介護事業を開業・立ち上げするために必要な資格とは?
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独立して介護事業を開業・立ち上げようと考えている皆様は、「開業に必要な資格はあるの?」という疑問をお持ちではないでしょうか?
この記事では、介護事業を開業するための資格や採用しなくてはいけない職種・資格についてご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
介護事業を開業・立ち上げするために必要な資格
介護保険法に基づく介護事業所・施設は、サービス種別ごとに、開業するにあたって最低限配置しなくてはいけない職種が『人員基準』として定められています。
経営者・管理者として必要な資格
サービス種別によって、経営者・管理者としての資格が不要の事業もあれば、有資格者であることが求められる事業もあります。
サービス種別 | 経営者・管理者として必要な資格 |
---|---|
訪問介護
訪問入浴介護
通所介護 特定施設入居者生活介護 福祉用具貸与・販売 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 夜間対応型訪問介護 地域密着型通所介護 |
資格要件なし |
訪問看護 | 実務経験のある保健師・看護師 |
認知症対応型通所介護 | (管理者)認知症対応型サービス事業管理者研修 |
小規模多機能型居宅介護
認知症対応型共同生活介護 看護小規模多機能型居宅介護 |
(経営者)認知症対応型サービス事業開設者研修
(管理者)認知症対応型サービス事業管理者研修 |
居宅介護支援 | 主任介護支援専門員 |
サービス種別ごとに開業するために必要な人員配置の基準
サービス種別によって、人員基準に定められる職種が違いますので、主要なサービス種別の人員基準に定められる職種をご紹介します。
サービス種別 | 人員基準に定められる職種 |
---|---|
訪問介護 | 管理者
サービス提供責任者 訪問介護員 |
訪問看護 | 管理者
看護職員 |
通所介護 | 管理者
生活相談員 看護職員 介護職員 機能訓練指導員 |
通所リハビリテーション | 医師
理学療法士等 看護職員 介護職員 |
小規模多機能型居宅介護 | 代表者
管理者 従業者 介護支援専門員(計画作成担当者) |
居宅介護支援 | 管理者
介護支援専門員 |
介護事業の職種と資格
介護事業における代表的な職種と、その職種として働くために必要な資格は以下のようになっています。
職種 | 資格 |
---|---|
訪問介護員 | 介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士、生活援助従事者研修、(旧)ホームヘルパー1・2級、(旧)介護職員基礎研修 |
介護職員 | 無資格者(認知症介護基礎研修)、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士 |
サービス提供責任者 | 実務者研修、介護福祉士、(旧)ホームヘルパー1級、(旧)介護職員基礎研修 |
生活相談員 | 社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格、その他都道府県等が認める資格 |
看護職員 | 看護師、准看護師
(サービス種別によっては保健師が含まれる) |
(リハ職)理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 | 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 |
機能訓練指導員 | 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師
(はり師・きゅう師は一定の実務経験が必要) |
介護支援専門員 | 介護支援専門員 |
計画作成担当者 | 介護支援専門員、認知症介護実践者研修、計画作成担当者研修 |
介護事業の資格の概要と取得方法
介護事業における資格の概要と取得方法は以下のようになっています。
資格 | 資格取得方法 |
---|---|
介護職員初任者研修 | 研修を実施している資格のスクール等で、1か月~6か月ほどの研修を修了すると資格を取得できる。 |
実務者研修 | 研修を実施している資格のスクール等で、6か月~1年ほどの研修を修了すると資格を取得できる。 |
介護福祉士 | 介護の専門学校等の卒業や実務経験3年+実務者研修修了などの受験資格を満たし、国家試験に合格することで資格を取得できる。 |
社会福祉士 | 学歴(履修科目)、相談援助の実務経験、養成施設などの受験資格を満たし、国家試験に合格することで資格を取得できる。 |
精神保健福祉士 | 学歴(履修科目)、相談援助の実務経験、養成施設などの受験資格を満たし、国家試験に合格することで資格を取得できる。 |
看護師 | 看護大学や看護短期大学の卒業などの受験資格を満たし、国家試験に合格することで資格を取得できる。 |
理学療法士 | 理学療法士の養成施設である大学等の卒業などの受験資格を満たし、国家試験に合格することで資格を取得できる。 |
作業療法士 | 作業療法士の養成施設である大学等の卒業などの受験資格を満たし、国家試験に合格することで資格を取得できる。 |
言語聴覚士 | 言語聴覚士の養成施設である大学等の卒業などの受験資格を満たし、国家試験に合格することで資格を取得できる。 |
介護支援専門員 | 国家資格等に基づく実務経験や相談援助業務の実務経験などの受験資格を満たし、介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、研修を受講することで資格を取得できる。 |
主任介護支援専門員 | 介護支援専門員の実務経験5年以上などの受講資格を満たし、研修を修了することで資格を取得できる。 |
まとめ
介護保険法に基づく介護事業所・施設は、サービス種別ごとに、配置しなくてはいけない職種(有資格者)が決まっています
起業するにあたって皆様ご自身が「管理者やその他の職種として働くのかどうか」によって必要となる資格に違いがあり、採用しなくてはいけない人数等も変わります。
介護業界では、人材不足が大きな課題となっていますので、開業準備を進めるにあたっては、「どの職種を、何人、いつまでに、採用しなくてはいけないのか」を明確にして、計画を立てましょう。