デイサービス(通所介護)でICT化するメリットは?導入の方法や補助金についても解説
デイサービスを運営される方の中には、「ICTって何?」「デイサービスICT化するとどんなメリットがあるの?」「デイサービスでICT化するにはどうすればいいの?」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、デイサービスにおけるICT化のためのツール・システムや、ICT化のメリット・デメリット、ICT導入の方法やICT化の事例をご紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
目次
- デイサービスにおけるICTとは?
- デイサービスにおけるICT化のためのツール・システム
- デイサービスでICT化するメリットは?
- デイサービスでICT化するデメリットは?
- デイサービスでICTを導入する方法
- デイサービスでICT導入時に使える『IT導入補助金』とは?
- 【導入事例】カイポケでICT化を実現した方の声
- まとめ
デイサービスにおけるICTとは?
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」のことです。
似たような言葉で「IT(情報技術)」という言葉もありますが、ITよりもICTは通信技術を介したコミュニケーションを重視しています。
PCやタブレットなどのITを導入するだけでなく、それらを活用することで、ようやくICT化をしたと言えます。
デイサービスにおけるICT化のためのツール・システム
デイサービスにおいてICT化を進めるためのツールやシステムをご紹介します。
介護ソフト
介護ソフトは、デイサービスでICT化するために最初に思い浮かぶシステムではないでしょうか。
介護ソフトを導入することで、計画書の作成、記録、国保連請求などの事務作業を大幅に効率化させることが可能です。
介護ソフトで記録した内容が自動で実績に反映し、実績から自動で国保連や利用者への請求データが作成できます。
勤怠管理システム
勤怠管理システムもICT化するためのシステムの一つです。
勤怠管理システムを使うことで、出退勤のデータが自動で集計されるため、給与計算との連携がスムーズになり、事務作業の負担軽減につながります。
タブレット・スマートフォン
タブレット・スマートフォンのようなモバイル端末は、ICT化に必要なツールです。
これらの端末を導入することで、送迎中や外出中でも職員間の連携が取りやすくなります。
また、介護ソフトをあわせて使うことで、利用者様のそばにいる時もモバイル端末で記録を取ることができるので、記録を入力するためだけにパソコンが置いてあるデスクまで移動しなくて済み、職員の負担を減らすことができます。
さらに、利用者様のサービス提供時の様子(写真)などをすぐに保存・共有することが可能です。
インカム
スタッフ間の連携をスムーズにするためのICTツールとして、インカムも有効です。
利用者様の事業所到着時や職員同士が離れた場所にいながら連携を取りたい場合に、リアルタイムで情報共有をすることができます。
体温計・血圧計
バイタルチェックに用いる体温計や血圧計もICT化すると便利なツールといえます。
Wi-FiやBluetoothに対応した計測機器を使えば、計測結果が自動で介護ソフトや記録アプリに連携されるため、手入力の手間や記録ミスを減らすことができます。
デイサービスでICT化するメリットは?
デイサービスでICT化が実現できた場合、次のようなメリットがあります。
事務作業を効率化できる
デイサービスでICT化が実現できると、記録や帳票類の作成、請求などの事務作業の時間を大幅に削減することができます。
事務作業にかけていた時間を短縮することで、職員がより多くの時間を利用者様へのケアに充てられるようになります。
また、情報共有もスムーズになるため、職員間での連携ミスや引き継ぎ漏れなどが減り、サービスの質の向上につながります。
職員の育成や研修時間を増やせる
デイサービスにおけるICT化で日々の業務負担が軽減できることにより、職員の育成や研修時間を確保することが可能になります。
新人職員の育成に加え、ベテラン職員向けのスキルアップ研修などにも取り組みやすくなり、結果として事業所全体のサービスの質の向上につながります。
残業を減らせる
請求時期に残業が発生している場合は、ICT化を進めることで請求事務を効率化させることにより、残業時間を減らすことが可能です。
残業が減ることで職員にとって働きやすい職場環境をつくることにもつながります。
デイサービスでICT化するデメリットは?
