レセプト伝送を効率よく行いたい!対応した介護ソフトは?



毎月の国保連へのレセプト伝送業務は、本当に大変です。日々の業務に加えての作業となるため、10日前後は残業も増えていませんか?

皆さまご存知の通り、ISDN回線による伝送も2018年で終了となり、2014年11月からインターネット回線での伝送が可能となりました。それに伴い、伝送ソフトも進化して、レセプト伝送業務もより効率よく行えるようになっています。

この記事では、 レセプト伝送のできるソフト について説明し、その他の伝送ソフトや、 国民健康保険中央会の伝送ソフトとの違い も見ていきたいと思います。

伝送に関わる業務改善・経費削減をお考えの事業所の方。 ぜひ、ご参考になさって下さい。

介護ソフト伝送

目次

介護レセプトを伝送できるソフトとは?

現在国保連へのレセプト伝送を行う方法としては、「介護ソフト+伝送ソフトを使用する方法」と、「ASP型介護ソフトから伝送する方法」の、2種類があると思われます。

ここではまず、両者について簡単に説明をします。

介護ソフトには、パッケージ型と、ASP(クラウド)型の2種類があります。その違いによって、伝送方法も違いがありますので、説明したいと思います。

パッケージ型介護ソフトとは、基本的にはソフトを購入し、事業所のパソコンにご自身でインストールして使用するソフトです。そのため、インターネット環境のないパソコンでも使用することが可能ということがメリットです。しかしながら、国保連請求の際には、伝送ソフト・ISDN回線もしくは、インターネット環境(+電子証明書)が必要です。国保連への請求に関わる環境が、あらかじめ必要になります。

ASP型介護ソフトとは、インターネットを通じて、遠隔からソフトを使用できるようにしているサービスのことを指します。契約した会社の専用アプリケーション等からアクセスし、インターネット経由で情報を入力していきます。インターネット環境があれば、すぐに使用できるようになること、インターネット環境があればどこからでもアクセスできることが、大きなメリットの一つです。

ASP型介護ソフトには、レセプト伝送を一括して行ってくれるサービスがついているものが多いです。インターネット経由で入力している情報を、そのまま代行して国保連へ伝送してくれるのです。すなわち、ASP介護ソフトを使用すると、国保連への請求に関わる環境を作る必要がないことになります。(個々の事業所では電子証明書は不要)

それでは、それぞれの介護ソフトからの伝送は具体的にどのようにして行われるのでしょうか?次の記事で説明していきたいと思います。

パッケージ型介護ソフト+伝送ソフトと、ASP型介護ソフトによるレセプトの伝送方法の違い

ここでは、介護ソフトの種類別に伝送方法を説明します。

パッケージ型介護ソフト+伝送ソフト ASP型ソフト
パッケージ型介護ソフト・伝送ソフトの購入

インターネット回線(もしくはISDN回線)の設置

ソフト内で請求書を作成

伝送ソフトへデータ転送
(介護ソフトと伝送機能がセットになったパッケージ型ソフトが多いです。他社のものを使用することも可能です)

ソフト内から、インターネット回線(もしくはISDN回線)を使用して伝送
※インターネット回線を使用する場合、別途電子証明書の発行が必要。有料
インターネット回線の設置

ASP型ソフトの契約

ソフト内で請求書を作成

ソフト会社が一括して伝送

上記のように、パッケージ型と、ASP型では、伝送方法が異なること、また、それに伴う手間や諸費用の違いもお分かりいただけるかと思います。

では、これらをふまえて、直接伝送できる介護ソフトのメリットを見ていきたいと思います。

直接レセプト伝送ができるASP型介護ソフトの具体的なメリット

介護ソフトから直接国保連請求が行えることで生じるメリットを、導入時からの時系列でみていきたいと思います。

時期 メリット
導入時
  • 介護ソフト導入の際に、伝送用ソフトを購入する必要がない。
  • 伝送に必要な環境をそろえなくてよいので、手間と初期投資が少ない。
(ISDN回線での請求は、最初に開始工事料金が必要。インターネット申請では、電子証明書(有料)が必要。)
請求時
  • 実績を入力すると、保険請求・利用者請求まで反映することができるため、大幅な時間短縮が可能。また何度も入力する必要がないため、ミスも減らすことができる。
  • 予定と実績のチェック機能がついており、返戻が少ない。
  • インターネット上で記入した請求書を、転送等の手間なく伝送してもらえる。
  • 自分で国保連に送信する必要がないため、業務時間の削減ができる。
返戻時
  • 返戻があった場合は、インターネット上で確認・修正することができる。

このように、ASP型では手間が少なく、入力した内容も様々な書類に反映されるため、大幅な業務削減が望め、また、チェック機能により、返戻も少なくなることが考えられます。費用面でも、国保連請求に必要な諸経費が必要ないため、初期投資が少なくすみます。伝送に必要な時間が短縮されることで、請求時の業務負担が大幅に軽減されるのではないでしょうか?

国民健康保険中央会の伝送ソフトとの違い

最後に、国民健康保険中央会が提供している伝送ソフトについて、ASP型介護ソフトとの比較もしながら紹介します。

国民健康保険中央会 伝送ソフト ASP型介護ソフト
特徴 簡易入力ソフト(台帳管理機能、請求明細書・給付管理票作成機能)と、伝送機能がついた、シンプルなパッケージ型ソフト。 介護ソフトに入力した内容と連動し、インターネット上で入力した請求書で、直接伝送ができる機能がついたソフト。
伝送環境 ISDN回線からの伝送・インターネット回線からの伝送どちらにも対応。(インターネット回線からの伝送には、有料の電子証明書の申請が必要) インターネット環境が必要。伝送はソフト会社が一括で行うため、伝送に必要な回線を引いたり、諸費用の支払いしたりする必要はない。
費用 パッケージ型ソフトのため、初期投資が必要。(Ver.7 47000円:消費税、送料込み) 初期投資は必要ないが、月額料金が必要。
介護保険改正への対応 大きな制度改正がある場合には、新バージョンがでるため、現在のバージョンのサポートや更新は中止となる。 改正時のバージョンアップには、無料で対応する会社が多い。

国民健康保険中央会の伝送ソフトは、シンプルに伝送機能に特化したソフトですが、介護保険改正のたびに更新が必要であり、注意が必要です。伝送のみのサービスを行っている会社もありますので、比較検討されると良いと思います。また、介護ソフト機能はありませんので、他に介護ソフトが必要です。

おわりに

ASP型介護ソフトと、介護ソフト+伝送ソフトでの、請求の方法の違いや、国民健康保険中央会の伝送ソフトとの機能の違いは、ご理解いただけたかと思います。ASP型介護ソフトでは、介護ソフト機能に合わせて伝送機能も付いているものが多く、介護ソフトでの入力内容が直接伝送書類に反映され、入力業務が効率化できるというメリットを持っています。そのため、業務の効率化を図るためにASP型介護ソフトの導入を検討されるのも、良いのではないかと思います。

まずは、実際にご自身の事業所の環境をしっかり確認して、今、どのような機能のソフトが必要なのか、しっかりと考えられると良いかと思います。

最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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