連携体制加算(Ⅳ) | 看護を受けた就学児が1人 | 800単位/日 |
看護を受けた就学児が2人 | 500単位/日 | |
看護を受けた就学児が3~8人 | 400単位/日 | |
医療連携体制加算(Ⅴ) | 看護を受けた就学児が1人 | 1,600単位/日 |
看護を受けた就学児が2人 | 960単位/日 | |
看護を受けた就学児が3~8人 | 800単位/日 | |
医療連携体制加算(Ⅵ) | 500単位/日 | |
医療連携体制加算(Ⅶ) | 250単位/日 |
放課後等デイサービスにおける医療連携体制加算の算定要件
医療連携体制加算(Ⅰ)の算定要件
- 医療機関等と連携し看護職員が放課後等デイサービスに訪問すること。
- 就学児に対し、1時間未満の看護を行うこと。
- 医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分を算定していないこと。
医療連携体制加算(Ⅱ)の算定要件
- 医療機関等と連携し看護職員が放課後等デイサービスに訪問すること。
- 就学児に対し、1時間以上2時間未満の看護を行うこと。
- 医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分を算定していないこと。
医療連携体制加算(Ⅲ)の算定要件
- 医療機関等と連携し看護職員が放課後等デイサービスに訪問すること。
- 就学児に対し、2時間以上の看護を行うこと。
- 医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分を算定していないこと。
医療連携体制加算(Ⅳ)の算定要件
- 医療機関等と連携し看護職員が放課後等デイサービスに訪問すること。
- 医療的ケア児に対し、4時間未満の看護を行うこと。
- 医療連携体制加算(Ⅰ)・(Ⅱ)・(Ⅲ)を算定していないこと。
- 医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分を算定していないこと。
医療連携体制加算(Ⅴ)の算定要件
- 医療機関等と連携し看護職員が放課後等デイサービスに訪問すること。
- 医療的ケア児に対し、4時間以上の看護を行うこと。
- 医療連携体制加算(Ⅲ)を算定していないこと。
- 医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分を算定していないこと。
医療連携体制加算(Ⅵ)の算定要件
- 医療機関等と連携し看護職員が放課後等デイサービスに訪問すること。
- 看護職員が認定特定行為業務従事者に対し、喀痰吸引等の指導を行うこと。
- 医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分を算定していないこと。
医療連携体制加算(Ⅶ)の算定要件
- 認定特定行為業務従事者が、喀痰吸引等が必要な就学児に対して、医療機関等と連携し、喀痰吸引等を実施すること。
- 医療連携体制加算(Ⅰ)・(Ⅱ)・(Ⅲ)・(Ⅳ)・(Ⅴ)を算定していないこと。
- 医療的ケア区分1~3に対する基本報酬の区分を算定していないこと。
- 看護職員加配加算(Ⅰ)・(Ⅱ)を算定していないこと。
医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分とは?
医療的ケア区分1~3、重症心身障害児に対する基本報酬の区分とは、以下のいずれかに該当する区分です。
イ.障害児(重症心身障害児を除く) (1)区分1 提供時間が30分以上1時間30分以下 |
(一)医療的ケア区分3 (二)医療的ケア区分2 (三)医療的ケア区分1 |
イ.障害児(重症心身障害児を除く) (2)区分2 提供時間が1時間30分超3時間以下 |
(一)医療的ケア区分3 (二)医療的ケア区分2 (三)医療的ケア区分1 |
イ.障害児(重症心身障害児を除く) (2)区分3 提供時間が3時間超5時間以下 |
※学校休業日のみ (一)医療的ケア区分3 (二)医療的ケア区分2 (三)医療的ケア区分1 |
ロ.重症心身障害児に対し指定放課後等デイサービスを行う場合 |
医療的ケア児とは?
『医療的ケア児』とは、「日常生活及び社会生活を営むために恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠である児童(18歳未満の者及び18歳以上の者であって高等学校等(学校教育法に規定する高等学校、中等教育学校の後期課程及び特別支援学校の高等部をいう。)に在籍するもの)」と定義されています。
医療連携体制加算の留意事項
- 医療連携体制加算(Ⅰ)・(Ⅱ)・(Ⅲ)は、看護職員の1回の訪問につき、8人の就学児を限度として加算を算定することができます。
- 医療連携体制加算(Ⅳ)・(Ⅴ)は、看護職員の1回の訪問につき、8人の医療的ケア児を限度として加算を算定することができます。
- 医療連携体制加算(Ⅰ)・(Ⅱ)・(Ⅲ)の児童数と医療連携体制加算(Ⅳ)・(Ⅴ)の児童数は、合算する必要はなく、それぞれについて8人を限度として算定可能です。
- 医療連携体制加算(Ⅳ)・(Ⅴ)において、看護職員の訪問時間を看護の提供時間として取り扱います。
- 看護職員の訪問時間は、連続した時間ではなく、1日の訪問した時間を合算した時間で判断します。
- 医療連携体制加算(Ⅰ)~(Ⅵ)においては、重症心身障害児に対する基本報酬を算定していないことが要件になりますが、医療連携体制加算(Ⅶ)においては、重症心身障害児に対する基本報酬を算定を算定してる就学児の場合でも算定可能です。
最後に
この記事は、作成時点の最新資料・情報を基に作成しています。具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認いただき、自治体等へ申請・お問い合わせいただきますようお願い致します。