デイサービス(通所介護)のシフトを効率的に作成するコツは?人員基準や作成の流れを解説

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デイサービスを運営・管理する方の中には「デイサービスのシフト作成はなぜ面倒なのか?」「シフト作成で気を付けるべき点は?」「シフトを効率的に作成するコツは?」など疑問に思われてる方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、デイサービスのシフト表を作成するのが難しい理由やデイサービスの人員基準、シフト表を効率的に作成するためのコツなどを解説しています。
ぜひ最後までお読みください。

目次

デイサービスのシフト作成が難しい理由は?

デイサービスでは次のような理由によりシフト作成が難しくなります。

人員基準を満たす必要がある

デイサービスでは、厚生労働省が定める人員配置基準に従って職員を配置する必要があるため、シフト作成が難しくなります。
人員基準では事業所の利用者数によって、配置する介護職員の人数が変わるので、シフト作成時には、調整が必要になります。

スタッフの能力に合わせたシフトを考える必要がある

職員によって対応できる業務範囲やスキル、経験に差があることもシフト作成を難しくしている理由のひとつです。
職員の経験・スキル、利用者様との相性、資格の有無などを考慮した上でシフトを調整するので、シフト作成担当者は人数をそろえるだけではなく、職員の特性を理解しつつ、誰をいつ配置するべきか判断する能力が求められます。

人手が必要になる時間帯がある

デイサービスでは、利用者様の送迎・食事・入浴介助など、「一時的に人手が集中して必要になる時間帯」があります。
このような忙しい時間帯に必要な人数を確保できなければ、サービスの質が低下したり、職員の負担が偏ったりするリスクがあります。
そのため、忙しい時間帯だけでも働ける短時間労働の人材を採用することが多く、シフトの調整に苦労する場合もあります。

デイサービスのシフト作成前に知っておきたい「人員基準」

デイサービスの人員基準は、通所介護事業所を運営する際に確保しなければならない職種や人数が定められている省令です。
デイサービスの人員基準では、次の職種と人数の配置が定められています。

職種 配置人数
管理者 1人
生活相談員 1人以上
看護職員 1人以上
介護職員
  • 利用者の数が15人までは『1人以上』
  • 利用者の数が15人を超す場合は『1人に利用者の数が15人を超えた人数を5で割った数を加えた数以上』
機能訓練指導員 1人以上

上記の人員基準を把握したうえでシフトを作成する必要があります。

デイサービスのシフト作成方法

シフト作成の流れ

デイサービスのシフト作成の流れは次の4ステップです。

ステップ1:利用者数・利用日の把握

まず、各利用者様のサービス内容と週間サービス計画表からスケジュールを確認します。
また、「この日は通院予定がある」「検査入院の予定がある」など、利用者様からのスケジュール変更の希望がないかも確認しておきましょう。
利用者数に応じた職員配置を考えるうえで参考にします。

ステップ2:職員の勤務・休暇の希望を確認する

次に、職員の勤務日や休暇の希望などを確認します。
希望のシフトを確認し、これでスケジュールを調整する準備が完了します。
この後、シフトの調整を行うことになるので、余裕のある提出期限を設定しましょう。

ステップ3:シフト案を作成する

利用者様の人数やニーズ、職員のスキルや経験、職種ごとの人員基準を踏まえながら、バランスの良いシフト案を作成します。

ステップ4:職員に共有・調整する

作成したシフト案は、早めに職員へ共有し、問題点や調整が必要な箇所がないかを確認します。
無理なスケジュールや希望との認識ズレがあれば、個別に調整を行い、シフト表が完成となります。

シフトを作成するためのツール

シフトを作成するためには次のようなツールを活用できます。

いずれのツールを活用した場合も、基本的な作成の流れは同じです。

デイサービスのシフトを効率的に作成するコツとは?

希望シフト・勤務制限の情報を事前に整理する

それぞれの職員によって、勤務日・勤務時間や休暇などの希望が異なります。
これらの情報を事前に一覧化し、簡単に確認できる状態にしておくことで、職員の割り当てや急なシフト変更へのスムーズな対応が可能になります。
また、紙で希望を回収してからExcelやシフト作成ソフトに入力するのは手間がかかるため、最初から職員にExcelやソフトへ直接入力してもらう運用にすると、作業効率が大幅に向上します。

時間帯ごとに必要となる人手を明確にする

デイサービスでは、送迎・食事・入浴介助など、人手が多く必要な時間帯があります。
1日の中で「どの時間帯に、どの業務をできる人(誰)を何人配置すべきか」をあらかじめ明確にしておくことで、シフト作成がしやすくなり、業務負担の偏りも防げます。

専用ソフトやアプリを導入する

シフト作成ソフトやアプリを導入することで、シフトの作成・管理業務を格段に効率化することが可能です。
紙やExcelだけでシフト作成・管理を行う場合、膨大な作業時間が掛かってしまい、人為的ミスも増えてしまいます。
専用のシフト作成ソフトやアプリを導入すれば、職員毎の勤務希望や資格などの設定が可能になり、大幅な時短とミスの防止につながります。
また、シフトの作成・管理だけでなく、勤怠管理や給与計算、記録や請求の機能までついている介護ソフトを導入することで、事業所全体の事務の負担も軽減できるのでおすすめです。

まとめ

ここまでデイサービスのシフト表を作成するのが難しい理由やデイサービスの人員基準、シフト表を効率的に作成するためのコツなどを解説しました。
デイサービスでは人員基準や利用者様の人数・ニーズなどを配慮しつつシフトを作成する必要があり手間がかかります。
より効率的に事業所運営をしたい方は、請求・記録だけでなく勤務管理もできる介護ソフト『カイポケ』 をご検討ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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