放課後等デイサービスにおけるサービス提供記録とは?記入例、書き方のポイントを解説!

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所を運営している経営者、管理者の皆様、そして現場で実際にサービスを提供している職員の皆様。児童福祉法に基づく指定障害児通所支援サービスを提供し、報酬を請求するためには、「どのようなサービスを提供したのか」を記録することが求められています。そのため、サービス提供記録を作成することは、現場における基本的な業務の一つとなっています。

今回は、「サービス提供記録」の書き方のポイントや記入例、記入における注意点などをご紹介しています。ぜひ最後までお読みください。

目次

サービス提供記録とは?

サービス提供記録とは、提供したサービスの具体的な内容を記録するための書類のことです。子どもの健康状態や食事・おやつの有無、実際に提供した療育の内容などを記録します。事業所によっては「支援記録」や「療育記録」と呼ばれることもあります。
サービス提供記録は、報酬を請求するための適正なサービスを提供したことを証明するための書類であり、それ以外にも個別支援計画を更新する時や職員間の情報共有する時の資料として活用します。

サービス提供実績記録票との違い

サービス提供実績記録票は、サービス提供記録と似ている名前のため混同されやすいですが別の書類です。
サービス提供実績記録票とは、月ごとに作成を行い、日付や曜日、サービス提供実績(サービス提供の状況、提供形態、開始時間、終了時間、算定時間数、加算の算定回数等)を記載する様式です。

なお、サービス提供実績記録票は、令和6年度の法改正により算定時間数の欄が設けられていますので、最新の様式を使用しましょう。
こちらよりダウンロードいただけます。

サービス提供記録はなぜ必要?

①運営指導で必要

サービス提供記録は実地指導のときに保険者から確認される書類の1つです。
請求の根拠となる書類のため、記録内容に漏れなど不備がある場合には適正なサービスを提供した確認が取れず、報酬の返還を求められる可能性があります。

②療育の質の向上につながる

サービス提供記録の内容を充実させることは療育の質の向上に繋がります。
日々の子どもの様子や反応を振り返ることで、子どもに合った療育であるかどうか、サービス計画に沿った支援ができているか、計画で掲げた目標が達成されつつあるかなどの判断材料になり、療育の改善に繋がります。また、サービス時の職員自らの行動を振り返ることで職員のスキルアップにも繋がるでしょう。

③職員の情報共有の促進

サービス提供記録を通し、子どもの支援に関する情報共有を行うことで、職員間のコミュニケーションの活性化に繋がります。コミュニケーションの量が増えることで、職場において何でも言える雰囲気を作ることができます。また、サービス提供記録を見ながら引継ぎを行うことで、情報共有のミスを少なくすることができます。

④保護者との連携強化に

サービス提供記録は、保護者との連携を強化するためのツールとしても活用できます。
サービス提供記録は保護者へ支援内容を説明する際の根拠となり、子どもの発達状況やこれからの課題について共通理解を持つことができます。それにより、保護者との信頼関係の向上に繋がるでしょう。

サービス提供記録の書き方と記入における注意点

ここではサービス提供記録の具体的な書き方と注意点を解説します。

記載すべき内容について

以下の事項を記入する必要があります。

※1 具体的なサービス内容が記録されていたとしても、個別支援計画に基づいたサービスではなく、適正なサービスを提供したと確認ができない場合は、報酬の返還対象となる可能性があります。

※2 児童の心身の状況、置かれている環境、他の保健医療サービスまたは福祉サービスの利用状況等の把握に努めていることがわかる記録を残す必要があります。

書き方のポイント

誰が見てもわかりやすいこと

どの職員がみても子どもの状態・様子をイメージできるように、事実(客観的情報)と職員が思ったこと(主観的情報)を分けて書くことが重要です。必要な情報を記録からすぐに確認できるよう誤字脱字にも気を付けましょう。

具体的に書くこと

記録のときにはあいまいな言葉は使わずに具体的に書きます。
目標達成ができたかどうか評価ができない表現ではなく、観察して判断できる表現を使います。他の職員がその記録を見たときにできるだけ同じイメージを持ってもらえるよう具体的に書くと良いでしょう。

〇(具体的な表現) ×(あいまいな表現)
活動に初めから終わりまで参加する 教室に慣れる
自由時間に他の子と一緒に遊ぶ機会が増える お友達と仲良く過ごす

記入における注意点

①保護者の押印について

事業所として保護者の確認印の欄を設けたサービス提供記録の様式を使用している場合は、保護者からの確認の押印を受けることが望ましいとされています。
後日、一括して記録を作成し、1か月分をまとめて保護者から押印を受けるなどの対応は、不適切であり、サービス提供時に都度、押印を求めるようにしましょう。

②記録の訂正について

記録に記載不備や誤りがあった場合は、保護者に説明の上、訂正印を得るなど適切な対応をとりましょう。
また、複写式の用紙を使用している場合には、保護者に渡した記録(控え)についても、保護者に説明の上、必要な訂正等を忘れずに行います。

③保存期間について

児童に対するサービス提供の記録の保存期間は、提供した日から5年間です。

サービス提供記録の作成は効率化できる!

日々の療育、支援などのサービスがある限られた時間の中で、具体的に記録を書くことに慣れていない職員にとっては時間がかかりすぎてしまい、他の業務に支障が出てしまう場合もあります。
そのような場合は、システムやソフトを活用し、サービス提供記録を効率的に作成しましょう!記録作成の時間を効率化することは、子どもと向き合う時間を増やすことにも繋がります。

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まとめ

ここまで、放課後等デイサービスにおけるサービス提供記録の概要や書き方などについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
本記事にてご紹介した内容が、皆様のお役に立てば幸いです。

また記録に関する業務時間の短縮、業務効率化のためには、タブレットによる記録の入力がおススメです。
放課後等デイサービス向けの記録・請求ソフトを探している方は、「カイポケ」を無料体験していただき、現在の業務がどれくらい効率化できるかを実感してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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