デイサービス(通所介護)の離職率の平均はどのくらい?職員定着のための方法もご紹介

デイサービス(通所介護)で質の良いサービスを提供するためには、職員の定着が重要だと考えている方も多いことでしょう。

そのような中で、「自分が運営する事業所の離職率はどのくらいなんだろう?」や「離職率を下げるためにはどうすればいいの?」といった疑問を感じている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、デイサービスの経営者・管理者の皆様に向けて、離職率の計算方法や、離職率を下げて定着率を上げるための方法について解説します。

目次

デイサービス(通所介護)の離職率の平均は?

介護労働安定センターの「令和5年度介護労働実態調査結果」によると、(主とする介護サービスが)通所介護の離職率は『13.4%』、通所介護の介護職員の平均勤続年数は『6.0年』となっています。

離職率の計算方法

離職率は、以下のような計算式で算出することができます。

離職率=1年間の離職者数÷(調査時点の在籍者数-採用者数+離職者数)×100

平均勤続年数の計算方法

平均勤続年数は、以下のような計算式で算出することができます。

平均勤続年数=常勤職員の勤続年数の合計÷常勤職員の総人数

デイサービス(通所介護)の従業員が離職する理由とは?

デイサービス(通所介護)の従業員は、どのような理由で離職や転職を考えるのでしょうか。

介護労働安定センターの「令和5年度介護労働実態調査結果」によると、通所介護の「前職をやめた理由」は以下のようになっています。(その他・無回答は除外)

アンケート項目 回答の%
職場の人間関係に問題があったため 35.4%
法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため 26.9%
他に良い仕事・職場があったため 19.2%
収入が少なかったため 15.9%
自分の将来の見込みが立たなかったため 11.8%
結婚・妊娠・出産・育児のため 10.9%
人員整理・推奨勧告・法人解散・事業不振等のため 6.2%
家族の介護・看護のため 4.7%
新しい資格を取ったから 3.8%
病気・高齢のため 3.8%
家族の転職・転勤、又は事業所の移転のため 3.8%
自分に向かない仕事だったため 3.5%
定年・雇用契約の満了のため 3.2%

デイサービス(通所介護)で離職を減らして定着率を上げるための対策とは?

デイサービス(通所介護)で離職を減らし、定着率をあげるためには、職場への不満や不安を少なくしていくことが大切です。

そのために、先ほどご紹介した離職する理由と合わせて、労働条件等の悩み、不安、不満等も把握する必要があります。

労働条件等の悩み、不安、不満等

介護労働安定センターの「令和5年度介護労働実態調査結果」によると、通所介護の「労働条件等の悩み、不安、不満等」は以下のようになっています。

アンケート項目 回答の%
人手が足りない 52.7%
仕事内容のわりに賃金が低い 37.1%
身体的負担が大きい(腰痛や体力に不安がある) 30.0%
健康面(新型コロナウイルス等の感染症、怪我)の不安がある 19.8%
有給休暇が取りにくい 19.5%

離職率を下げ、定着率を上げるための取り組み例

離職理由と労働条件の不満等を考慮すると、離職率を下げるために、以下のような方法が有用だと思われます。

まとめ

ここまでデイサービスの離職率の計算方法や、職員が離職を考えるきっかけ、人材定着の取り組みについて説明してきました。

「離職率が高い」と感じている場合は、職員が辞める理由と近隣の介護事業所の求人情報などを調査し、労働条件や給与水準の改善、働きやすい職場環境の構築を検討しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

© SMS Co., Ltd.