モニタリングシートの記入例とエクセル様式の無料ダウンロード(ケアマネ・居宅介護支援)



居宅介護支援事業所等のケアマネジャーが実施するケアマネジメントは、利用者の状況等を把握する「最初の面接・相談(インテーク)」、利用者の解決すべき課題(ニーズ)を明確にする「アセスメント」、課題分析で明確になった課題(ニーズ)を解決するための「ケアプラン原案の作成」、ケアプランを実施するための「サービスの調整」、ケアプランの目標・サービス内容の共有・ケアプランの確定のための「サービス担当者会議の開催」、サービス利用開始後の経過の把握・評価を行う「モニタリング」、モニタリングの結果から必要に応じた「再アセスメント、ケアプランの見直し」といった流れで行われています。
このモニタリングの際に使用する書類が『モニタリングシート』となります。
この記事では、モニタリングシートの項目や記入例などについて説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

また、モニタリングシートのエクセルファイルが無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

目次

1.モニタリングシートとは?
2.モニタリングシートの項目と書き方
3.モニタリングシートの記入例
4.まとめ
5.モニタリングシートの様式(エクセル)の無料ダウンロード

1.モニタリングシートとは?

モニタリングシートとは、介護サービスを利用した後に、利用者本人・家族の意向や満足度、目標の達成度などを確認し、サービスの変更の必要性を判断する「モニタリング」の際に使用する様式です。

モニタリングシートを作成する頻度は?

居宅介護支援事業所には、特段の事情がない限り『少なくとも月1回以上』モニタリングを行うことが義務付けられています。そのため、モニタリングシートは毎月作成する書類と言えます。
また、居宅介護支援事業所では、初旬(1日~10日頃)は給付管理や介護報酬請求業務で忙しく、下旬(21日~末日)はサービス提供票等の作成で忙しいため、中旬(11日~20日頃)にモニタリングの日程を調整し、訪問等を行うことが多いようです。

モニタリングにあたっての注意点

モニタリングでは『変化』を確認する。

モニタリングでは、介護サービスを利用している中で起こる変化を確認します。例えば、「利用者本人の健康状態」や「利用者本人の意向・要望」、「介護者の健康状態や介護への関わり方」などについて、前回モニタリングを行った時から変化があるかは必ず確認しましょう。

モニタリングを実施した際には必ずモニタリングシート等を作成する。

「モニタリングを作成する頻度は?」の項目でも記載したように、居宅介護支援事業所では月に1回以上モニタリングを実施することが求められています。モニタリングを行い、モニタリングシートを作成することで、『モニタリングを実施した記録』として役立ちます。
居宅介護支援事業所が適正に運営していることを証明するためにもモニタリングシートを作成しましょう。

使いやすいモニタリングシートを使用する。

モニタリングシートには、定められた様式がありません。とは言っても、モニタリングを通じて把握した「利用者やその家族の意向・満足度」、「目標の達成度」、「事業者との調整内容」、「居宅サービス計画の変更の必要性」等の項目について記載する必要があるので、これらの項目を記載する様式が色々な企業等から公開されています。
その中から転記のしやすさや使いやすさを考え、様式を選択しましょう。

2.モニタリングシートの項目と書き方

ここでは、居宅介護支援事業所におけるモニタリングシートの項目と記入例についてご紹介します。

居宅介護支援モニタリングシート

計画書作成年月日

居宅サービス計画の作成年月日を記載します。

利用者氏名

利用者氏名を記載します。

担当ケアマネジャー

担当のケアマネジャーの氏名を記載します。

実施日

モニタリングを実施した年月日を記載します。

本人・家族の満足

項目には、ケアプラン第2表の「生活全般の解決すべき課題または長期目標・短期目標」から転記し、それぞれの項目に対して評価基準の選択肢から該当する番号を評価の欄に記載します。
また、利用者の変化について利用者本人と介護者(家族等)からの意見、介護者の状況変化を、評価基準の選択肢から該当する番号を評価の欄に記載します。

短期目標

ケアプランの短期目標から転記し、プランの実践状況と目標達成状況の選択肢から該当する番号を記載します。

所見

サービス内容の適正度とプランの見直しの必要性について、選択肢から該当する番号を記載します。

総合評価

サービス事業者から受けた情報提供や今後の課題等を記載します。

3.モニタリングシートの記入例

ここでは、モニタリングシートの「総合評価」の記入例を2つご紹介しますので、参考としてご覧ください。

モニタリングシートの総合評価の記入例①

【通所介護の評価内容】
カラオケ以外に新しい楽しみができた。
ご本人からは、「デイサービスの創作活動で作った作品を持ち帰ったところ、孫が喜んでくれた。」、「デイサービスにも慣れ、友達も増え楽しく思えるようになった。」と言われる。
感染症の影響で好きだったカラオケ仲間との活動再開は難しく、閉じこもりになることで心身の機能低下が危惧されるなか、デイサービスの定期利用により外出や他者との交流機会が確保されている。

モニタリングシートの総合評価の記入例②

【訪問介護の評価内容】
環境を整え衛生的に暮らすことができている。
ご本人からは、「ヘルパーは自分の依頼を聞いてくれない。」、「もう、ヘルパーを使うのを止めようと思っている。」と言われる。
訪問介護事業所は、「ケアプランのサービス内容以外の掃除や買い物をお願いされることが多く、介護保険では難しいことを説明するが理解して貰えず苦慮している。」とのこと。
訪問介護でできることとできないことをご本人にわかりやすく説明し理解して戴く。
窓拭きやタバコや酒などの嗜好品の購入など保険外対応も可能であることを説明しているので、必要に応じて保険外サービスの導入も検討していく必要がある。

4.まとめ

モニタリングシートの役割や項目、書き方などをご紹介してきましたがいかがでしたか?
居宅介護支援事業所の業務で使用する書類は、それぞれの書類に記載・作成した様々な情報を転記することになります。モニタリングシートでは、利用者の基本情報やケアプランの第2表から転記する情報があり、モニタリングシートに入力した情報は、第5表に転記します。
居宅介護支援事業所における「転記」という業務は、介護ソフトを導入することで大幅に軽減することができる業務です!
もし、業務の効率化をお考えの方は、この機会に『カイポケ』をぜひお試しください。
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