介護老人保健施設(老健)向けのソフトとは?導入するメリットなどをご紹介!
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厚生労働省では施策として、介護職員不足に対応するため介護ソフトの導入を進めています。介護老人保健施設は短期で利用者が入れ替わるため、それを把握することが困難です。ソフトを利用することで、利用者を適切に把握し、業務効率向上と介護職員の負担軽減を目指しましょう。
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目次
介護老人保健施設(老健)向けのソフトとは?
介護老人保健施設は、要介護状態の方でリハビリや医療ケアが必要な人が入所でき、病院と在宅の中間の施設として位置づけられています。入所は3ヵ月~1年ほどの短期入所になり、その後、在宅復帰することを目的としていることが特長です。在宅復帰してからも、デイケアやショートステイといったサービスを受けることができます。
介護老人保健施設に必要なソフトには、次のような機能がついています。
- 職員のシフト管理
- 利用者情報管理機能
- 入退所者管理
- 施設サービス計画管理
- リハビリ計画管理
- 利用者実績管理
- 保険外サービス管理
- 保険請求データ作成
- 介護日誌管理(バイタル、食事、排泄、入浴、経過記録)等
- ipadによる介護記録(導入しているソフトとないソフトがある)
介護老人保健施設(老健)向けのソフトの導入メリットについて
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請求管理に関しては、ほぼどこの施設もソフトを導入しています。介護老人保健施設のソフトのメリットとして次のような点が挙げられます。
介護職員の事務負担を軽減するため、クラウド型の多機能ソフトでケア記録なども実装されているソフトを採用する施設が増えてきています。最近はipadとパソコンが連動していて、日々の健康管理チェック、食事、排泄、入浴などの記録をipadで入力すると、ソフトが週単位や月単位でのその人の状況を管理してくれます。入力した内容が各種記録に反映されるため、日々の業務が効率的になり、介護職員の事務負担が軽減されます。
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介護老人保健施設では、3ヵ月~1年の短期入所で在宅復帰が目的なので、頻繁に入所、退所があります。そのため、ソフトでは空き部屋の管理がなされ、入所、退所する人、外出のスケジュールを閲覧可能。もちろん、ノートを毎回確認しなくても、どのパソコンからでも見ることができるため、ペーパーレスになり経費が削減されます。
- 介護老人保健施設はリハビリテーションを通じた在宅復帰を目的としています。ソフトにはリハビリ計画書・運動機能の向上などの効果やリハビリの進捗状況・心身の状況などを入力できるシステムがあり、それに入力するだけなので効率的です。
介護老人保健施設(老健)向けのソフトを選ぶ方法を知りたい
介護老人保健施設向けのソフトだけでもいくつかありますが、どのソフトを選ぶかで効率や費用が変わってきます。ソフトには、体験版をお試しできるものがありますので、初めは、それを使ってみることも一つの方法です。ただし、無料のソフトにはその後も継続して使うことを条件にしているところもあるので、よく調べてから使用した方が良いでしょう。
① 介護老人保健施設に必要な機能がついている
介護老人保健施設には請求管理や利用者情報だけでなく、入所、退所、外出などの情報管理の機能、リハビリ計画書・利用者のリハビリの計画・状況の管理機能、ショートステイの情報管理などがついていると効率的に仕事を進められます。
② 機能が使いやすい
色々な施設職員がタブレットやパソコンを扱うので、画面が見やすく使いやすいソフトを選ぶことが重要です。パソコンがipadと連動していて、ipadで日々のバイタルや食事、排泄、入浴などの記録をしたものが、他の記録と連動するソフトが便利です。
③ サポート体制が整っているか
ソフトがうまく動かないなどトラブルが起こった時に、電話がつながりやすく、サポートがしっかりしていなければ、国保連請求の時などに困ってしまうことになります。そのため、電話のつながりやすさ、ソフトについてしっかりとサポートできる会社を選ぶことが必要でしょう。
④ 介護ソフトメーカーとしての実績や口コミ
介護ソフトメーカーとして長年実績を積んでいるところは、経験があるため、助言もできてサポート体制もしっかりしているところが多いです。口コミがネットに載っているので、それを参考にして選ぶことも良いでしょう。
⑤ クラウド型(APS型)とパッケージ型のどちらを選ぶか
最近の施設では、
クラウド型(APS型)
を導入している所が多いようです。なぜなら、すべてのパソコンに連動しており、国保連への請求もソフト会社が一括して行ってくれるところが多いからです。
加えて、ipadのケア記録がパソコンと連動していて、入力すると他の全ての記録と連動してくれることも好評を博しています。また、バージョンアップやアップデートもソフト会社がしてくれるので手間がかかりません。ただし、セキュリティの面で情報漏洩する可能性がパッケージ型に比べてあります。
介護老人保健施設(老健)向けのソフトの費用について
介護老人施設向けソフトは、パッケージ型のソフトは初期費用がかかり、月々の費用は安くなる傾向にあります。
クラウド型(APS型)
のソフトは初期費用が安いですが、月々の費用が高くなっている傾向にあります。長年使うと、ランニングコストは
クラウド型(APS型)
のソフトの方が高くなるかもしれません。
介護老人保健施設の場合、多機能のソフトになるため、便利な反面、費用が高くなります。安定した経営を続けている施設であれば、費用がかかっても多機能のソフトを取り入れるメリットがありますが、まだ比較的新しく、経営が不安定な施設は費用を考えたソフト選びが必要となってくるでしょう。
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パッケージ型の場合の初期費用
A社 ¥400,000~
B社 ¥5,000~ -
パッケージ型の場合の月々の費用
A社 ¥11,000~
B社 ¥5,000~
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クラウド型(APS型)の初期費用
C社 初期費用¥50,000~ 月々¥18,000~ -
クラウド型(APS型)の月々の費用
C社 ¥18,000~
まとめ
介護老人保健施設の介護職員不足に対応するため、ソフトを導入する施設が増えています。ソフトにはいろいろな種類がありますが、各介護老人保健施設の目的にフィットした機能を備えたソフトを選ばなくてはなりません。
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