【2025年最新】放デイ・児発の個別支援計画の書き方の流れを解説!5領域の記入例と実地指導対策(様式付)

「5領域の関連付けが難しくて個別支援計画の作成が止まってしまう」「運営指導でどこをチェックされるか不安」。そんな悩みはありませんか?
放課後等デイサービス・児童発達支援では児童一人ひとりに対して、適切な支援を行うために個別支援計画の作成が不可欠です。
また2024年の報酬改定では、「5領域」(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)の視点を取り入れた総合的な支援の提供が基本とされました。これにより、個別支援計画においても児童の成長を多角的に捉え、5領域のどの項目と関連しているかについて関連性を明記することが必要となりました。
本記事では、実地指導で指摘されないための5領域の正しい記載ルールと、そのまま使える新基準対応の記入例を分かりやすく解説します。

目次

放デイ・児発の個別支援計画とは?役割と2024年(令和6年)改定のポイント

個別支援計画とは、児童にどのような内容の支援を提供するのかを記載する書類です。
作成にあたっては発達の課題と強みを明確に把握することが支援の出発点となります。
具体的には、児童や保護者からの生活に対する意向、総合的な支援の方針、生活全般の質を向上させるための課題、目標及びその達成時期、サービス提供する上での留意事項等を記載します。

2024年改定で必須となった「5領域」の考え方

2024年度の報酬改定から、個別支援計画には「5領域」を網羅した内容を盛り込むことが決定されました。
「5領域」とは、厚生労働省の「児童発達支援ガイドライン」「放課後等デイサービスガイドライン」に示されている総合的な支援の視点であり、支援の目標設定や内容を多角的に評価する共通言語として機能しています。
「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」という「5領域」の視点から現状を深くアセスメントし、支援につなげていく必要があります。

5領域の視点

個別支援計画で関連付けが必要な5領域は、児童の成長と発達を包括的に捉えるための以下の視点です。

  • 健康・生活:基本的生活習慣、健康な心と体づくり
  • 運動・感覚:身体の動かし方、感覚の活用、姿勢の調整
  • 認知・行動:物事の理解、問題解決能力、注意・記憶
  • 言語・コミュニケーション:言葉の理解と表出、非言語的コミュニケーション
  • 人間関係・社会性:人との関わり、集団への参加、社会のルール
5領域の項目 具体的な支援のキーワード(例)
健康・生活 手洗い、食事(偏食)、排泄、着替え、睡眠習慣
運動・感覚 姿勢保持、手先の器用さ、感覚遊び、粗大運動
認知・行動 構造化、視覚提示、こだわり、パニック対応
言語・コミ 発語、絵カード、サイン、聞き取り、要求伝達
人間関係・社会性 順番待ち、貸し借り、集団ルール、感情制御

個別支援計画の作成は運営基準に定められる事業者の義務

個別支援計画の作成は、『運営基準(児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準)』の第3条に作成しなければならないことが定められています。

(指定障害児通所支援事業者の一般原則)
第三条
『指定障害児通所支援事業者は、通所給付決定保護者及び障害児の意向、障害児の適性、障害の特性その他の事情を踏まえた計画を作成し、これに基づき障害児に対して指定通所支援を提供するとともに、その効果について継続的な評価を実施することその他の措置を講ずることにより障害児に対して適切かつ効果的に指定通所支援を提供しなければならない。』

引用:児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(令和6年内閣府令第5号)第3条・第27条

個別支援計画の作成の流れ

ここでは個別支援計画の作成の流れについて解説します。

①アセスメント

アセスメントとは、児童について行動観察や面談を通して、情報収集を行い分析することです。
アセスメントでは、収集した情報を5領域の枠組みに当てはめて分析します。
例えば、「食事の偏食」は健康・生活に、「微細運動の苦手さ」は運動・感覚に、「友達と遊べない」は人間関係・社会性に関連づけて整理することで、支援の方向性を導き出します。
主に以下のような情報を収集します。

  • 児童のできること、できないこと
  • 児童が置かれている環境や日常生活全般の状況(家族関係、健康面など)
  • 児童と家族・保護者が希望する生活(興味関心、人との関り方など)
  • 希望する生活を実現するための課題 など

