通所介護

デイサ一ビス またね会 様

デイサ一ビスまたね会(代表:岩佐 賢)

あなたはどんな事業所を目指してみますか?

 

横浜市青葉区あざみ野 東京のベッドタウンとして開発された「あざみ野」には、地方出身者の方も多く、地方都市に一人で暮らす親の介護を目的に同居を始める「呼び寄せ介護」を行っている方々も多いようだ。
今回訪問する「デイサービスまたね会」さんにも呼び寄せ介護で同居されている方々が多くご利用されていると聞いている。

これは、「デイサービスまたね会」さんのホームページに掲載されている言葉だ。
私はこの言葉が意味するものを確かめるために、「デイサービスまたね会」への道を急いだ。 歩きながら取材を申し込んだ時の事を思い返していた。

「特別なことは何もしていないから、記事にならないと思いますよ。」
当初経営者の岩佐さんには、やんわりと取材を断られていた。
何故「デイサービスまたね会」さんでなくてはいけないのか、自分でも上手く説明はできなかったけれど、どうしても、この言葉の意味を確かめたくて、半ばゴリ押しで取材をお願いした。
道に迷いやすい私は、少し回り道になっても大通りに沿って行くことにした。
案の定、迷ってしまった私は、道を尋ねるため、ガソリンスタンドに立ち寄った。
20代後半~30代前半と思われる店員さんは、笑顔がとても爽やかな人だった。

行き先が、「デイサービスまたね会」であることを伝えると「道が分かりにくいので、送りますよ。」と言ってくれた。
申し訳ないと思いつつも、時計を見ると約束の時間まで5分を切っていたため、お願いすることにした。
送っていただく車中で店員さんは、「デイサービスまたね会」について色々教えてくれた。
「実はうちのおばあちゃんもまたね会に通っているので良く知っているんです。
本当にいい事業所さんですよ。2年前に出来て、社長の奥様も事業所内で 働かれているんですけど、本当に良くして頂いてます。 是非、いい記事にしてくださいね。」

2年という歳月の間に地域に根差した事業展開をされている事が感じられる出会いだった。
車を降りると、送っていただいたお礼を伝え、私は胸に期待を膨らませながらデイサービスまたね会さんのインターホンを押した。

 

何気ない暮らしの中に幸せは存在する

カイポケ:【扉が開くと同時に、部屋の奥から、昔、祖母が良く聞いていた気がする歌が流れてきた。】

女性職員:「お待ちしておりました。先にうがいと手洗いをお願い致します。」 意外とここまで徹底されている事業所さんて少ない気がする・・・ 中に入ってみると、フロアの中央には質感の良い木材の長机がおかれ、ご利用者様が、10名前後いらっしゃった。 女性職員の方が2名間に入り、みなさんで歌を唄われていた。 取材の際はいつも緊張するものだが、和やかな雰囲気で過ごされている様子を見て少し緊張が和らいだ。

奥の会議室に通して頂き、代表の岩佐さんと対面した。 温かみのある落ちついた岩佐さんの表情から、社長としての貫禄を感じた。

カイポケ:「本日は、お忙しい中無理を聞いてくださりありがとうございます。どうぞ宜しくお願いします。」

岩佐さん:「いえいえ、良い取材になると良いのですが、口べたなもので、上手く引き出して下さい(笑)。」

カイポケ:「はい、ご安心下さい(笑)実は、先ほどガソリンスタンドの方に、こちらまで送っていただいたのです。 なんでも、おばあさまがこちらにお世話になっているということで、大変良くしていただきました。」

岩佐さん:「そうでしたか?!Hさんのお孫さんですね。Hさんは週6日、またね会をご利用いただいている方です。ご家族もお仕事の合間を縫って毎週またね会へ面会にいらっしゃいます。私どもの運営に理解をしてくださっているご家族のおひとりです。」

カイポケ:「ええ、非常に良い事業所さんですとおっしゃられていました。ご利用者様のご家族の方にも、お話しが聞けて大変ラッキーでした。それでは、早速ですが、事業所の立ち上げ経緯を教えて頂けますか?」

