介護医療院の2018年度介護報酬改定



介護医療院は、医療と介護の複合的ニーズに対応する施設として、2018年4月に誕生しました。具体的には、医療処置を必要としている要介護高齢者の長期療養、生活をする施設として位置づけられ、従来の介護療養型医療施設と療養型介護老人保健施設に相当する施設です。
ここでは、介護医療院における介護報酬の詳細をご紹介します。

介護医療院の基準

介護医療院は、従来の「介護療養型医療施設」に相当する「Ⅰ型」、「療養型介護老人保健施設」に相当する「Ⅱ型」の2つに分類されます。
「Ⅰ型」「Ⅱ型」において、提供するサービス内容が異なることを鑑みて、人員配置、設備、運営基準が異なります。
※下記では報酬の算定のために必要な人員基準を記載しています。


職種 (Ⅰ型) (Ⅱ型)
医師 48:1(施設で3以上) 100:1(施設で1以上)
薬剤師 150:1 300:1
看護職員 6:1(2割は看護師) 6:1
介護職員 4:1 4:1
支援相談員 なし なし
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 実情に応じた適当数 実情に応じた適当数
栄養士 100:1 100:1
介護支援専門員 100:1 100:1
診療放射線技師 実情に応じた適当数 実情に応じた適当数
調理員、事務員等 実情に応じた適当数 実情に応じた適当数

介護医療院の基本報酬等

  • 基本報酬の基準
    「Ⅰ型」「Ⅱ型」の分類により基本報酬が設定されています。
    これらに加え、一定の医療処置や重度者要件等により、算定する基本報酬が異なります。

基本報酬(従来型個室の場合) (単位/日)

Ⅰ型介護医療院サービス費 Ⅱ型介護医療院サービス費
(Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅲ) (Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅲ)
要介護1 694 684 668 649 633 622
要介護2 802 790 774 743 727 716
要介護3 1,035 1,020 1,004 947 931 920
要介護4 1,134 1,117 1,101 1,034 1,018 1,007
要介護5 1,223 1,205 1,189 1,112 1,096 1,085

基本報酬(多床室の場合) (単位/日)

Ⅰ型介護医療院サービス費 Ⅱ型介護医療院サービス費
(Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅲ) (Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅲ)
要介護1 803 791 775 758 742 731
要介護2 911 898 882 852 836 825
要介護3 1,144 1,127 1,111 1,056 1,040 1,029
要介護4 1,243 1,224 1,208 1,143 1,127 1,116
要介護5 1,332 1,312 1,296 1,221 1,205 1,194

基本報酬(ユニット型個室、ユニット型個室的多床室の場合) (単位/日)

Ⅰ型介護医療院サービス費 Ⅱ型介護医療院サービス費
(Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅰ)
要介護1 820 810 819
要介護2 928 916 919
要介護3 1,161 1,146 1,135
要介護4 1,260 1,243 1,227
要介護5 1,349 1,331 1,310

介護医療院への転換

介護療養型医療施設や療養型介護老人保健施設からの介護医療院への移行を、迅速にかつスムーズに行うための基準緩和と支援が設けられています。


具体的内容
基準緩和
  • 療養室の床面積
    大規模改修するまでの間、床面積を6.4平方メートル/人以上で可とする
  • 廊下幅(中廊下)
    大規模改修するまでの間、廊下幅(中廊下)を1.2(1.6)m以上(内法)で可とする
  • 直通階段・エレベータ設置基準
    大規模改修するまでの間、屋内の直通階段を2以上で可とする
支援 2021年3月31日まで移行定着支援加算として1日93単位を加算する

認知症専門ケア加算の創設

認知症専門ケア加算とは、認知症と診断された要介護者が適切なサービスを受けられるように、国や自治体が実施する認知症の専門研修を修了した者を配置するなどの取り組みを評価する加算です。このほかにも「若年性認知症患者受入加算」「認知症行動・心理症状緊急対応加算」など、認知症の方に対する取り組みを評価する加算が設けられています。