アセスメントシートについて、こちらより無料でダウンロードいただけますのでぜひご活用ください。

②個別支援計画原案の作成

アセスメントによって得た情報と支援内容の検討結果に基づいて、児童発達支援管理責任者は個別支援計画の原案を作成します。 作成時には、長期目標・短期目標、具体的な支援内容のそれぞれが、アセスメントで明らかになった5領域の課題に適切に対応しているか、また複数の領域にわたる支援となっていないかを確認することが重要です。
個別支援計画には以下のような内容を記載します。

  • 児童と保護者の生活に対する意向
  • 総合的な支援の方針
  • 生活全般の質を向上させるための課題
  • 長期短期それぞれの支援目標とその達成時期
  • 支援の具体的な内容
  • 留意事項 など

③サービス担当者会議(ケース会議)

児童発達支援管理責任者は、児童への支援サービスに直接携わる担当者等を招集して会議を開催し、児童発達支援管理責任者が作成した原案について、意見を交換することが義務づけられています。
議論の内容を記録に残すことも忘れないようにしましょう。

サービス担当者会議の議事録について、こちらより無料でダウンロードいただけますのでぜひご活用ください。

④個別支援計画の作成と保護者との同意

児童発達支援管理責任者は、サービス担当者会議での意見も踏まえて、最終的な個別支援計画を作成します。そして、作成した個別支援計画の内容を保護者に説明し、文書で保護者の同意を得たうえで交付します。

令和6年度報酬改定で、保護者だけではなく障害児相談支援事業所にも交付することが義務化されたので注意しましょう。

⑤サービス提供とモニタリング

個別支援計画に基づいて、児童へのサービス提供を開始します。
サービスを提供して終わりではなく、個別支援計画の実施状況や、児童の状態に変化が生じていないかを把握するためにモニタリングが必要です。
モニタリングの結果、必要に応じて計画の見直しを行います。個別支援計画の見直しの検討は少なくとも6か月に1回以上の頻度で行わなければなりません。

モニタリングシートには主に以下の内容を記載します。

  • 児童と保護者のニーズ
  • 到達目標(長期・短期)
  • 目標の到達度
  • 現状・要因の分析
  • 保護者からのご意見
  • 今後の対応 など

モニタリングシートについて、こちらより無料でダウンロードいただけますのでぜひご活用ください。

個別支援計画の書き方と記入例

ここでは個別支援計画書の具体的な書き方と記入例について解説します。
2024年の報酬改定に伴い、こども家庭庁より公表された、下記の個別支援計画の参考記載例をもとに、①〜④の各項目ごとに解説していきます。

出典元:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に伴う児童発達支援及び放課後等デイサービスにおける個別支援計画の取扱いの変更について【別紙3】個別支援計画

①利用児及び保護者の生活に関する意向

児童本人や保護者の意向を聞き、保護者より得た情報や児童の発達段階や特性等を踏まえて、整理して記載します。

記入例

  • 楽しく遊びたい。(本人)

  • 場面に合った行動を自分で気付いて行えるようになってほしい。(保護者)

②総合的な支援の方針

1年間を目途に、事業所としての児童等の状況の見立てとどのように支援をしていくのかという方針を記載します。
その際、児童や保護者、関係者が、状況や課題への共通認識を持ち、支援の方針などを理解できるように、以下の観点も踏まえて記載します。

  • 障害児支援利用計画、障害児支援担当者会議で求められている事業所の役割
  • 支援場面のみではなく、家庭や通っている保育所や幼稚園、放課後児童クラブ等、学校等での生活や育ちの視点
  • 保育所等の併行利用や移行、同年代の児童との仲間づくり等のインクルージョン(地域社会への参加・包摂)の視点
  • 児童が事業所を継続的に利用している場合には、個別支援計画のモニタリング結果を踏まえたPDCAサイクルによる支援の適切な提供の視点