岩佐さん:「この仕事を始める前は、外資の金融関係の会社で10年程人事の仕事をしておりました。仕事の関係で、介護施設、特に小規模のデイサービスに訪問することが多かったのですが、ある時ふと思ったのです。お泊まりへの需要は高いのに、個室やプライベート空間のある事業所が少ないのはなぜだろう。私も地方出身者、いつかは両親を呼び寄せる日がくるかもしれない。そんな時に個室で泊まれるデイサービスがあったら自分も両親も安心だろうな。そんなデイサービスが無いのなら自分でやってみよう。単純ですが、きっかけはこんな感じです。もっともそれから開設までがいばらの道でした。なにしろ経験も実績もない自分に候補地を提供してくれる不動産屋、工務店は皆無でした。途方に暮れた3年前のある日、一人の大家さんが「ここでやってみなさい」と救いの手を差し伸べてくれました。それが今の大家さんです。私にとっては命の恩人かもしれませんね。感謝しています。」

カイポケ:「開設2年にして稼動率9割という状態は非常に順調に見えますが、どのようにして利用者の方が増えたのですか。」

岩佐さん:「地域の特性をふまえたサービス提供を実施したのが要因だと思います。 あざみ野は、地方出身者のご子息が、ご両親がおひとりになられたタイミングで、こちらに呼び寄せる方が非常に多いんです。首都圏は全般的に土地が狭く大きな建物は建てられない。そうなると、十分なお部屋もなく、ご家族の方も日ごろの介護の疲れからストレスがたまることも多い。たまには、お互いプライベートな空間でリラックスしたいというニーズは高いと感じました。 そこで、個室でのお泊りを特徴にしたことが功を奏したのだと思います。」

カイポケ:「お泊リサービスを希望されるのはご利用者様ご本人ではなくご家族であるケースが多く、ご本人は、ご自宅で過ごしたいという希望が多いと聞きますが、そのようなケースが生じた場合、どのように対応されていらっしゃるのですか。」

岩佐さん:「ご利用頂いている約4割の方が宿泊をご利用されていますが、滞在中ご自宅に帰りたいとおっしゃる方は意外に少ないと感じています。 弊社では、常に行動指針に立ち返り職員全員がそれを確認することで、方向性にブレがないようにしています。行動指針が、職員の行動を変え事業所全体の空気感を変え、ご利用者様にとって、居心地の良い親戚の家のように演出できているのが帰宅願望の少ない一番の要因だと考えます。」

カイポケ:「行動指針とは、どういった内容のものですか。」

岩佐さん:「こちらです・・・」(パンフレットをめくる)

何気ない暮らしの中に幸せは存在する。

岩佐さん:「私はこれが一番重要だと考えています。何気ない暮らしの中に幸せは存在する。日々の生活の中で感じる幸せを、1つでも多くご利用者様に感じて頂きたい、それをいくつ増やせるか。特別な何かをするのではなく、日常的な生活の中で、ふとした幸せを感じてもらうという意図が含まれています。」

カイポケ:「ご利用者様やご利用者様のご家族だけでなく、職員同士のトラブルや考えの相違による衝突が起きた場合も、こちらの指針に立ち戻られるわけですか?」

岩佐さん:「はい、これが全てなんです。職員・ご利用者様とそのご家族、ケアマネさん、3者がこの理念に賛同いただくことで、初めて運営が成り立ちます。僕が一番辛いのは、この行動指針に賛同できない、または行動が伴わないと感じた方が、またね会を離れる時です。これはご利用者様の場合もありますし、従業員の場合もあります。僕はそのときが一番辛いですね・・・」

カイポケ:【その言葉をつぶやく岩佐さんの顔に偽りは無いように見えた。】

カイポケ:「従業員に関して言えば、一度は共に頑張ろうと手を握りあった仲間との別れは辛いですよね。行動指針や価値観の浸透には時間がかかるものですが、どのように育成されていかれたのですか?」

岩佐さん:「採用段階でこれを共有出来るか出来ないかを非常に重要視していますね。 面接時に見抜くのは至難のわざですが、幾つか必ずお伺いする項目を決めておりまして、 その質問に対する答え方で判断をさせていただいております。」

カイポケ:「カイポケホームページで作成されていた自社ホームページにも確かに記載されていましたね。 求人媒体にも掲載されているということですが、採用が難しい今日、採用費用もかなりかかっているのでは?」

岩佐さん:「まあ、採用コストはかかりますけれど、カイポケ会員でしたら使用可能なカイゴジョブには大変お世話になっています。」

カイポケ:「現場としては即戦力のある方を好むと思うのですが、求人倍率があがっている状況の中、育成期間とのバランスも加味した上での採用が重要になってくると思います。その辺りはどのように伝えられているのですか?」

