障害福祉事業所を立ち上げるには?開業までの流れや起業に必要な資金について解説!

近年日本では、障害のある方の数は増加傾向にあります。様々な障害福祉サービスのニーズが高まっており、事業の立ち上げを考えている方も少なくありません。
そんな中、障害福祉サービスの開業を考えている皆様は、「そもそも障害福祉事業ってどんな種類があるの?」や「開業するには何から始めればいいの?」と悩まれているかもしれません。
この記事では、障害福祉サービスの基本や事業所を開業するまでの手順・流れを解説しています。

左手でガッツポーズをする女性の写真

目次

障害福祉事業とは?

障害福祉事業とは、身体・知的・精神障害(発達障害を含む)のある方の日常生活や社会生活をサポートする事業のことです。
障害福祉事業は、18歳以上の方を対象者とする「障害者総合支援法」に基づく障害福祉サービスと、18歳未満の児童を対象とする「児童福祉法」に基づく障害福祉サービス(障害児支援サービス)に分かれています。
※障害者総合支援法で指定されている難病等患者も厚生労働省が定める障害の程度に該当する場合は障害福祉事業の対象となります。

障害福祉サービスの種類

障害福祉サービスは、大きく2種類に分けることができ、「障害者総合支援法に基づくサービス」と「児童福祉法に基づくサービス」に分けられます。
ここからはそれぞれの主なサービスについて説明いたします。

障害者総合支援法に基づく主なサービス

居宅介護

居宅介護とは、利用者の自宅において、入浴、排せつ、食事等の介護、調理、洗濯、掃除などの生活全般に関する援助を行う事業です。

重度訪問介護

重度訪問介護とは、重度の肢体不自由者または重度の知的障害者もしくは精神障害により常に介護を必要とする方に、自宅において、入浴、排せつ、食事等の介護、調理、洗濯、掃除などの生活全般に関する援助、外出時における移動支援などを行う事業です。

同行援護

同行援護とは、外出時において、視覚障害等により移動に困難を有する方に同行し、移動に必要な情報を提供(代筆・代読を含む)するとともに、移動の援護等を行う事業です。

行動援護

行動援護とは、知的障害・精神障害により行動上著しい困難を有する障害者が行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護、排せつ及び食事等の介護を行う事業です。

生活介護

生活介護とは、常時介護を必要とする方に、入浴、排せつ、食事等の介護、調理、洗濯、掃除などの生活全般の援助、創作的活動又は生産活動の機会の提供、その他の身体機能又は生活能力の向上のために必要な援助を行う事業です。

共同生活援助(グループホーム)

共同生活援助とは、主に夜間において、共同生活を行う住居にて入浴、排せつ、食事等の介護、その他の必要な日常生活上の援助、利用者の就労先またはその他関係機関との連絡調整を行う事業です。

就労移行支援

就労移行支援とは、一般就労を希望する65歳未満の障害者に対し、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、求職活動に関する支援を行う事業です。

就労継続支援A型(雇用型)

就労継続支援A型とは、一般企業等に就労することが困難な65歳未満の方であって、雇用契約に基づき就労する方に対し、生産活動の機会の提供、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業です。

就労継続支援B型(非雇用型)

就労継続支援B型とは、一般企業等に就労することが困難な方であって、年齢、心身の状態その他の事情により継続的な就労が難しい方に対して、雇用契約を結ばずに、生産活動の機会の提供、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業です。

児童福祉法に基づく主なサービス

児童発達支援

児童発達支援とは、0歳〜6歳の障害のある児童に対して、療育(発達支援サービス)を提供する事業です。
障害のある児童が、日常生活に必要な動作の習得や集団生活に適応できるよう、一人ひとりに合わせた療育を提供します。

