【開業】介護フランチャイズの開設・設立



介護事業を開業したいと考えている皆様の中には、「フランチャイズで開業するかどうか迷っている」や「フランチャイズで開業した時にどんなデメリットがあるんだろう?」と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、介護事業のフランチャイズ4社のコスト比較や、フランチャイズで介護事業を開業するメリット・デメリットなどについてご紹介していきます。

FRANCHISEと表示されたパソコンを操作するビジネスマンの写真

目次

介護事業のフランチャイズ(FC)とは

フランチャイズ(FC)は、新しく介護事業所を開業したい個人・事業者が加盟店としてフランチャイズ企業と契約を結び、加盟金やロイヤリティを支払うことで、本部が培ってきた介護事業所の運営ノウハウや特定の商標を使用する権利などを得られる仕組みです。
介護事業のフランチャイズに加盟すると、開業までの準備をサポートしてくれるだけでなく、開業後も利用者獲得など運営をサポートしてくれるため、スムーズに、かつ効率的にノウハウを活かした運営を行うことができます。一方で、対価として加盟金やロイヤリティ支払いが必要となるため、対価に見合ったメリットがあるのかどうか見極めることが大切になります。

介護事業のフランチャイズ(FC)で開業する費用・コスト

介護事業所をフランチャイズで開業する際には、法人設立費用や物件取得費用といった一般的にかかる開業費用に加えて、加盟金やロイヤリティ等を支払うために300万円〜1,000万円ほどの開業資金を準備する必要があります。

加盟金とは

加盟金はフランチャイズに加盟する際に支払う手数料で、経営ノウハウや開業前のサポート、商標を利用すること等への対価として支払います。支払い後は、フランチャイズから脱退する場合でも返還されないことが多いです。
加盟金の額はフランチャイズの主体によって様々ですが、数百万円から一千万円を超えるところもあります。

ロイヤリティとは

ロイヤリティは、フランチャイズ加盟店が開業後に継続的に本部に支払う手数料で、経営ノウハウや商標、ソフトウェア、プログラムなどを利用することの対価として支払います。
ロイヤリティの金額は、月間売上に対して一定の割合で計算する場合や、月額固定の金額になっている場合があります。介護事業において月間売上に対して一定の割合で計算する場合は、月間売上の5~10%程の割合が設定されていることが多いです。

介護事業のフランチャイズ(FC)4社のコストを比較

介護事業のフランチャイズ4社について、加盟金やロイヤリティといったコストを比較した表は以下のようになります。ここでご紹介した観点以外にも、フランチャイズ企業によって、契約年数や加盟法人数、サポート体制等に様々な違いがあります。

A社 B社 C社 D社
サービス種別 地域密着型通所介護 通所介護 通所介護 訪問介護
加盟金 200万円 577万円(保証金も含む) 360万円(初期研修費用、開業可否調査費も含む) 350万円(保証金、研修費含む)
ロイヤリティ(月額) 10万円 月間売上の5%(上限25万円) 月間売上の5%(そのほか、ブランド維持費が売上の1%、システム利用料が5万円) 月額売上の5%(その他システム費用が別途必要)

介護事業のフランチャイズ(FC)で開業するメリット

介護事業のフランチャイズに加盟して開業する主なメリットを2つご紹介していきます。

メリット①開業・運営のノウハウを教えてもらえる

個人で介護事業を開業するためには、法人格の取得をはじめ、指定申請や人材確保、利用者獲得などやるべきことも多く、とても大変です。フランチャイズに加盟した場合、開業までの手続きについてサポートを受けることができ、人材確保、利用者獲得のためのノウハウなども教えてもらえるため、介護事業を初めて開業する人でも、スムーズに開設することができます。
ただし、こうした開業前・開業後のサポート体制は加盟するフランチャイズ企業によって違いがあるため、どのようなサポートがあるのかを調べましょう。

メリット②ブランド名を使用することができる

フランチャイズに加盟することで、ブランド名など特定の商標等を使用する権利を得ることができます。つまり、既に知名度やブランド力のあるブランド名を利用して開業することができるため、利用者様やご家族、ケアマネジャー等に安心感を持ってもらいやすくなり、開業時の利用者様の獲得にもつながっていくでしょう。

介護事業のフランチャイズ(FC)で開業するデメリット

介護事業のフランチャイズに加盟して開業するデメリットを4つご紹介していきます。

デメリット①加盟金・ロイヤリティ・違約金の負担が大きい

フランチャイズで開業して介護事業所を運営するためには、加盟金とロイヤリティを本部に支払わなければなりません。
また、開業後に事業所運営がうまくいかず、フランチャイズ契約を解約したい場合に違約金が発生する場合もあり、費用という点での負担が大きくなってしまいます。

