バイタルチェック表(デイサービス)の書き方とテンプレート(エクセル)の無料ダウンロード
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デイサービスでは、利用者が事業所に到着すると、手洗い・うがいなどの感染対策をしていただいてから、バイタルサインや体調の確認などを行います。
一般的には、利用者全員のバイタルサイン等をチェックしてから、サービスを提供し始めることになります。
今回は、バイタルサイン等を記入する『バイタルチェック表』について、書き方をご紹介しています。また、テンプレートの無料ダウンロードもできますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1.バイタルチェック表とは?
バイタルチェック表とは、利用者の血圧や脈拍、体温などの項目をはじめ、体調やケガの状態、その他注意事項などを記入する様式です。
バイタルチェックは、その日のサービスを提供する前に、看護職員を中心として実施することが多いようです。また、自動血圧計や体温計を使用して測定し、体調等は事前に把握している持病等の情報を合わせて聞き取りを行い、確認・記入することが多いでしょう。
バイタルチェック表を作成する目的とは?
バイタルチェック表を作成する目的として、以下のようなことが挙げられます。
- 利用者のその日の健康状態を把握する。
- 利用者の日常の健康状態と比較する。
- 利用者の健康状態に合わせたサービス内容の調整を行う。
- 利用者の健康状態の把握を行ったことを記録する。
- 利用者の健康状態の変化を本人・家族、関係者に共有する。
このようにバイタルチェック表を作成することで、様々な場面で活用することができます。
バイタルチェック表の作成にあたって注意すべき点とは?
測定を焦らない
複数の送迎車が同じくらいの時刻に到着し、手洗い・うがいや靴の履き替え、上着・荷物の預かりなどを済ますと、その後のプログラムの時間が決まっていることもあり、すぐに測定を開始したいと意気込んでしまうことがあります。
しかし、バイタルサインを図る時には、「5分ほど安静にしてから測る」のが良いとされていますので、早く実施したいという気持ちをグッと抑えて、安静にする時間を確保しましょう。
何気ない訴えを聞き逃さない
測定した項目に異常がなくても、「少し頭が痛いです。」や、「いつもより体がだるい感じがします。」などの訴えがあれば、必ず備考欄に記載しましょう。また、大切な情報を聞き逃してしまわないように、しっかりと聞き取りを行いましょう。
2.バイタルチェック表の書き方・記入例
ここでは、バイタルチェック表の例を見ながら、その書き方を説明していきます。
バイタルチェック表は、「利用者全員の一覧にその日のバイタルを記入する様式」と「利用者一人ひとりの1ヵ月分のバイタルを記入する様式」があります。バイタルチェックの結果を一覧に記入して、後で個人ごとの様式に転記する場合や、バイタルチェックの際、そのまま個人ごとの様式に記入する場合があります。
バイタルチェック表(一覧)
バイタルチェック表(個人)
体温
体温計を用いて測定し、体温を記入します。事業所で定めている体温(例:37.5度以上など)に該当した場合は、事業所の利用やサービスの内容などに変更・調整が必要な場合もあります。
昨今では、非接触型の体温計で体温を測定することが増えていますが、体表面温度は差異が出ることもあるので、体温の測定は事業所が定める測定方法に沿って実施しましょう。
血圧(低/高)
血圧計を用いて測定し、最高血圧と最低血圧の両方を記入します。『高血圧』は、最高血圧が140mmHg以上、または最低血圧が90mmHg以上が基準とされていて、該当した場合は注意が必要です。また、血圧が低い場合にも注意が必要となるため、事業所で定めている基準(例:最高血圧が100mmHg未満など)に該当した場合は、事業所の利用やサービスの内容などに変更・調整が必要な場合もあります。
脈拍(分)
血圧計で血圧とともに脈拍も測定することができるので、測定し、脈拍を記入します。成人の安静時の脈拍数は、60回/分~100回/分とされていますが、高齢者は脈拍数が低くなる傾向もあります。これらの数値を参考に事業所で定めている基準(例:脈拍が60回/分未満または100回/分以上など)に該当した場合は、事業所の利用やサービスの内容などに変更・調整が必要な場合もあります。
時間
バイタルチェックを行った時間を記入します。
備考
備考欄には、利用者から聞き取った自覚している状態や訴え、担当者が感じたことを記入します。
厚生労働省からは、表情、皮膚の張りや色、発汗、嘔吐・腹痛・腹部膨満・便秘・下痢等の腹部症状、気管切開孔からの喀痰の漏れ、胃ろう周囲からの栄養剤の漏れ、その他態度に表れる活気・元気といった項目について観察することが示されています。
3.まとめ
バイタルチェック表について説明してきましたがいかがでしたか?
バイタルチェック表は、デイサービスの業務において毎日使用する様式であり、利用者の健康状態やその変化を知るために重要な書類となっています。
特に昨今、感染症のまん延防止という視点からも体温の確認、自覚症状の確認などが求められていますので、バイタルチェック表は役立っているようです。
ここでご紹介した内容やフォーマットが、皆様の日々の業務のお役に立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
4.バイタルチェック表のテンプレート(エクセルシート)の無料ダウンロード
バイタルチェック表のテンプレート(エクセル)は、『各種帳票の様式ダウンロードはこちら(無料)』からダウンロードできます。