介護保険請求(介護報酬請求)の流れとは?マニュアルの無料ダウンロード
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これから介護事業所の開業を考えている方や介護報酬請求の担当者となった方は、介護事業所の主な収入である介護報酬について、請求方法や一連の流れを理解していますか?
今回の記事では、介護保険請求の流れについて詳しく説明していますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
介護報酬の構造とは?
介護保険法に基づくサービスを提供する事業所では、サービスを提供した対価として「介護報酬」を算定することになります。 介護報酬は構造として、「基本報酬」と「加算・減算」から成り立っています。
通所介護を例に説明させていただくと、基本報酬は、「事業所の規模」、「サービス提供時間」、「サービスを受けた利用者の要介護度」によって、定められた単位数を算定します。
加算は、「専門的なサービスを提供すること」、「専門職を配置し、質の高いサービスを提供すること」など、それぞれの加算項目についての算定要件を満たすことで、定められた単位数(または率)を基本報酬にプラスして算定します。
一方、減算は、「サービスを提供するために最低限守らなくてはいけない定員数や人員基準を満たしていない場合」、「サービスを効率的に提供できると認められる場合」、「サービスの一部を実施していない場合」など、それぞれの減算項目の要件に該当することで、定められた単位数(または率)を基本報酬からマイナスして算定します。
介護保険請求の流れ
このように、介護保険請求では、利用者に介護サービスを提供し、その対価としての介護報酬を利用者と国民健康保険団体連合会に請求します。 利用者に請求する金額は、利用者の所得等によって定められる1割~3割の負担割合に応じて算定し、請求書を発行します。請求した金額は、契約した支払方法(現金、口座引落、指定の口座への振込など)によって入金することになります。
国民健康保険団体連合会(国保連)を通じて保険者(市町村等)に請求する金額は、介護報酬全体から利用者負担を除く方法で算定することになります。請求時には、介護給付費請求書、介護給付費明細書等の様式に合わせたデータを作成し、インターネット回線経由で国民健康保険団体連合会に伝送して審査を受けます。審査が通ると、請求した金額がサービス提供月から起算して翌々月の20日~月末日頃に入金することになります。
介護保険請求ソフトの種類と機能
国民健康保険団体連合会に介護報酬を請求する際には、『介護保険請求ソフト』を利用し、指定された様式に合わせたデータを作成することになります。
介護保険請求ソフトの機能として、『請求データの作成・伝送を行うためだけのソフト』と『請求データの作成・伝送だけでなく、利用者管理・記録・口座振替まで幅広い機能がついているソフト』があります。
『請求データの作成・伝送を行うためだけのソフト』の例として、国民健康保険団体連合会の国保中央会介護伝送ソフトが挙げられ、『請求データの作成・伝送だけでなく、利用者管理・記録・口座振替まで幅広い機能がついているソフト』の例として、『カイポケ』が挙げられます。
また、介護保険請求ソフトは、利用環境に応じてパッケージタイプとASPタイプの2種類に大きく分けることができます。パッケージタイプは、ソフト(ソフトの使用権)を購入し、パソコンまたは社内サーバー等にインストールして利用することになり、ASPタイプはインターネット回線を経由し、ソフトを利用することになります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、皆様が「どのようなポイントを重視しているか?」から比較し、介護保険請求ソフトを選ぶのが良いでしょう。
介護保険請求ソフトの比較のポイント
介護保険請求ソフトを比較する際のポイントをいくつかご紹介しますので、比較・検討する際はぜひ参考にしてみてください。
- 対応サービス
- 価格・月額料金(アカウント数による価格の変動や保守料金も考慮)
- 機能(自社で利用したい機能)
- 操作性・使いやすさ
- サポート体制
- ネットワーク環境(インターネット環境、社内ネットワーク)
- 契約期間・無料体験
まとめ
介護事業所を運営するうえで、主たる収入である介護報酬を適切に請求することはとても大切です。
この介護保険請求業務を適切に、かつ、効率的に行うために、多機能な介護保険請求ソフトが様々な企業から販売されています。
ここでご紹介した内容が、介護保険請求業務の基礎的な理解と介護保険請求ソフトの選定のお役に立てば幸いです。
また、『カイポケ』では、事業所の開設について不安や疑問を感じている皆様のサポートを行うために様々な 『開業支援サービス』を行っております。 もし、介護事業所の開業・立ち上げでお困りのことがありましたら、ぜひご相談ください。