記入例

「○○さんは、視覚情報の処理が得意な特性を活かし、手順を視覚化することで見通しを持った行動を促します【認知・行動】。
また、本人の気持ちを絵カード等で表現する手段を整え、大人とのやり取りの中で『伝わる喜び』を育みます【言語・コミュニケーション】。
これらの取り組みを通じ、保育園での集団生活においても自信を持って過ごせるよう支援します【人間関係・社会性】」

③長期目標・短期目標

【長期目標】

総合的な支援の方針で掲げた内容を踏まえ、1年程度で目指す目標を設定して記載します。

記入例

  • 視覚的なスケジュールを手掛かりに指示を理解し、わからない時には様々なコミュニケーション手段を用いて、大人に聞くことができる。

【短期目標】

長期目標で掲げた内容を踏まえ、6か月程度で目指す目標を設定して記載します。

記入例

  • 見える化された手順やスケジュールを大人と一緒に確認し、設定活動時に自分で動けるようになる。
  • 大人が介在する中で、絵カードやイラスト等を用いて、「これで遊びたい」等の具体的な意思を友達に表現できるようになる。

④支援目標及び具体的な支援内容等

「本人支援」「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」の項目についての支援目標および具体的な支援内容等をそれぞれ記載します。「本人支援」「家族支援」「移行支援」については、必ず記載するようにしましょう。

【項目】

本人支援

アセスメントやモニタリングに基づき、児童が将来、日常生活及び社会生活を円滑に営めるようにする観点から、本人への発達支援について、その支援が特にどの5領域 (健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性) への働きかけであるかを明確に記載します。この関連付けは、支援の根拠と効果を明確にするために不可欠です。

再掲:5領域 個別支援計画で関連付けが必要な5領域は、児童の成長と発達を包括的に捉えるための以下の視点です。

  • 健康・生活:基本的生活習慣、健康な心と体づくり
  • 運動・感覚:身体の動かし方、感覚の活用、姿勢の調整
  • 認知・行動:物事の理解、問題解決能力、注意・記憶
  • 言語・コミュニケーション:言葉の理解と表出、非言語的コミュニケーション
  • 人間関係・社会性:人との関わり、集団への参加、社会のルール

各支援目標を設定する際は、「どの領域のどの部分を、どのように改善または伸長させるか」を意識して作成し、具体的な支援内容と5領域を漏れなく紐づける必要があります。複数の領域に同時に働きかける複合的な支援(例:友達と一緒に言葉を使いながら遊具で遊ぶなど)の場合は、関連する領域すべてを記載します。

家族支援

こどもの成長・発達の基盤となる親子関係や家庭生活を安定・充実させる観点から、ペアレントトレーニングの実施や困りごとに対する相談援助など家族支援について記載します。

移行支援

インクルージョン(地域社会への参加・包摂)を推進する観点から、支援の中に「移行」という視点を取り入れ、こどもや家族の意向等も踏まえつつ、保育所等の他のこども施策との併行利用や移行に向けた支援、同年代のこどもとの仲間づくり等の「移行支援」について記載します。

地域支援・地域連携

こどもと家族を中心に、包括的な支援を提供する観点から、そのこども・家族の生活や育ちの支援に関わる保健・医療・福祉・教育・労働等の関係機関や障害福祉サービス等事業所等と連携した取組について、記載します。

【支援目標】

支援期間終了の際(モニタリング時)に、到達できているであろう児童本人や保護者の状況を具体的な到達目標として記載します。
児童本人や保護者の意向等だけでなく、アセスメントの結果も踏まえて、必要と考えられる支援ニーズも含めて目標設定を行うようにしましょう。

【支援内容】

支援目標で設定した目標に向けて、事業所がどのような支援、工夫、配慮を行うのかを具体的に記載します。
「本人支援」については、支援内容と5領域との関連性を記載します。支援内容と関連する5領域が複数にまたがる場合には、関連する領域を全て記載します。
「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」については、保護者や関係機関への具体的な働きかけや取組等について記載します。

本人支援の支援目標の記入例

  • 例1)健康・生活:食事中に立ち歩くことなく、落ち着いて最後まで食べ終えられる。
  • 例2)言語・コミュニケーション、人間関係・社会性:遊びの際に、自分の要求を「貸して」と伝えられる。