児童発達支援の事業について、 詳しくはこちらの記事をご参照ください

放課後等デイサービス

放課後等デイサービスとは、6歳から18歳までの障害のある児童に対して、放課後や学校休業日に生活に必要な能力の向上のためのサービス等を提供する事業です。
児童の自立支援、生活の充実を図るために様々な取り組み・プログラムを提供し、児童の成長をサポートします。

放課後等デイサービスの事業について、 詳しくはこちらの記事をご参照ください

保育所等訪問支援

保育所等訪問支援とは、保育所や幼稚園など集団生活を営む施設等へ支援員が訪問し、障害児の保育所等における集団生活の適応のための専門的な支援を行う事業です。

障害児相談支援

障害児相談支援とは、障害児が児童発達支援・放課後等デイサービスなどを利用する前に、障害児支援利用計画を作成し、サービス開始後、一定期間ごとにモニタリングを行い、サービス事業者との連絡調整などを行う事業です。

障害福祉サービスの開業・立ち上げの流れ

ここからは障害福祉事業を開業する流れを解説していきます。
障害福祉サービスを開業するまでの大まかな流れは次の通りです。

  1. 法人設立 
  2. 事業計画書の作成
  3. 資金調達
  4. 物件探し・契約
  5. 従業員の採用
  6. 設備・備品等の調達
  7. 指定申請

それぞれ詳しく見ていきましょう。

開業までのステップ①法人設立

障害福祉サービスを開設するためには「法人であること」が求められていますので、法人として登記していない場合は、法人の設立登記の手続きを行う必要があります。
既に法人を設立している場合は、定款の目的の変更等を行いましょう。

障害福祉サービスを運営できる法人(法人格)には、株式会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人、社会福祉法人などたくさんの種類がありますので、設立要件、設立費用、税制の取り扱いなどを把握して、自身に合った法人(法人格)を選びましょう。
障害福祉サービスを開業する際は、設立費用が少なく、設立するまでが短期間である株式会社や合同会社が選ばれることが多いです。

開業までのステップ②事業計画書の作成

『事業計画書』とは、『事業の見通しを立てる』ために作成する資料のことです。
開業に向けて「どのような事業を行うのか?」や「その事業で経営は成り立つのか?」といったことを中心に記載します。

参考として、放課後等デイサービスにおける事業計画書の書き方についてご紹介いたします。詳しくはこちらの記事をご覧ください

開業までのステップ③資金調達

障害福祉サービスを開業するにあたって資金調達の方法を解説します。
開業時の資金調達方法としては、『自己資金』と『金融機関からの融資』を組み合わせるケースが多いです。

自己資金

自己資金とは、自身が所有・集めた資金等のうち、事業に投資できる資金のことです。
金融機関から融資を受ける際は、開業資金の総額の10分の1から3分の1は自己資金として用意する必要があると言われています。

金融機関からの融資

金融機関からの融資を受ける場合には、金融機関のホームページ等から融資制度についての情報を集めて、必要な書類を作成し、相談の電話をかけます。

【融資を受けるために必要な書類の例】

日本政策金融公庫の融資制度

障害福祉サービスの開業時には、政府系金融機関である「日本政策金融公庫」が、多くの方から選ばれています。
日本政策金融公庫は、創業時の企業に積極的に融資するための融資制度があるので、融資の条件等を比較する上でも候補のひとつとして考えておくのが良いでしょう。

融資制度の種類 概要
ソーシャルビジネス支援資金 障害福祉や保育など社会的課題の解決を目的とするサービス事業向けの融資制度
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連) 新たに事業を始める事業主等で女性または35歳未満か55歳以上の方が利用できる融資制度

開業までのステップ④物件探し・契約

物件契約には、物件情報の収集、情報の精査、契約という流れになります。
まずインターネット検索や不動産仲介会社へ訪問し、現地調査に行くなどして候補の物件の情報収集を行います。
自身が開業を検討している障害福祉サービスの設備基準を満たしているかどうかの確認をし、設備基準や自身の希望する条件が満たされていることを確認したうえで物件を契約をします。

