放課後等デイサービスで活用できるICTとは?導入方法や補助金も解説
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放課後等デイサービスを経営されている方や、これから開業される方の中には、業務効率化のためにICTについて詳しく知りたい、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 放課後等デイサービスをはじめ、介護・福祉の世界にも様々な部分でICTが活用されています。 この記事では、ICTとは何かという基本的な内容から、導入方法や補助金まで幅広く解説します。目次
- 放課後等デイサービスにおけるICTとは?
- 放課後等デイサービスで活用できるICTの種類
- 放課後等デイサービスでのICTの活用シーン
- 放課後等デイサービスでのICT導入の方法
- 放課後等デイサービスでICT導入時の補助金・助成金とは
- ICTを導入するならカイポケがおすすめ!
- まとめ
放課後等デイサービスにおけるICTとは?
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」のことです。似たような言葉で「IT(情報技術)」という言葉もありますが、ITよりもICTは通信技術を介したコミュニケーションを重視しています。
PCやタブレットなどのITを導入するだけでなく、それらを活用することで、ようやくICTを活用したと言えます。
放課後等デイサービスにおいては、PCやタブレットを用いて保護者とデジタルでもコミュニケーションを取ったり、ソフト・システムを導入することで事務作業を効率化したりすることができます。
放課後等デイサービスで活用できるICTの種類
ここでは、放課後等デイサービスで活用できるICTをご紹介します。請求・記録ソフト
放課後等デイサービスでは、国保連や利用者負担額の請求作業をデジタル化できるICTが数多くあります。国民健康保険中央会が提供する介護伝送ソフトや、民間企業が提供するソフトなど様々です。
介護伝送ソフトはその名の通り国保連請求に特化したものですが、民間ソフトの機能はそれぞれ異なり、請求機能以外にも帳票を作成や、保護者との連絡機能を持つものもあります。
見守りセンサー
安全対策として、見守りセンサーを活用することもできます。送迎車の子どもの置き去りを防ぐためのものや、子どもの居場所を把握できるGPSやICタグなど、事故防止のための様々な対策が可能です。
ウェアラブル端末
ウェアラブル端末は、心拍反応やストレスレベル、深部体温を測定することによる熱中症予防など様々な活用ができます。子どもの発達や障害に応じた端末を導入することで、療育の幅が増えたり、より安全にサービスが提供できるようになったりと、職員・利用者ともにメリットがあります。
放課後等デイサービスでのICTの活用シーン
放課後等デイサービスでICTを活用できれば、日々の業務を効率化でき、療育にあてる時間が増えるため、質の高い療育の提供につながります。ここでは、ICT活用の具体的なシーンを3つご紹介します。
記録・勤怠等の日常業務
提供したサービスの内容やバイタルデータ、送迎記録や連絡事項にいたるまで、多岐にわたる情報を記録・管理する必要がある放課後等デイサービスですが、ICTツールを導入することで、これらの情報を記入する手間が減ったり、転記ミスを防げたりします。具体的には、タブレットやスマートフォンを用いて子どもたちの様子をリアルタイムで記録でき、写真や動画も添付できるため、より正確で詳細な記録が可能になります。
また、職員の勤怠を管理したり、子どもたちの遅刻や欠席の連絡をリアルタイムで把握したりすることもできます。
さらに、保護者との連絡帳をオンラインにすれば、印刷や配布の手間が減るほか、多言語対応のツールを導入すれば日本語が苦手な保護者とのコミュニケーションもスムーズになります。
請求業務
煩雑になりがちな請求業務も、ICTの導入によって効率化できます。国保連請求や利用者負担額の計算・請求はもちろん、ソフトによっては請求書の作成から伝送まで自動化可能です。
さらに、請求状況や入金状況を一元管理することによって、経営状況の把握にも役立ちます。
また、カイポケを始めとする口座振替などのオンライン決済対応のソフトでは、集金業務の負担を減らせる上、紛失・盗難リスクを下げることにもつながります。
会議
会議においても、ICTを活用することで情報共有がスムーズになり、ペーパーレス化を実現できます。また、場合によっては一部リモートワークも可能になります。例えばオンラインのミーティングツールは、チャット機能や画面共有機能、録画機能のほか、近年は会議の文字起こしの精度も上がっています。これにより議事録を取る必要がなくなり、あとから見返せるようになったほか、会議に出席できなかった人に共有できるという便利な機能も多くあります。
放課後等デイサービスでのICT導入の方法
ここでは、ICT導入を成功させるための方法をステップごとに解説します。観察:問題・課題の抽出
