介護ソフトの勘定科目の仕分けとは?ASPタイプとパッケージタイプでの違いも解説
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介護事業所の運営で使われる業務支援ソフトは、大きく2つに分けられます。1つは、介護サービスの記録や国保連合会へのレセプト業務で使う請求機能が一体となった、いわゆる介護ソフトです。
もう1つが、介護事業者の収支の状況を記録し、報告するための会計ソフトです。
介護サービスに関わる業務だけでなく、会計業務の効率化まで考えたソフトの選び方もあります。
ソフトの選び方や使い方を知って、介護事業所の業務を効率化したいと考えている介護事業者の皆様は、ぜひこの記事を参考にしてください。
介護ソフトを購入した場合の勘定科目の仕訳
ここでは、サービスの記録や国保連合会への請求業務に欠かせない介護ソフトなど、業務効率化のためのソフトを導入したときの会計処理の方法について、改めて確認しておきます。
介護ソフトなどの業務支援ソフトには、主に「パッケージタイプ(買い切り型)」と「ASPタイプ(クラウド型)」の2つのタイプがあります。
以下では、パッケージタイプとASPタイプのそれぞれについて、一般的な会計処理の方法を記しますので、参考にしてください。
※営利法人か非営利法人かなど、法人の種別や規模によって会計処理の方法が異なる場合があります。また、税制は改正されることもあるため、実際の処理については顧問の税理士などに確認されることをおすすめします。
パッケージタイプ
パソコンにインストールして使うパッケージタイプの介護ソフトを購入した場合は、購入価格によって会計処理が異なります。
ソフトの取得価額が10万円以上の場合は、無形固定資産として「ソフトウェア」の勘定科目で資産計上し、減価償却していくのが一般的です。自社で利用するソフトウェアの耐用年数は、一般的に5年とされています。
一方、取得価額が10万円未満の場合は、「消耗品費」などの勘定科目で、購入した年度の費用として処理するのが一般的です。
このほか、取得価額が20万円未満の場合に3年間で均等に償却できる制度や、中小企業者等を対象とした少額減価償却資産の特例などもあります。特例には適用要件や期限があるため、利用できるかどうかは税理士などに確認しましょう。
ASPタイプ
ASPタイプの介護ソフトを利用する場合は、毎月の利用料を「通信費」や「支払手数料」などの勘定科目で費用として処理するのが一般的です。
介護ソフトのサポート料や保守料については、パッケージタイプ・ASPタイプともに、「支払手数料」や「保守料」などの勘定科目で処理することが一般的です。
このように、介護ソフトに関する勘定科目は厳密に定められているわけではなく、介護事業者の判断で選ぶことができますが、一度決めた勘定科目は、その後も継続して同じ科目で処理することが重要です。
介護事業の収入の勘定科目の仕訳とは?
介護事業者が提供した介護サービスの結果は、会計ソフトを使って数字で表すことになります。
具体的には、介護ソフトで記録した介護サービスの実績データを基に国保連合会へ請求し、その介護報酬が銀行口座へ振り込まれます。
また、利用者負担額にあたる1割~3割の自己負担分は、ご利用者から直接現金で、あるいは口座振替などで集金することになります。
こうしたお金の動きを記録するツールが会計ソフトですが、例えば通所介護と訪問介護のように、介護事業者が複数の事業を展開している場合は、少し手続きが複雑になります。
複数の事業を展開している場合は、国保連合会へ事業所番号ごとに請求するのと同じように、会計ソフトでも事業ごとに区分して記録することが望まれます。
また、介護事業では、一般的な「売上」の科目だけでなく、事業に合わせた科目を設定する必要があります。例えば社会福祉法人の場合、社会福祉法人会計基準に沿って、「介護保険事業収入」の下に「居宅介護料収入」、さらにその下に国保連合会から支払われる「介護報酬収入」と、自己負担分の「利用者負担金収入」を設けるなど、科目を階層化して管理する必要があります。そのため、汎用の会計ソフトでは、そのままでは使いにくい場合もあります。
そこで、介護事業者が使う科目に合わせて、科目名を変更できる機能や、科目を階層化できる機能を持った会計ソフトが求められます。
介護事業者向けの介護ソフトの中には、弊社が運営するカイポケのように、科目の編集が簡単にできるクラウド型会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」(株式会社マネーフォワード)と連携できる介護ソフトもあります。
※「カイポケ」の会員は、「マネーフォワード クラウド」を会員限定価格で利用することができます。
介護ソフトと現在使っている会計ソフトの連携
介護事業所の運営にあたって、介護ソフトと会計ソフトの両方を導入している事業所もあるかと思います。
それぞれ使いやすいソフトを別々に導入している場合もあると思いますが、この2つのソフトを連携させることで、さらに業務の効率を高めることができます。
ソフトを連携させる方法には、主に2つの方法があります。
1つ目は、介護ソフトと会計ソフトが自動でデータを連携する方法です。「カイポケ」と「マネーフォワード クラウド会計」のように、あらかじめ連携に対応しているソフト同士であれば、介護ソフトのデータを会計ソフトに自動で取り込むことができます。
2つ目は、介護ソフトで1カ月分などのデータの入力を終えた時点で、データをCSVファイルやExcelファイルなどに出力(エクスポート)し、そのファイルを会計ソフトに取り込む(インポート)方法です。
作業の手間としては、1つ目の自動で連携する方法のほうが手軽に済むでしょう。
「連携」という機能に、最初は戸惑いを覚える方もいらっしゃるかと思いますが、慣れてしまえば業務効率は格段に高まります。
介護ソフトと会計ソフトのデータがほぼリアルタイムでつながるため、介護事業所の経営面の課題を早めに把握することも可能になります。
まとめ
介護事業者が介護ソフトなどの業務支援ソフトを導入した場合、パッケージタイプかASPタイプかによって、会計処理の勘定科目が「ソフトウェア」や「通信費」などと異なります。
また、介護ソフト会社からサポートを受ける際のサポート料や保守料は、ソフトそのものとは別の勘定科目で処理することがご理解いただけたかと思います。
介護ソフトを選ぶ際は、介護サービスに関する業務の効率化ばかりが注目され、事業所全体の業務効率の向上は後回しにされがちです。しかし、会計業務は、国保連合会への請求業務の結果を記録する業務でもあるため、介護ソフトと連携できる会計ソフトを選ぶことがおすすめです。
介護事業者にはさまざまな法人種別があり、法人種別によって必要な勘定科目も異なります。社会福祉法人向けの会計ソフトなどもありますが、汎用の会計ソフトを使う場合は、勘定科目の名称変更や追加、科目の階層化を自由に設定できる会計ソフトを選ぶ必要があります。
介護事業者の業務全般を支援する仕組みを提供している介護ソフト会社もありますので、介護ソフトの導入や変更を検討している介護事業者の方は、選ぶ際の参考にしてください。
株式会社エス・エム・エス
カイポケメディア編集部
カイポケメディア編集部には、看護師や社会福祉士をはじめ、介護事業所の運営経験者、介護ソフトの導入サポート経験者など、幅広い知見を持つメンバーが在籍しています。
制度と現場の実務に精通した視点から、介護事業所の開業、日々の業務効率化、経営改善に役立つ情報を発信しています。
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