ハッピーデイサービス 様
ハッピーデイサービス(管理者:村尾 玲美)
スタッフ利用者さんに愛される理想の管理者が意識している4のこと
管理者であれば、一度は現場のマネジメントにおいて悩んだ経験があるだろう。
- やって欲しいと思うことが、中々現場に浸透しない
- 営業にいきたいが、現場を任せられるスタッフがいない為、現場から離れられない。
- 職員が自発的に動いてくれない。
その様子は全て利用者に伝わり、現場の雰囲気は悪くなる。
カイポケでは、昨年9月~今年の4月までに700件を超える通所・訪問介護事業所の利用者獲得支援を行ってきた。
類似した条件でも成果が出やすい事業所と出にくい事業所がある。
成果が出やすい事業所の共通点は、組織力のある事業所であった。
トップやリーダーが意識を少し変えるだけで、組織は大きく変わるのだ。
兵庫県西宮市にあるハッピーデイサービスの管理者村尾玲美さんが、それを教えてくれた。
ハッピーデイサービスは、今年1月に開設した。
地道な営業活動と、これまで培われてきた人脈も功を奏し、3カ月で稼動率は30%と順調に利用者を伸ばしている。
経営者や管理者であれば、誰もが開設当初は組織力のある事業所を目指してきたに違いない。
それが、いつの間にか、そうでは無くなってしまう。
組織力のある事業所を実現している管理者村尾玲美さんに、今回は話を聞いてみた。
そこで働く職員が幸せでないと、利用者を幸せにすることは出来ません。
カイポケ:今日は、お忙しい中お時間とって頂き有難うございます。しかし、素敵な内装ですね。
村尾様:ありがとうございます。利用者さんやスタッフさんに、気持ちの良い 環境で過ごせることを意識して、設計から たずさわり、空き店舗を改装しました。
カイポケ:こちらは、今年の1月に新たに開設をされたと伺いました。 ハッピーデイサービスさんの立ち上げの経緯を教えていただけますか?
村尾様:はい、本業が不動産会社になりまして、7年前に空き地や空き店舗を有効活用しないかという話がありました。 それが、介護業界に興味をもったきっかけになります。 身内でやっている会社なのですが、介護業界のことを知るものが1人もいなかったので、私が介護業界で働いて、まずは介護業界のことを勉強しようということになりました。
カイポケ:7年前からですか・・・ 長期的な視野で検討されてきたのですね。 この数年、介護業界を色々見聞きされてきた中で感じたことを教えてください。
村尾様:ハッピーデイサービスを立ち上げるまでの7年間、特養や老健と数多くの現場で経験を積んできました。 そこで、感じたことは、管理者に対し、職員の大半が不満を感じ、提供サービスの品質の低下を招いていたことです。 そこで働く職員が幸せでないと、利用者を幸せにすることは出来ません。 自分が管理者になったら、職員の皆さんに、働きがいのある働きやすい 環境を創りたいと考えてきました。
カイポケ:1月に立ち上げられてはや3カ月ですが、それは実現できているとお考えですか?
村尾様:はい、今のところは・・ みなさんに助けて頂きながら実現できていると思います。
カイポケ:先ほどから、ご利用者様のみなさん、職員のみなさんの笑い声が絶えないですよね。まさに、このことなのですね。
職員の皆さんに、働きがいのある働きやすい環境ということですが、それを実現する上で、村尾さんが管理者として、工夫されていることを教えてください。
村尾様:人に恵まれていることが大前提としてあります。 私は、採用に関しては妥協しません。 自社の価値観・理念に共有して頂けそうな方にお願いすべきと考えています。 その上で、私自身も努力が必要で、管理者が職員の誰よりも働くこと率先して動くことで、背中を見せると申しますか、 そこで初めて職員の皆さんから信頼を勝ち取れるのだと思います。 また、お休みが取れる体制をしっかりと構築することや、組織内に上下関係を作らないことで、風通しの良い組織になるよう意識しています。
- ① 採用基準は落とさない
- ② 誰よりも管理者が動く
- ③ 上下関係はつくらない
- ④ お休みをしっかり取れる体制の構築
この4点を常に心がけて業務にあたっています。
カイポケ:なるほど、それらを徹底して行うことで、組織が枚岩となり、職員の自発的な行動により、利用者に質の高いサービスを提供することが可能なのですね。
村尾様:はい、その為、私から何か職員の皆さんに、指示を出すことはほとんどありません。
例えば、入浴介助の時間をご利用者さんと 1対1でゆっくりお話を楽しめる機会ととらえ、最近のブームや好きな食べ物や行きたいこと などをヒアリングしています。
好きな食べ物を確認した場合には、お話されていた最近の好きな食べ物を、お食事のメニューとして、提供します。 これも職員全員が自発的に動いてきた中で生まれたオペレーションです。 そういった1つ1つの小さなことが積み重なっての、今のご利用者様の笑顔があると思っています。 ご利用者Aさん(男性・89歳)は、ここにくると楽しくなるということから、週1だった利用回数をすぐに週2回に変更され、今では週4に増やされました。
実は、ご利用者Bさん(女性・89歳)をご紹介くださったのは、ご利用者Aさんなのです。ご利用者Bさん(女性・89歳)は、通われてから人が変わったように明るくなられたとかで、ご家族の皆様にも、大変喜んで頂いています。
カイポケ:素晴らしいですね! Aさんは、先ほど、美声で演歌を歌われていた方ですね。 周りの皆さんも本当に楽しそうだと感じました。 本日は、お忙しい中お時間をつくって下さり、ありがとうございました。
村尾様:こちらこそ、ありがとうございました。
取材時間は写真撮影も含め2時間に及んだが、その間、利用者と職員の笑い声は、終始途絶えることは無かった。 この日、ある利用者の誕生日であった為、取材員も一緒に誕生日会に参加させて頂いた。 その時に、利用者が自発的に取材員に声をかけてくれた。
「ここいいでしょー。楽しいよー。 ハッピーデイサービスで、ハッピー!!」
思わず、取材員も顔がほころぶ。 「遠く離れて住んでいる祖母も、こんな風に楽しく過ごせているかなあ」と望郷の念に駆られた。
村尾さんが、営業に出る日は、利用者の皆さんはこう声をかけるという。 「がんばってきてやー。仲間が増えるん楽しみにしてるわ」 利用者がその事業所の応援団になってくれたら、こんなに心強いことはないだろう。
TOP LEADERSの知恵
~組織を1枚岩にする為のcheck sheet~
・採用基準は落とさない ・誰よりも管理者が動く
・上下関係はつくらない
・お休みをしっかり取れる体制の構築
デイタブレット活用法!
機能訓練を行う際、毎回タブレットを使用して、動画や写真におさめます。
復習をすることで、利用者さんも、自身の改善状況を目で見て確認をすることが出来、モチベーションアップに繋がっています。