日本介護福祉士会が実施する「デジタル・テクノロジー基本研修」とは?研修の概要・費用・受講条件などを紹介!
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介護業界では、高齢者人口の増加と介護人材の不足の背景から、介護職員の負担軽減と質の高いサービスの提供を実現するために、「介護ロボット」や「ICT」の導入が進められています。
このような背景から介護現場において「介護ロボットやICTを活用するための人材」を育成することが必要とされ、公益社団法人日本福祉士会は、職場での業務改善や介護ロボット・ICT導入に取り組みたい方に向けて、2023年11月28日から「デジタル・テクノロジー基本研修」を実施しています。
この記事では、デジタル・テクノロジー基本研修の目的や受講資格、受講方法、カリキュラムなどを詳しくご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
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目次
なぜ今、介護の現場にデジタル・テクノロジーの導入(ICT化)が必要なの?
厚生労働省は、介護業界における間接業務(事務仕事等)について、「ICTを活用することにより、働きやすい環境作りに繋がり、介護業界のイメージを刷新しつつ、活躍の場を創出し、介護分野への多用な人材の参入促進につなげていくことが期待される。」としています。
人手不足が続く介護業界において、事務仕事などケア以外の業務負荷を極力減らし、よりケアに集中できる環境を作ることが求められています。
また、ICTを導入し、様々な働き方を可能にすることで、介護業界で活躍できる人材の幅を広げることができるため、ICTの導入が急務となっています。
「デジタル・テクノロジー基本研修」とは
「デジタル・テクノロジー基本研修」とは、「介護現場における生産性向上のひとつとして、テクノロジーを効果的に活用し、より質の高いケアを実践できる介護職員を養成すること」を目的とした研修です。
参加者のデジタル・テクノロジーに対するリテラシーを高めるだけでなく、研修で得た知見を現場にどのように反映させるかといった、プロジェクト推進のスキルまで学べる実践的な研修となっています。
デジタル・テクノロジー基本研修の参加資格・対象者
対象となるのは介護現場での実務経験3年以上の方、かつ、次の①②いずれかに該当する方です。
- 介護福祉士資格取得後、2年以上の実務経験がある方
- 自職場で、業務改善や介護ロボット・ICT 導入について担当している方(取り組みたいと考えている方)
上記以外でも、他の資格・職種の方が参加することは可能ですが、集合研修は定員を設けている関係で、介護職員を優先する場合があるようです。
デジタル・テクノロジー基本研修の受講費用
デジタル・テクノロジー基本研修は、国が主導して実施するモデル研修のため、受講料は『無料』となっています。
デジタル・テクノロジー基本研修の受講方法
デジタル・テクノロジー基本研修は、『オンデマンド動画』と『集合研修』を組み合わせて実施されています。
デジタル・テクノロジー基本研修のカリキュラム
デジタル・テクノロジー基本研修のカリキュラム・受講時間・受講方法は以下のようになっています。
領域 | 科目 | 時間 | 方法 |
---|---|---|---|
介護福祉の実践力 | 介護過程の応用的理解 | 70分 | オンデマンド動画 |
科学的介護の基礎的理解 | 90分 | オンデマンド動画 | |
介護職の倫理と利用者の全人性・尊厳の実践的理解 | 70分 | オンデマンド動画 | |
チームをまとめる力 | チームがまとまり成果を生み出す考え方と方法 | 80分 | オンデマンド動画 |
介護現場の生産性を向上させる力 | 介護現場の問題発見と解決スキル | 70分 | オンデマンド動画 |
介護ロボット・ICT 活用の基礎的理解 | 40分 | オンデマンド動画 | |
介護現場の業務改善(演習) | 180分 | 集合研修 | |
介護ロボット・ICT の導入(演習) | 180分 | 集合研修 | |
利用者支援に向けた活用(演習) | 180分 | 集合研修 |
デジタル・テクノロジー基本研修(集合研修)のタイプ
集団研修は4タイプに分かれており、受講者自身の職場の状況(介護ロボット・ICT 導入状況、業務改善への取り組み等)や、希望する受講形式によって受講タイプが異なります。
受講タイプ | 職場のICT化 | 受講形式 | 授業の日数 | 課題 |
---|---|---|---|---|
タイプA-1 | 模索中 | オンラインのみ | 3日 | 課題①業務分析 課題②介護ロボット・ICT導入計画の作成 |
タイプA-2 | 動きあり | オンラインのみ | 2日 | 課題②介護ロボット・ICT導入計画の作成 |