デメリット②本部がローカルルールを全て把握しているわけではない

フランチャイズに加盟するメリットとして、開業時の不明点を本部に質問できることが挙げられますが、本部がすべての都道府県・市町村等のローカルルールを把握しているわけではありません。そのため、自分たちで都道府県・市町村の担当部署に問い合わせをしなくてはいけないケースもあり、調べる時間や手間を削減できるといったフランチャイズに加盟するメリットが感じられないことも起こり得ます。

デメリット③事業所の独自性を出しにくい

フランチャイズに加盟すると、本部の定めるルールや方針に従う必要があります。本部によって統一されたルールや方針は、独自の理念や想いを持って事業所作りを行いたいと考えている方にとってはデメリットとなるかもしれません。

デメリット④助成金を利用できない場合がある

公共団体等による助成金や補助金の種類・申請条件によって、フランチャイズに加盟していると対象外となってしまう場合があります。(例:魚津市創業者支援事業助成金)
もしも助成金・補助金の活用を考えている場合は、申請要件にフランチャイズに加盟するケースの記載がないかを確認しておきましょう。

介護事業の助成金について、 詳しくはこちらの記事をご覧ください

介護事業をフランチャイズ(FC)で開業する流れ

介護事業所をフランチャイズに加盟して開業するまでには、数ある介護事業のフランチャイズ企業から候補を選定し、説明会等で情報収集・比較検討を行い、フランチャイズ契約を結ぶのが基本的なステップとなります。

ステップ①加盟したいフランチャイズの候補を選ぶ

まずは、介護事業のフランチャイズをいくつか選定します。資料請求や説明会への参加、本部・加盟店等の訪問を通して、加盟金・ロイヤリティはいくらなのか、加盟店に対してどのようなサポート体制があるのか、収益性、違約金の有無等の観点から、比較検討をしてみましょう。

ステップ②加盟希望の意思表示と法定開示書面の説明を受ける

比較検討を通して加盟したいフランチャイズが決まったら、加盟希望の意思表示を行います。公正取引委員会では独占禁止法に基づき 「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」(平成14年4月24日)で、ロイヤリティの額や中途解約の条件などの契約前に開示することが望ましい項目を示しているため、すぐに契約をするのではなく、法定開示書面の交付と説明を受けましょう。

ステップ③事業計画書を策定する

フランチャイズ本部による事前説明で提示された売上予測や経費予測が、開業後の経営実態と異なり、トラブルとなるケースも多いです。本部が提示する売上予測等が既存店の平均値などを用いているため、都心部と地方都市などで差が出てしまうことがあります。開業する地域の状況をご自身でも調査した上で、適切な事業計画となっているか確認しましょう。

ステップ④フランチャイズ契約を結ぶ

事業計画や資金計画を策定して、開業資金の調達の目途が立ったら、フランチャイズ加盟の契約を結びます。フランチャイズ企業と契約を結ぶ際には、加盟金やロイヤリティの額や算定方法、契約期間や中途解約の条件、将来近隣に同一フランチャイズの店舗が開店することがあり得るのか等、契約条項を確認しましょう。

フランチャイズ(FC)で開業した際の失敗例

中小企業庁の「 フランチャイズ事業を始めるにあたって」には、フランチャイズで開業した際のよくあるトラブル事例が掲載されていますので、ご紹介します。こうしたトラブルに巻き込まれないためにも、事前の情報収集や契約内容の理解が大切になってきます。

【フランチャイズの失敗例】

フランチャイズ(FC)以外で介護事業を開業する方法

フランチャイズに加盟せずに介護事業を開業するためには、ご自身で法人を設立し、物件取得や事業計画書の作成、指定申請、人材採用、利用者獲得のための営業などを行う必要があります。
こうした開業手続き等を全てご自身で行うことが難しい場合は、カイポケのような介護ソフトのベンダーや、士業等の専門家が実施している開業支援サービスを利用するという方法もあります。

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まとめ

ここまで、介護事業のフランチャイズについて、加盟金・ロイヤリティの概要、4社のコスト比較、フランチャイズで開業するメリット・デメリットなどをご紹介してきましたが、いかがでしょうか。
介護事業をフランチャイズで開業するのには、知名度のあるブランド名や事業所運営のノウハウを利用できる一方で、契約時に支払う加盟金や毎月発生するロイヤリティ等が負担になります。メリットとデメリットを把握して慎重に判断しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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