【開業】介護事業の創業融資を受ける流れや融資制度をご紹介
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介護事業を開業したいと考えている皆様は、「介護事業所を立ち上げたいけど、どうやって融資を受けたらいいんだろう?」や「融資を受けるためにはどんな書類が必要なの?」などといった疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、介護事業における開業資金の融資を行っている金融機関と融資の種類、融資を受けるまでの流れなどについてご紹介していきます。
目次
- 介護事業を開業する際にはどこから融資を受ける?
- 介護事業の開業資金はいくら必要?
- 介護事業の開業で利用できる創業融資制度4選
- 介護事業の開業時に融資を受ける流れ・手順
- 介護事業の開業で融資以外の資金調達方法はある?
- 融資のためのサポートサービスもある
- 介護事業所の開業融資をカイポケが支援します
- まとめ
介護事業を開業する際にはどこから融資を受ける?
融資とは、企業や個人が金融機関などから資金を借りることを言い、開業資金に対して自己資金だけでは足りない場合に融資を受けることになります。
介護事業を開業する際に融資を受ける金融機関等は、
- 民間の金融機関(信用組合、信用金庫、地方銀行、都市銀行など)
- 政府系の金融機関(日本政策金融公庫など)
があり、それ以外にも自治体で融資を行っていることもあるので、融資を受ける条件等を比較して、契約先を決めることになります。中でも、政府が100%の出資をしている「日本政策金融公庫」は無担保・無保証の融資制度や利率が低い特例制度があることなどから、介護事業を立ち上げる際の融資を受ける金融機関として選ばれています。
介護事業の開業資金はいくら必要?
介護事業を開業するために必要な資金は、サービス種別によって違いがあるため一概には言えませんが、一般的に約250万円〜2,000万円ほどが必要と言われています。その中でも、通所介護のように事業所にある程度の面積が必要となるサービス種別は開業資金が高額になる傾向にあり、居宅介護支援や訪問介護のように事務所としてのスペースを確保すれば良いサービス種別は、開業資金が少額で済む傾向にあります。
開業資金の全額を融資にて資金調達することは難しく、融資を受けるためには一定の金額の自己資金を準備する必要があります。自己資金が多いほど融資が受けられる可能性が高くなりますので、開業時期に合わせて自己資金をできるだけ多く準備しましょう。
介護事業の開業で利用できる創業融資制度4選
ここでは、日本政策金融公庫や地方自治体等による創業時向けの融資制度をいくつかご紹介していきます。
介護サービス全体 | |
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日本政策金融公庫の創業融資制度 |
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地方自治体等の創業融資制度 |
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新創業融資制度|日本政策金融公庫
日本政策金融公庫の 新創業融資制度とは、創業やスタートアップ期の事業者が、無担保・無保証で利用できる融資制度です。
新創業融資制度の対象者
新創業融資制度の対象者は以下の全ての要件にあてはまる事業者です。
- 新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方
- 新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認できる方※
※ただし、「お勤めの経験がある企業と同じ業種の事業を始める方」、「創業塾や創業セミナーなどを受けて事業を始める方」などに該当する場合は、本要件を満たすものとするとされています。
新創業融資制度による資金の使い道
新創業融資制度による資金の使い道は、「新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金」とされています。
新創業融資制度の融資限度額
新創業融資制度の融資限度額は、3,000万円(うち運転資金1,500万円)となっています。
新創業融資制度の担保・保証人
新創業融資制度の担保・保証人は「原則不要」です。
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)|日本政策金融公庫
日本政策金融公庫の 新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)とは、新たに事業を始める事業主等で女性または35歳未満か55歳以上の方が利用できる融資制度です。
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)の対象者
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)の対象者は、「新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方のうち、女性または35歳未満か55歳以上の方」とされています。
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)による資金の使い道
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)による資金の使い道は、「新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金」とされています。
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)の融資限度額
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)の融資限度額は「7,200万円(うち運転資金4,800万円)」です。
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)の利率
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)の利率(年)は、女性、35歳未満または55歳以上の場合は「1.7〜3%」です。ただし、技術・ノウハウなどに新規性が見られる場合などは特別利率が適用されます。
東京都中小企業制度融資『創業』|東京都等
東京都中小企業制度融資『創業』は、新規の創業資金や創業後の事業資金を円滑に調達できるように設けられた、東京都、東京信用保証協会、金融機関の三者による制度融資です。