タイプB-1 | 模索中 | 対面+オンライン | 3日 | 課題①業務分析 課題②介護ロボット・ICT導入計画の作成 |
タイプB-2 | 動きあり | 対面+オンライン | 2日 | 課題②介護ロボット・ICT導入計画の作成 |
タイプ A-1 と A-2 は、全てオンラインで実施されるため、勤務地が所在する都道府県等の区別なく申込が可能です。
一方、タイプ B-1 は大阪府か北海道、 B-2富山県か福岡県と勤務地の所在地によって受講可否があり、開催道府県に所在する施設・事業所に勤務している方が対象です。
また、タイプ A-2、B-2 を選択した方は、自身が働く施設での取り組み課題「課題①
業務分析」を各期日までに提出した場合は、「介護現場の業務改善(演習)」の受講が免除されます。ただし、条件に合致していても、出された課題の内容次第では免除が取り消される場合もあるため、事前の確認が必要です。
2023年度のデジタル・テクノロジー基本研修(集合研修)の開催日程
2023年度のデジタル・テクノロジー基本研修(集合研修)の開催日程は下記のようになっています。
タイプ | コース | 日数 | 面接授業の実施日 | 時間 | 開催場所 | 申込締切 | 定員 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A-1 | No.1 | 3 | 2023年11月28日 2024年1月16日 2024年2月16日 |
全日程とも 9:00~12:10 |
オンライン | 11月24日 | 350 名 |
No.2 | 3 | 2023年12月5日 2024年1月23日 2024年2月27日 |
全日程とも 9:00~12:10 |
オンライン | 12月1日 | 350 名 | |
No.3 | 3 | 2023年12月11日 2024年1月26日 2024年3月1日 |
13:00~16:10 9:00~12:10 9:00~12:10 |
オンライン | 12月7日 | 350 名 | |
A-2 | No.4 | 2 | 2023年11月30日 2024年1月18日 |
9:00~16:10 9:00~12:10 |
オンライン | 11月26日 | 250 名 |
No.5 | 2 | 2023年12月16日 2024年2月2日 |
9:00~16:10 9:00~12:10 |
オンライン | 12月12日 | 250 名 | |
No.6 | 2 | 2023年12月18日 2024年2月5日 |
9:00~16:10 9:00~12:10 |
オンライン | 12月14日 | 250 名 | |
B-1 | No.7 | 3 | 2023年12月7日 2024年1月25日 2024年2月29日 |
13:00~16:10 9:00~12:10 9:00~12:10 |
1日目: 現地(大阪府) 2日目以降: オンライン |
12月1日 | 100名 |
No.8 | 3 | 2023年12月13日 2024年1月31日 2024年3月6日 |
13:00~16:10 13:00~16:10 9:00~12:10 |
1日目: 現地(北海道) 2日目以降: オンライン |
12月7日 | 100名 | |
B-2 | No.9 | 2 | 2024年1月9日 2024年2月13日 |
9:00~16:10 13:00~16:10 |
1日目:オンライン 2日目: 現地(富山県) |
12月28日 | 100名 |
No.10 | 2 | 2024年1月29日 2024年3月4日 |
9:00~16:10 13:00~16:10 |
1日目:オンライン 2日目: 現地(福岡県) |
1月19日 | 100名 |
デジタル・テクノロジー基本研修の受講のメリット
デジタル・テクノロジー基本研修を受講することで、以下のようなメリットがあると考えられます。
- 介護に関するテクノロジーやICTの知識が身につく
- 学んだ知識を実際に現場に生かすプロジェクトマネジメントに知識が身につく
- 課題を通して自職場に生産性向上の足がかりを作ることができる
- 無料で受講できる
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まとめ
ここまで、ICT化が求められる背景や「デジタル・テクノロジー基本研修」の目的や受講資格、受講方法、カリキュラムなどについてご紹介しました。
これからICT化や介護ロボットの導入を検討している方は、「デジタル・テクノロジー基本研修」を受講することで、ご自身の職場で「どのようなことが実現できるのか」、「どのように活用できるのか」を明確にできるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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