サービス利用票(別表含む)の書き方、様式無料ダウンロード



介護給付費(介護報酬)の請求では、国民健康保険団体連合会への請求と利用者への請求が行われています。居宅介護支援では、利用者への請求は一般的には発生しませんが、給付管理を行っているため、どの介護事業所でどれくらいのサービスを受け、介護報酬の利用者負担がいくらになっているかを知っておく必要があり、また、その金額を利用者に伝える必要があります。
利用者の希望を確認し、それに沿った介護サービスの利用予定と、予定通り利用した場合の金額がいくらになるのかを、利用者に伝えるための書類として『サービス利用票』と『サービス利用票別表』があります。
今回は、サービス利用票とサービス利用票別表について、書き方をわかりやすく解説していますので、ぜひご一読ください。

目次

1.サービス利用票とは
2.サービス利用票別表とは
3.サービス利用票の書き方
4.サービス利用票別表の書き方
5.まとめ
6.サービス利用票・別表の様式無料ダウンロード

1.サービス利用票とは

サービス利用票とは、利用者の1ヵ月分の介護サービスの利用予定を記入する様式です。
居宅介護支援事業所の担当ケアマネジャーから利用者に渡され、介護サービスを利用する「予定表」として使用されています。

2.サービス利用票別表とは

サービス利用票別表とは、サービスの利用予定について、「介護給付費(介護報酬)」の情報が記載されている様式です。
サービス利用票と同じく、居宅介護支援の担当ケアマネジャーから利用者に情報提供するための様式として使用されています。サービス利用票とサービス利用票別表を作成し、利用者に予定を伝えることにより、介護報酬の利用者負担の請求に対するトラブルを未然に防止する役割を果たしています。

3.サービス利用票の書き方

サービス利用票

保険者番号

6桁の保険者番号を記入します。

保険者名

保険者名を記入します。

居宅介護支援事業者事業所名担当者名

居宅介護支援事業所の名称と担当ケアマネジャーの氏名を記入します。

作成年月日

サービス提供票を作成した日を記入します。遅くとも介護サービスの利用開始前までに作成し、利用者に渡しましょう。

利用者確認

サービス利用票は2部作成し、1部を利用者に渡し、1部は「利用者確認」の欄に印鑑やサインをいただいて事業所で保管します。
ただし、電子データ等で利用者に渡す場合は、この欄は使用しません。

被保険者番号

10桁の被保険者番号を記入します。

被保険者氏名・フリガナ

利用者の氏名・フリガナを記入します。

保険者確認印

居宅介護支援事業所に居宅サービス計画の依頼をせずに、利用者本人が居宅サービス計画を作成(セルフプラン)し、市町村へ直接費用を請求する際に、保険者がサービス提供票を確認し押印するために使用します。

届出年月日

居宅介護支援事業所に居宅サービス計画の依頼をせずに、利用者本人が居宅サービス計画を作成(セルフプラン)し、市町村へ直接費用を請求する場合、市町村への届出年月日を記入します。

生年月日

利用者の生年月日を記入します。

性別

利用者の性別を記入します。

要介護状態区分

利用者の要介護状態区分を記入します。

変更後要介護状態区分・変更日

利用者の要介護状態区分に変更があった場合、変更後の区分と変更日を記入します。

区分支給限度基準額

利用者の区分支給限度基準額を記入します。介護(支援)度ごとの区分支給限度基準額は以下のようになっています。

介護(支援)度 単位数
要支援1 5,032単位
要支援2 10,531単位
要介護1 16,765単位
要介護2 19,705単位
要介護3 27,048単位
要介護4 30,938単位
要介護5 36,217単位

限度額適用期間

限度額の適用期間の開始年月と終了年月を記入します。

前月までの短期入所利用日数

要介護認定の有効期間における短期入所サービスの利用日数を記入します。

提供時間帯

サービスの提供時間帯を記入します。

サービス内容

利用するサービスの種類を記入し、該当する加算等を続けて記入します。

サービス事業者事業所名

サービスを提供する事業所名を記入します。

月間サービス計画及び実績の記録

対象となる月間の利用予定を記入します。

4.サービス利用票別表の書き方

サービス利用票別表

被保険者番号・利用者

利用者の被保険者番号と氏名を記入します。

事業所名・事業所番号

サービスを提供する事業所名と事業所番号を記入します。
各都道府県が運営している「介護サービス情報公表システム」で介護事業所を検索すると、事業所番号を調べることができます。

サービス内容/種類

利用するサービスの種類を記入します。

サービスコード

サービス種類に対して設定されているサービスコードを記入します。

単位数

サービス種類に対して設定されている単位数を記入します。

割引適用後の率(%)、単位数

介護報酬に対して『割引』の設定をしている事業所の場合、割引後の率と割引後の単位数を記入します。

回数

利用する回数を記入します。

サービス単位数/金額

単位数(割引がある場合は、割引後の単位数)に回数を掛けて計算した単位数を記入します。

給付管理単位数

通所系サービスなどで、大規模型の事業所や同一建物等減算を適用する際、給付管理単位数を記入します。

種類支給限度基準を超える単位数・種類支給限度基準内単位数

市町村が、在宅サービスの単一の種類ごとに基準額を定めている場合は、その基準を超える単位数と基準内の単位数を記入します。

区分支給限度基準を超える単位数・区分支給限度基準内単位数

要介護(支援)度ごとに定められる区分支給限度基準を超える単位数と基準内の単位数を記入します。

単位数単価

事業所の所在する地域区分で適用となる単価を記入します。地域区分は1級地から7級地とその他に区分されていて、区分に応じて1単位あたり11.4円~10円の金額が設定されています。

費用総額(保険/事業対象分)

介護保険対象のサービスの合計金額を記入します。

給付率(%)

利用者の所得等に応じた介護保険の給付率を記入します。

保険/事業費請求額

介護保険対象の費用のうち保険給付の対象となる金額を記入します。

定額利用者負担単価金額

費用のうち、定額の利用者負担が定められている場合、記入します。

利用者負担(保険/事業対象分)

介護保険対象の費用のうち利用者負担となる金額を記入します。

利用者負担(全額負担分)

区分限度基準額を超えた場合や短期入所における自費利用など、介護保険から給付が行われないサービスの利用者負担額を記入します。

種類支給限度管理

種類支給限度基準がある場合、その内容を記入します。

要介護認定期間中の短期入所利用日数

短期入所を利用している場合、要介護認定期間中における前月までの利用日数と当月の計画利用日数、累計利用日数を記入します。

請求額の計算

保険請求分、公費請求額、減免、利用者請求額の合計を記入します。

5.まとめ

今回は『サービス利用票』と『サービス利用票別表』について説明してきました。
サービス利用票とサービス利用票別表は、居宅介護支援事業所で日ごろからよく使用する書類の一つです。
サービス利用票・別表の作成では、利用者の基本情報や事業所の基本情報、介護サービスの情報などを転記することになるので、入力補助があるソフトを利用すると、とても簡単に作成することができます。
居宅介護支援事業所を経営している方で、まだ介護請求ソフトを導入していない方は、ぜひこの機会に導入をご検討ください!
ここでご紹介した内容が、皆様の日々の業務のお役に立てば幸いです。

6.サービス利用票・別表の様式無料ダウンロード

サービス利用票の様式は、こちらから無料ダウンロードできます。

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