支援内容の記入例

  • 活動前に全体を指差しする等を行い、全体を見渡す機会を設けてから声をかける。
  • 手の平、足の裏、お尻等体を支えたり、接地している感覚をつかみやすくするため、つかむ・支える・滑る等の要素を取り入れた遊具遊びを提供する。

個別支援計画を適切に作成しないと減算や指定取消のリスクがある

個別支援計画を適切に作成しなかった場合、通所支援計画未作成減算の対象となり、所定単位数を30%〜50%減算しなければいけなくなります。
また、適切に個別支援計画を作成しないことは運営基準に違反することにもなり、運営指導後、監査にて行政処分が決定された場合、指定の効力停止や取り消しとなる可能性もあります。

通所支援計画未作成減算についての詳細はこちらからご覧いただけます。

運営指導で指摘されないよう気を付けるべき点

作成者が児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)以外である

アセスメントやモニタリングのための面接および個別支援計画の作成を、事業所・施設の指導員等が実施した場合、運営指導の対象となります。必ず児童発達支援管理責任者が作成するようにしましょう。

保護者から同意を得ていない

個別支援計画を作成・更新した場合に、保護者から同意を得ずに交付することは運営指導の対象となります。計画書には、保護者の署名と日付を記載することも忘れないようにしましょう。

作成手順・方法が不十分である

個別支援計画の作成について、下記のように作成手順や方法が不十分である場合、運営指導の対象となりえます。今一度確認するようにしましょう。

  • アセスメントで面接をせず、書面のみで終わらせている。
  • 原案を保管していない。
  • 担当者会議をしていない。会議をしたが、会議録がない。
  • 同意を得るのが、前回同意日から6か月以上経過している。

加算についての記載内容が不足している

個別支援計画に位置付けなければならない加算について記載がない場合、運営指導の対象となります。
支援内容に設定した取組が、加算の算定を想定している取組である場合には、算定する加算や頻度等について記載しましょう。
(例:子育てサポート加算、家族支援加算、関係機関連携加算等)

また、個別支援計画とは別途計画を作成することが必要な加算についても、個別支援計画との関連性を記載するようにしましょう。
(例:専門的支援実施加算、自立サポート加算等)

「相談支援事業所への交付記録」の保管

令和6年度から保護者だけでなく、担当の相談支援専門員への計画書交付が義務化されました。交付した日付や方法(手渡し・郵送等)を記録に残していないと運営指導で指摘されます。

「5領域すべて」に触れているか

5領域のうち1つでも欠けていると「総合的な支援」とみなされません。支援内容が特定の領域に偏る場合でも、計画書全体で5領域すべてを網羅しているか再確認しましょう。

放デイ・児発の個別支援計画作成なら『カイポケ』がオススメ!

カイポケは、記録から国保連請求まで一気通貫で行うことができるクラウド型の記録・請求システムです。
また記録・請求業務だけでなく、個別支援計画や計画書、業務日誌といった帳票の作成から人事労務管理まで、放課後等デイサービス・児童発達支援事業の経営を支援する様々な機能がついています。
カイポケの詳細については、こちらからぜひご覧ください。

まとめ

ここまで、放課後等デイサービス・児童発達支援における個別支援計画の作成の流れや書き方などについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
本記事にてご紹介した内容が、皆様のお役に立てば幸いです。
また帳票作成に関する業務時間の短縮、業務効率化のためには、記録・請求ソフトがオススメです。ぜひ『カイポケ』を無料体験していただき、現在の業務がどれくらい効率化できるかを実感してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

おすすめセミナーの紹介:
個別支援計画が大きく変わる!新ガイドライン解説セミナー
5領域の総合的な支援がキーワード?2024年制度改正で放デイの現場はどう変わる

個別支援計画書のひな形・様式のダウンロードはこちらから!

個別支援計画書のひな形・様式は、下記より無料でダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。

お気軽にお問い合わせください

お急ぎの方はこちら

call 0120-115-611 通話無料

上記の番号がつながらない方 03-4579-8131

平日9時〜18時(年末年始・GW除く)