加算名 単位
認知症専門ケア加算(Ⅰ) 3単位/日
認知症専門ケア加算(Ⅱ) 4単位/日
若年性認知症患者受入加算 120単位/日
認知症行動・心理症状緊急対応加算 200単位/日

排泄に介護を要するご利用者への支援に対する評価の創設

ほかの介護保険施設と同様に、排せつ障害等により、排泄に介護を要する介護医療院の入所者に対し、多職種が協働して支援計画を作成し、その計画に基づいた支援をすることを評価する排せつ支援加算が設けられています。


加算名 単位
排せつ支援加算 100単位/月

口腔衛生管理の充実

口腔衛生管理を必要とする入所者に対し、歯科医師、歯科衛生士、介護職員など多職種が協働して、入所者の口腔ケアを実施することを評価する加算が設けられています。


加算名 単位
口腔衛生管理加算 90単位/月

栄養マネジメント加算の要件緩和

栄養マネジメント加算の算定に関して、緩和された算定要件を満たすことで加算の算定ができます。原則として施設に常勤の管理栄養士1名以上の配置が必要ですが、業務に支障のない範囲で、同一敷地内の介護保険施設(1施設)との兼務が可能です。算定には、管理栄養士の配置以外にも、入所者の栄養状態の把握、多職種共同の栄養ケア計画の作成、栄養管理、定期的な評価などの取り組みが必要です。


加算名 単位
栄養マネジメント加算 14単位/日

栄養改善の取組の推進

低栄養リスクが高い入所者に対して、多職種が協働して低栄養状態を改善するため、計画の作成、定期的な観察、栄養状態を考えた食事の調整等を行うこを評価する加算が設けられています。


加算名 単位
低栄養リスク改善加算 300単位/月

入院先医療機関との間の栄養管理に関する連携

入所者が医療機関に入院し、退院後に再入所した場合、以前の入所期間と比べて、高度な栄養管理が必要となった場合、再入所者を受け入れるために、入院先医療機関の管理栄養士と介護医療院の管理栄養士との間で情報交換を行い、栄養管理計画原案の作成を行うことを評価する加算が設けられています。


加算名 単位
再入所時栄養連携加 400単位/回

身体的拘束等の適正化

保護するために、緊急的かつやむを得ない場合を除いて禁止されています。
ほかの介護保険施設と同様に、身体拘束、虐待防止の取り組みの実施、やむを得ず身体拘束等を行った場合には、拘束に至った背景、理由等の記録が義務づけられています。この義務を怠った場合には身体拘束廃止未実施減算の対象となります。


加算名 単位
身体拘束廃止未実施減算 所定単位の10%減算/日

診断分類(DPC)コードの記載

介護医療院は、慢性期における入所者へ医療を提供することがあります。国は慢性期の入所者について提供した医療に関する情報を収集するため、入所者の介護給付明細書に医療資源を最も投入した傷病名を、医科診断群分類(DPCコード)によって記載することを定めています。

療養食加算の見直し

介護保険施設には、ご利用者の主治医より発行された食事箋に基づき、管理栄養士、栄養士が管理を行い、療養食を提供する取り組みを評価する療養食加算が設けられていました。
介護医療院においてもほかの介護保険施設と同様に、療養食を提供した場合、1日3食を限度に、実際に提供された食数を1食1回として算定する療養食加算が設けられています。


加算名 単位
療養食加算 6単位/回

居室とケア

介護保険施設で、これまで「ユニット型準個室」と呼ばれていた居室区分が、呼称では「個室」となっているものの、実際には天井や壁に隙間があり、完全な個室とは言えないため、入所者やご家族の誤認を防ぐために、「ユニット型個室的多床室」へ名称が変更されました。

介護医療院が提供する居宅サービス

介護療養型医療施設等において提供可能であった、短期入所療養介護、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションについて、介護医療院においても提供可能とされています。

まとめ

介護医療院における介護報酬の詳細を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。今後高齢者がさらに増加する日本において、介護医療院は医療介護従事者、そして利用する側にとっても大切な施設になります。加算の内容を理解することはおおいに役立つことと思います。
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