まず最初に、業務の問題や課題を洗い出しましょう。「何に時間がかかっているのか」「どのようなミスが多いのか」「これまでどんな事故やヒヤリハットがあったか」など、課題を具体的にすることで、ICT導入の目的が定まります。
現場の職員からのヒアリングはもちろん、日々の業務フローを分析することも問題や課題の抽出に役立ちます。
計画:解決策とビジョン設定
観察で抽出した問題や課題に対して、ICTを活用してどのように解決していくのか具体的な計画を立てましょう。ICTの導入によって具体的に何が解決できて、どのような効果が得られるか長期的なビジョンを描くことが大切です。
ビジョンは職員に共有し、共通認識を持っておきましょう。
導入:機器選定と導入
計画に基づいて、実際に導入するICT機器やソフトウェアを選定します。業務内容や予算なども考慮した上で、最適なものを選びましょう。
導入にあたっては、ベンダーの選定や契約、機器の設置や初期設定などが必要なので、導入までにかかる時間も把握しておくことをおすすめします。
運用:オペレーション構築
ICT導入後は、実際に日々の業務でどのように活用していくのか運用ルールを構築しましょう。誰が、いつ、どのように操作するのかを明確にし、業務フローやマニュアルに落とし込むことで、職員の入れ替えが発生した際もスムーズに引継ぎを行うことができます。
また、ソフトウェアを導入する場合はデータのセキュリティ対策も考えておくと良いでしょう。
改善:モニタリングと新たな課題の抽出
ICTの導入・運用後も、その効果を継続的にモニタリングし、新たな課題がないかを確認しましょう。想定していた効果が得られているかの振り返り、現場の職員から意見を収集することで、改善点を見つけ出すことができます。
洗い出した改善点をもとに、運用方法の見直しや、追加機能の検討など、継続的な改善活動を行うことが大切です。
評価:検証、評価
一定期間運用したあとは、ICT導入の効果を検証し、評価を行いましょう。当初の目的が達成できているか、費用対効果はどうかなど総合的に評価し、今後のICT活用の方針を決定します。
放課後等デイサービスでICT導入時の補助金・助成金とは
ICT導入は、費用がネックとなる場合もあるかと思います。ここでは、放課後等デイサービスのICT導入時に利用できる補助金・助成金について詳しく解説します。
IT導入補助金とは
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等がITツール(ソフトウェア・サービス等)を導入する経費の一部を補助することで、業務効率化や売上アップをサポートする制度です。放課後等デイサービスにおいても、IT導入補助金を活用することで、記録・請求ソフト、勤怠管理システム、コミュニケーションツールなど、様々なICTツールのお得な導入が可能になります。
IT導入補助金の金額
IT導入補助金の補助金額や補助率は、導入するITツールや、申請する枠の種類によって異なります。主な枠として、通常枠やインボイス対応類型などがあります。
主な補助金額の例(2025年度)
<通常枠>

引用:独立行政法人中小企業基盤整備機構「IT導入補助金2025」
<インボイス枠(インボイス対応類型)>

上記の例は2025年度のものであり、年度によって変更される可能性があるのでご注意ください。
また、補助金の交付には審査があり、申請すれば必ず交付されるわけではありません。
申請に必要な条件
IT導入金を申請するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。主な申請要件は以下の通りです。
- 中小企業・小規模事業者等であること
- 日本国内に本社および事業所を有していること
- 労働生産性の向上に取り組む計画を策定していること
- 過去にIT導入補助金の交付を受けていないこと(または一定期間が経過していること)
申請にあたっては、複数の書類が必要になるため、計画的に準備しておきましょう。
また、申請期間も定められています。
余裕を持って申請準備を進めておくことをおすすめします。
IT導入補助金について詳しく知りたい方はこちら
ICTを導入するならカイポケがおすすめ!
カイポケは、記録から国保連請求まで一気通貫で行うことができるクラウド型の請求ソフトです。また、帳票作成や業務日誌・連絡帳の作成もできます。タブレットが1台無料でレンタルできるので、タブレットを用いて現場で記録し、業務日誌や連絡帳に反映させたり、その場で出欠を登録したりすることもできます。
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まとめ
ここまで、放課後等デイサービスにおけるICTの種類や活用シーン、補助金などについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。ICTを活用することで療育の質向上にも間接的につながるので、補助金もうまく利用して、お得に導入しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。