デイサービスのICT化にはメリットがある一方で、デメリットも存在します。
導入コストが必要
ICT化を進めるためには、介護ソフトや勤怠管理システム、モバイル端末などを導入するので、どうしてもコストが発生してしまいます。
ICTのツール・システムを導入する際は、トータルコストがメリットに見合うのかを検討しましょう。
ITが不慣れな職員からの不満
ICT化により、IT機器の操作に不慣れな職員から不満の声が上がる可能性があります。
IT機器を導入しても、職員が使いこなせなければ「ICT化」したとはいえません。
職員への操作研修などを実施して苦手な方へのフォローアップを行い、ICT化を実現しましょう。
デイサービスでICTを導入する方法
ここでは、ICT導入を成功させるための方法をステップごとに解説します。
ステップ①:問題・課題の洗い出し
まずは、業務の問題や課題を洗い出しましょう。
「何に時間がかかっているのか」「どのような業務が負担になっているのか」「どのようなミスが多いのか」「これまでどんな事故やヒヤリハットがあったか」など、課題を具体的にすることで、ICT導入の目的が定まります。
現場の職員からのヒアリングはもちろん、日々の業務フローを分析することも問題や課題の抽出に役立ちます。
ステップ➁:解決策とビジョン設定
次に、洗い出した問題や課題に対して、ICTを活用してどのように解決していくのか具体的な計画を立てましょう。
ICT化をすることで具体的に何が解決できて、どのような効果が得られるかというビジョンを描くことが大切です。
ビジョンは職員に共有し、共通認識を持っておきましょう。
ステップ③:機器選定と導入
計画に基づいて、実際に導入するICT化のためのツールやソフトを選定します。
業務内容や予算などを考慮した上で、最適なものを選びましょう。
導入にあたっては、ベンダーの選定や契約、機器の設置や初期設定などが必要なので、導入までにかかる時間も把握しておくことをおすすめします。
ステップ④:運用ルールを整備し、見直しを続ける
最後に、実際に日々の業務でどのようにICTを活用していくのか運用ルールを構築しましょう。
誰が、いつ、どのように操作するのかを明確にし、業務フローやマニュアルに落とし込むことで、職員の入れ替えが発生した際もスムーズに引継ぎを行うことができます。
また、ICTを活用するためには、運用ルールを定期的に見直し、運用ルールを更新することが必要になります。
デイサービスでICT導入時に使える『IT導入補助金』とは?
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等がITツール(ソフトウェア・サービス等)を導入する経費の一部を補助する制度です。
対象の補助金類型により異なりますが、導入費用の一部が補助されますので、対象になる場合はぜひ活用しましょう。
詳しくはこちらをご確認ください。
【導入事例】カイポケでICT化を実現した方の声
ここでは、介護ソフト『カイポケ』の導入でICT化を実現された方の事例をご紹介します。
事例①:年間約100万のコスト削減、月15時間の削減
こちらは、介護ソフト『カイポケ』の導入により、「コスト削減」と「労働時間の短縮」を実現された事業所の事例です。
現在、デイサービス7施設を運営していますが、カイポケの導入によって、月間で9万円、年間にすると約100万円のコスト削減ができています。
特に請求だけでなく、記録業務も簡単にできて転記の作業もなくなったので、業務負担の軽減や効率化が達成できていますし、生産性向上も実現できていると思います。
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時間の削減効果も大きく、記録には1日1時間かかっていたのが15分程度に短縮できました。月にすると15時間ほどの削減ができています。 そのほかタブレットで入浴した、機能訓練した、しないなど提供したサービスがカイポケに即時連携され、1日の実績もすぐに反映されるのも良いですね。それらによって、確認作業も容易になりました。
請求についてもタブレットから実績反映できるようになったため、3日かかっていたものが実質1~2時間で済んでいます。 そのため、捻出した時間を利用者様と向き合う時間や他の業務にあてられるようになりました。
事例②:残業時間が月30時間減!
こちらは、タブレットでカイポケを活用し、請求時間・残業時間を大幅に削減された事業所の事例です。
デイサービスの事務作業は紙から紙への業務が多いことが原因で、転記業務がやたらと多く、利用者さんの出欠や入浴などのサービス内容について同じことを記録書や連絡帳などに手書きで何度も書いていました。人が行う作業ですから、記録自体が間違っていたり、抜け漏れがあることもあります。そこを確認して修正する作業も大変です。請求業務では手書き記録を確認しながら、1人1人の利用者さんの提供票に「実績の1立て」を行っていました。毎月1日〜9日までの請求期間は、2人がかりで終業後の18時〜21時まで1日3時間は残業が必要で、5日間はかかっていました。2人分の残業時間を合計すると毎月30時間は請求業務のために残業していました。
それがカイポケを試してみたら、タブレットで利用者さんの出欠を登録するだけでサービス提供実績に連動して自動で1立てが登録されているし、連絡帳もすぐに出せるから驚きました。転記作業にかかっていた時間が無くなって、請求業務に必要な時間が格段に短くなりました。今では残業せずに日中の業務時間内で終わりますし、既に記録と連動して入力されている実績を確認するだけですぐ請求データの作成ができるので、画面上の操作自体凄く少なく済んでいると思います。請求データの作成は、2人がかりではなく1人で対応できるようになり、1日1時間、2日間の合計2時間ほどで終わるようになりました。
まとめ
いかかでしたか?ここまで、デイサービスにおけるICT化のためのツール・システムや、ICT化のメリット・デメリット、ICT導入の方法やICT化の事例をご紹介してきました。
ICT化により事業所の業務を大幅に効率化することができますが、導入するためのコストと導入に関わる職員の負担労が発生します。
導入したIT機器を無駄にしないためにも事業所に合った最適なICTツール・システムを導入し、活用しましょう。
介護ソフト『カイポケ』はPCやタブレットで使え、記録や請求業務を大幅に効率化できるICTツールなので、ぜひ、導入をご検討ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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