東京都中小企業制度融資『創業』の対象者
東京都中小企業制度融資『創業』の対象者は、都内に事業所(個人事業者は事業所又は住所)があり、東京信用保証協会の保証対象業種を営む中小企業者で以下3点のいずれかに該当する場合に限られます。
- 現在事業を営んでいない個人で、創業しようとする具体的な計画を有している
- 創業した日から5年未満である中小企業者等
- 分社化しようとする会社又は分社化により設立された日から5年未満の会社
東京都中小企業制度融資『創業』の融資額
東京都中小企業制度融資『創業』の融資額は「3,500万円」です。
東京都中小企業制度融資『創業』の返却期間
東京都中小企業制度融資『創業』の返却期間は、設備資金が10年以内(据置期間1年以内を含む)、運転資金が7年以内(据置期間1年以内を含む)です。
新規創業融資(一般タイプ)|香川県等
新規創業融資(一般タイプ)は、香川県内で新たに事業を始める場合に、設備・運転資金の融資を受けることができる制度です。
新規創業融資(一般タイプ)の対象者
新規創業融資(一般タイプ)の対象者は、香川県内で新たに事業を開始しようとしており、次の要件のいずれかに該当する場合に限られています。
- 事業を営んでない個人で、1か月以内に新たに事業を開始する具体的な計画を有すること
- 事業を営んでいない個人で、2か月以内に新たな会社を設立し、当該会社が事業を開始する具体的な計画を有すること
- 事業を営んでいない個人が事業を開始し、開始後1年を経過しないこと
- 事業を営んでいない個人により設立された会社であって、その設立の日以後1年を経過しないこと
- 3.に規定する事業者であって新たに会社を設立したものが、事業の譲渡により事業の全部又は一部を当該会社に承継させる場合であって、個人の事業開始後1年を経過しないこと
新規創業融資(一般タイプ)による資金の使い道
新規創業融資(一般タイプ)による資金の使い道は、「香川県内で新たに事業を始めるための設備・運転資金」とされています。
新規創業融資(一般タイプ)による融資限度額
新規創業融資(一般タイプ)による融資限度額は「2,000万円以内」です。
新規創業融資(一般タイプ)の利率
新規創業融資(一般タイプ)の利率(年)は固定で「1.45%」です。
介護事業の開業時に融資を受ける流れ・手順
ここからは、介護事業を開業する際に融資を受けるための流れを順を追って説明していきます。
ステップ①:事業計画書など必要書類を作成
金融機関に融資の相談をする前に、まずは事業計画書などの書類を作成します。融資を受けるためには、事業内容と借入を返済できることを証明するために以下のような書類を作成する必要があります。
- 事業計画書
- 資金計画書
- 見積書や契約書(設備資金の場合)
- 事業所のパンフレット
- 身分証明書(免許証、パスポート等)
など
融資制度によって必要となる書類が違いますので、具体的な必要書類については融資を受けたい金融機関のホームページ等を確認しましょう。
ステップ②:融資の相談を申込
まずは電話等でアポイントをとってから、窓口での相談日時を決めます。電話口で事業について質問をされた時に適切な返答ができるよう、手元に事業計画書等を用意しておきましょう。
例えば日本政策金融公庫には、融資の相談や問い合わせのできる「事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)」があります。
ステップ③:担当者との面談
面談当日は、金融機関を訪問し、担当者と融資についての面談を行うことになります。
面談では、事前に準備した書類をもとに、資金の使い道や事業計画などについて説明します。書類の不備の修正や詳細を記載してほしいなどの要望があるので、面談は数回行われることが多いようです。
そして、面談を経て、必要書類を提出し、金融機関の審査を受けることになります。
ステップ④:契約手続き
審査を通過し、融資が決定すると、契約の手続きを行います。日本政策金融公庫の場合は、借用証書などの契約に必要な書類が送付されてくるため、必要事項を記入して返送します。契約手続きが完了次第、融資金が銀行などの口座に振り込まれることになります。
申込から審査が終わるまでおよそ1〜2カ月の時間がかかると言われていますが、日本政策金融公庫の場合は借入申込をしてから融資が決まるまでの平均所要日数は「2週間程度」となっており、金融機関によってその期間は様々です。
介護事業の開業で融資以外の資金調達方法はある?
介護事業を開業する際の融資以外の資金調達をするためには、
- 家族・知人等からの借入
- 助成金・補助金
- 自己資金
などの方法が考えられます。
介護事業の開業資金や資金調達方法について、
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
融資のためのサポートサービスもある
コンサルタント会社、会計事務所、税理士事務所、行政書士事務所など創業融資を受けられるようにサポートをしてくれるサービスは様々な会社が行っています。
料金については、着手金、融資実行額の数%の手数料などの料金体系が多いですが、士業の事務所では、創業融資に関する相談は無料にして毎月の顧問料を支払う料金体系もあります。
介護事業所の開業融資をカイポケが支援します
『カイポケコンサル』では、介護事業の開業や資金調達を検討している皆様を対象に、事業計画や収支計画に関する書類作成のサポートや、 金融機関への融資申し込みのサポートを行っています。他社なら100万円前後かかるコンサルティング費用ですが、 カイポケコンサルでは支援範囲を集中させることで10〜20万円 という低価格でのサポートを実現しました。
【無料】で介護事業の開業支援も行っています
また、
『カイポケ開業支援』では、事業計画書等のひな形のお渡しのほか、日本政策金融公庫の担当者におつなぎするなど、融資に関するサポートも無料で行っています。
そのほか、行政手続きに関する情報提供や開業スケジュールの作成など、開業に必要な様々なサポートを提供しています。
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まとめ
ここまで、介護事業における開業資金の融資先や、日本政策金融公庫などの創業融資制度、開業時に融資を受けるまでの流れなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
融資を受けるためには必要書類の準備のほかにも、申込から審査までに時間がかかりますので、開業に関する支払期日に資金調達が間に合うよう、余裕をもったスケジュール管理を行っていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。