岩佐さん:「即戦力というよりは施設方針や行動指針に賛同していただける方を採用し、経験を積み重ねていく過程で、経営に参画して欲しいと思っています。例えばご利用者様1名を獲得するまでにかかる期間やコストなども意識してもらったり、現在の稼動率が何%なのかを意識してもらったりしています。」

カイポケ:「そこまでできるのは珍しいと思いますが、何か工夫されているのですか?」

岩佐さん:「ご利用者様を幸せにするためには、そこで働く職員も幸せである必要があります。給与というのは、頑張って頂いた対価として一番わかりやすい一つの指標だと思います。そのため、弊社では、稼動率と賞与が連動する仕組みにしています。」

カイポケ:「その仕組みをもう少し詳しく教えていただけますか?」

岩佐さん:「はい、賞与月を年4回設けまして、皆さんの頑張りが報いられるような形にしています。とはいえ経営ですからやみくもに賞与を支給するのではなく、稼動率が一定基準を超えた場合、賞与を支給するという形にしているのです。稼動率をあげるには、新規のご利用者様の獲得や、既存のご利用者様の満足度をあげる必要があります。その為には、よりご利用者様に寄り添ったサービスやケアを目指す必要が出てきます。つまり施設方針・行動指針に必ず立ち戻らなくてはいけないという仕組みです。」

カイポケ:「価値観や行動指針の浸透について、もう少し詳しくお話をお伺いしたいのですが、本当の意味で行動指針を理解頂く為に、何か特別に実施されていることなどはありますか?」

岩佐さん:「この規模なので、特別に会議を開き行動指針を読み解くようなことはやっていませんが、常に意識できるよう一番目につく正面の壁に行動指針はかけてあります。一番目につくところに掲示していますので、もちろんご利用者様もご覧になっています。時々、いい詩ねと言ってくださるご利用者様もいます。」

カイポケ:「ここにデイサービスまたね会さんの強さの秘訣があるのですね。」

岩佐さん:「はい、行動指針に沿ってさえいれば多くの問題は大抵カバーできると思っています。」

カイポケ:「実際に、職員の皆様が日々の業務の中で行動指針をどのようにして実現されているのかお伺いしても宜しいでしょうか?」

岩佐さん:「わかりました。少しこちらでお待ち下さい。」

カイポケ:【この後、職員の方に話を伺った。】

 

一緒に笑って一緒に過ごして一緒に楽しむ

カイポケ:【「お待たせしました~」女性職員の方が2名会議室に入ってこられた。】

岩佐さん:「では、僕は一旦失礼しますね。取材引き続きお願いします。」

カイポケ:「はい、有難うございました。」

女性職員Iさん:「お待たせしてしまい申し訳ありません。」

カイポケ:「とんでもございません。こちらこそ、お忙しい中申し訳ありません。ご協力頂き有難うございます。 本日は、心に残るエピソードと、定期的に開催されていらっしゃいます調理レクについてお話いただきたいと思います。まずはご利用者様との心に残るエピソードについてお話いただけますか?」

女性職員Mさん:「そうですね・・・これといって特別なことは何もしていないのですが、日常的な生活の中で、小さな楽しみをたくさん増やすということを意識しています。」

女性職員Iさん:「それを繰り返すことで、ここがご利用者様にとっても居心地の良い空間になり、もう一つの家として、デイサービスまたね会が続いていくんだと思います。」

カイポケ:「岩佐さんも、ご自宅に帰りたいとおっしゃる方は意外に少ないとお話されていました。」

女性職員Mさん:「こういっては、ご家族の方も寂しい気持ちになるかも知れませんが、あるご利用者様は、毎週ご自宅に帰る日になると、私に泣いて家に帰りたくないとおっしゃるんです。決してご自宅が嫌いというわけではなく、またね会には仲のいいご利用者様もいて、職員とも親しい、ですから居心地の良い親戚宅のようで、ふとその場から離れるとなると、その瞬間は寂しい気持ちになるのだと思います。 こちらとしては非常に嬉しい気持ちになりますし、思わずご利用者様と抱きしめあったりして・・・(笑)。そんな風に感じてくださっていると、私ももっと何かできることはないのかな?なんて思いますね。」

カイポケ:「他人と同じ空間で日常生活を過ごすことは少なからずストレスがかかるものと思うのですが、それどころか楽しんでいる。そこには、職員の方のきめ細やかなケアが活きていると思うのですが、何か特別に実施されていることはあるのでしようか?」