参考として、放課後等デイサービスの物件の選び方についてご紹介いたします。詳しくはこちらの記事をご覧ください

開業までのステップ⑤従業員の採用

障害福祉サービスでは、人員基準という事業を行うために最低限配置しなくてはいけない職種・人員が定められているため、開業するためには採用活動を行う必要があります。

例えば、放課後等デイサービスを開業する場合、以下の人員基準を満たす必要があります。

職種 要件 資格
管理者 1人以上(他業務との兼務可) なし
児童発達支援管理責任者 専任・常勤で1人以上 児童発達支援管理責任者(研修修了と実務経験)
児童指導員または保育士 障害児の数が10名までの場合は、2人以上

障害児の数が10名を超える場合は、2人に、障害児の数が10名を超えて5またはその端数を増すごとに1人を加えた数以上

※児童指導員または保育士のうち1人以上は常勤でなければならない。

①児童指導員

・指導員の養成学校・施設の卒業

・社会福祉士

・精神保健福祉士

・大学や大学院にて社会福祉学等の課程を履修し卒業

・高校を卒業し、2年以上児童福祉事業に従事した経験

・幼稚園、小・中・高等学校等の教諭となる資格を有する

・3年以上児童福祉事業に従事した経験

②保育士

機能訓練担当職員 必要な場合にのみ配置 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理担当職員等(臨床心理士、公認心理士等)

障害福祉業界では、人手不足が深刻な問題となっていることから採用活動は難航することが予測されますので、様々な媒体を通じて採用活動を行いましょう。

【開業時に利用されている求人媒体】

開業までのステップ⑥設備・備品等の調達

障害福祉サービスでは、事業を運営する上で必要な設備や備品についての基準が定められています。

例えば、放課後等デイサービスを開業する場合、以下の設備基準を満たす必要があります。

※設備基準について自治体により一部異なる場合もあるため必ず自治体へ確認しましょう。

放課後等デイサービスの設備基準について、詳しくはこちらの記事をご覧ください

開業までのステップ⑦指定申請

障害福祉サービスを開業するためには、事業を実施するための許可をもらうために、指定権者(都道府県または市)に指定申請を行います。指定申請手続きでは、以下のような指定申請書及び添付書類を作成・準備し、提出します。

【指定申請書・添付書類の例】
こちらでは例として兵庫県で障害福祉サービス事業(居宅介護)の新規指定申請の際に必要となる指定申請書類の一覧をご紹介します。

申請書類や期日は指定権者のホームページ等で確認することができます。
指定申請前に研修の受講が必要な都道府県もあるようなので早めにスケジュールの確認をしましょう。

障害福祉サービス開業時のよくある質問

開業するために必要な資格はあるのか?

障害福祉サービスの経営者になるためには必要な資格はありません。
しかし、開業時に必要な職種と配置人数が決まっているので、無資格の場合には、ご自身を必要な職種として配置することができず、その分人件費が多くなってしまうことに注意しましょう。

開業資金はどれくらい必要なの?

障害福祉サービスの種別や規模、エリアによって必要となる開業資金は違いますが、一般的な目安として

ほどの開業資金がかかると言われています。

開業資金にかかる具体的な費用は以下が挙げられます。

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児童発達支援・放課後等デイサービス事業の開業には、半年から1年ほどの準備期間が必要になります。そして、この開業準備期間に、法人設立や指定申請といった行政手続き、物件・備品等の手配、職員の採用などを行わなければなりません。
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まとめ

障害福祉サービスの基本や開業・立ち上げの流れについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
障害福祉サービスを開業するためには、法人設立や指定申請、人材採用など、経営者の皆様がやらなければならないことはたくさんあります。
児童発達支援・放課後等デイサービスの開業準備をスムーズに進めたい、開業の手続きに不安がある、という方は、ぜひカイポケの開業支援サービスにお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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