放課後等デイサービス・児童発達支援のアセスメントとは?シートの無料ダウンロードも
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放課後等デイサービス・児童発達支援の運営において、アセスメントは、子ども一人ひとりの状況やニーズを把握し、個別支援計画を作成するために必要です。また、適切なアセスメントを行えるかどうかは、支援の質に影響します。
そこで今回は、「アセスメント」の概要や確認すべき項目、書き方のポイントについて解説いたします。ぜひ最後までお読みください。
目次
- 放デイ・児発におけるアセスメントとは?
- フェイスシートとアセスメントシートの違い
- アセスメントの項目と書き方のポイント
- アセスメントの実施にあたり注意すべき点は?
- まとめ
- アセスメントシートの様式の無料ダウンロード
放デイ・児発におけるアセスメントとは?
放課後等デイサービス・児童発達支援におけるアセスメントとは、面談や観察等から個別支援計画立案と支援のために必要な情報を収集し、情報の整理と課題の分析まで行うことを指します。
フェイスシートとアセスメントシートの違い
フェイスシートとは、職種を問わず事業所内で同じ情報を共有するためのもので、子どものプロフィールや住所、連絡先等の変更頻度が少ない基本的情報を記載します。
一方、アセスメントシートとは、子どもの課題を把握し、分析するためのもので、子どもの成長に伴って変わっていく具体的な情報を記載します。例えば、運動や感覚といった心身状況や日常生活での状況、本人や家族のニーズ等です。
このように、シートによって目的が異なりますので、フェイスシートとアセスメントシートは別の書類として作成し、それぞれで得た情報を上手く活用することが大切です。
フェイスシートは、こちらよりダウンロードいただけますのでぜひご活用ください。
アセスメントの項目と書き方のポイント
アセスメントで確認すべき項目と書き方のポイントについて解説します。
アセスメントで確認すべき項目
ここでは、アセスメントで確認すべき項目について解説します。
2024年7月に改訂された児童発達支援ガイドラインでは、健康・生活から人間関係・社会性まで5領域の視点を踏まえたアセスメントを実施するよう記載されており、今後はそれを踏まえて実施する必要があります。
項目 | 概要 |
---|---|
基本情報 | 氏名、生年月日、住所、家族構成、など |
環境の情報 | 在籍している園や学校、かかりつけ医、など |
サービス利用状況 | 利用中の福祉事業所、相談事業所、など |
健康状態 | 服薬、アレルギー、診断の有無、など |
生活状況 | 衣服の着脱、排泄など日常生活でできること、できないこと |
運動・感覚 | 運動・動作の基本的技能の状態、聴覚・触覚・味覚の過敏性や鈍さ |
認知・行動 | 高いところに登らないなど危険回避行動が取れるか、集中力はどうか |
言語・コミュニケーション | 言葉や指さしなどで意思を表現できるか、読み書き能力はどうか |
人間関係・社会性 | 他者への興味関心や集団行動の得意不得意、など |
参考:介護給付費等に係る支給決定事務等について 【別紙1-1】障害児の調査項目(5領域20項目)
書き方のポイント
アセスメントシートの書き方のポイントとして、下記を意識して作成することが大切です。
- 事業所がその子どもを支援する上で必要な情報は何かを意識して、情報収集できているか
- 家族によるシート記入だけではなく、面談での具体的な聞き取りや、職員による場面観察から把握した行動特性等の情報も記載しているか
- 得られた情報から総合的にニーズ・課題を把握し、個々の課題を分析して、個別支援計画に反映できているか
アセスメントの実施にあたり注意すべき点は?
アセスメントシートの記入における注意点を解説します。
アセスメントの実施時間
アセスメントを実施する時間は「30分から1時間ほど」を目安にしている事業所が多いようです。
アセスメントを実施する日は子ども・保護者と面談を行い、アセスメントシートの項目を網羅するために様々な情報を聞き取る必要があります。そのため、目安としている時間を超えてしまうこともありますが、皆さん自身のその後のスケジュールや発達障害のある子どもの場合、長時間のアセスメントがストレスになることがあるため、子どもの集中力や体調を考慮し、効率良く実施するように意識しましょう。
相手を尊重したコミュニケーション
アセスメント実施時には、相手を尊重したコミュニケーションを意識しましょう。
家族構成や家族・住居等の状況などの情報をあまり伝えたくないと思う人もいます。そのため、配慮する言葉を挟みながら詳細な情報を集めることが大切です。詳細な情報を集めることは、支援の質の向上や後々のトラブルを回避することに繋がります。
また放デイ・児発の場合、特に保護者とのコミュニケーションを重視し、家庭での状況や保護者の希望、悩みをしっかりと把握することが大切です。保護者は日常的に子どもと接しているため、重要な情報源となります。
それと併せて子どもの声に耳を傾けることも重要です。子ども本人の意見や希望を取り入れ、子ども自身が取り組みたいことや興味を持っていることに基づいて支援を計画することで、モチベーションが高まり、支援の質が向上します。
まとめ
ここまで、放課後等デイサービス・児童発達支援におけるアセスメントの概要や項目、書き方のポイントなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
本記事にてご紹介した内容が、皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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下記よりアセスメントシートを無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。