女性職員Iさん:「いいえ、特にありませんが、しいて言うなら、気を使いすぎないことですね。相手を受け入れ自分を受け入れて頂く。それを十分に示すことが一番だと思います。」

カイポケ:【一緒に笑って一緒に過ごして一緒に楽しむ、あの行動指針がここでも活きているのだろう。】

女性職員Iさん:「調理レクも気取らず、一緒に食べて一緒に笑ったね、という指針に基づいて実施しています。 こちらに通われているご利用者様の9割が女性なので、昔を懐かしんでいただきながら、お手伝いしていただくというスタンスで実施しています。」

カイポケ:「日常的な動作や気持ちを意識してのレクリエーションになっているんですね。みんなで作ってみんなで楽しんでみんなで食べる、ここにも行動指針が表現されているんですね。たくさん、お話聞かせていただき有難うございました。」

カイポケ:次に開設当初からのご利用者様にお話を伺った。

80代の男性Aさんは、知性と気品溢れる紳士的な風貌の方であった。 ご利用者様のお身体へのご負担を考慮し、ほんの2-3分ご感想をお伺いするつもりであった。

 

職員のみなさん、非常に良くしてくださっています。とても楽しいですよ。

カイポケ:「はじめまして、カイポケです。本日デイサービスまたね会さんに取材にお伺いしました。 是非、ご利用者様のご感想等もお伺いしたく、お時間頂戴しました。ご協力いただきありがとうございます。」

Aさん:「はい、よろしくお願いします。私の名前は、Aと申します。こちらには出来た当時からお世話になっています。」

カイポケ:「出来た当時からとなりますともう2年になるんですね。こちらで過ごされていて一番楽しいことはなんですか?」

Aさん:「職員のみなさん、非常に良くしてくださっています。とても楽しいですよ。僕は、万業集が好きなんですよ。」

カイポケ:「万葉集ですか?!うちの祖母も大好きでした。」

Aさん:「そうですか?!こちらでは機械(ipad)を準備してもらい、画面を触るだけで万葉集の朗読を聞いたり、クラシックを聴いたり出来るんですが、僕はそれを聞いているのがとても好きでね、好きなことを好きなときにやってますよ。」

カイポケ:「もうそれでは、ご自宅のような感覚で過ごされているんですね~。」

Aさん:「そうですね、皆さん私の体調や生活リズムを気遣ってくれて、体操のタイミングや昼寝の時間も考えてくれますし、それから私はね・・・・・・」 ※・・・・・・以下は個人情報の関係上仔細は省かせて頂きます。

Aさんは、自身の生い立ちやこれまでの人生を初対面の私に話してくれた。
祖父と同じ職業であつたAさんとは何かご縁のようなものを感じ、おしゃべりを単純に楽しんでいる自分がいた。
お食事の時間が来たので、Aさんに御礼を伝えて取材を終了した。

気づけば既に10分以上時間が経過していた。
取材と言われると通常は嫌がられるものだが、快く引き受けてくださり非常にリラックスされた面持ちでご自身の話を語られたAさん。

この行動指針のとおり、利用者Aさんと私は、「デイサービスまたね会」で、たくさんいっしょに笑った。私にとっては初めて訪問する事業所だけれど、Aさんにとっては第2のわが家であり、ご自宅と同じぐらいにくつろがれているんだな、そんなことを想った。岩佐さんのお話の通り、皆様のお話しぶりから行動指針に浸透度合いを感じられた。

横浜市青葉区あざみ野 東京のベッドタウンとして開発された「あざみ野」には、地方出身者の方も多く、地方都市に一人で暮らす親の介護を目的に同居を始める「呼び寄せ介護」を行っている方々も多いようだ。 今回訪問する「デイサービスまたね会」さんにも呼び寄せ介護で同居されている方々が多くご利用されていると聞いている。

 

デイサービス またね会 またお会いできる日まで・・・またね。

帰りに、送ってくださったガソリンスタンドの店員さんに御礼と撮影のお願いで、再びガソリンスタンドに立ち寄った。写真を撮り終えた後、店員さんは、「お疲れ様でした、良い記事書いてくださいね。」と笑って手を振って下さった。そのときはじめて、デイサービスまたね会のドアをくぐって外に出た気持ちになった。

デイサービスまたね会は、あざみ野に無くてはならない場所として、これからも地域に根差して存在し続けるのだろう。

「デイサービス またね会 またお会いできる日まで・・・またね。」

 

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