デイサービス(通所介護)の介護保険請求の流れ
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デイサービス(通所介護)の開業を考えている皆様の中には、「介護保険請求業務って具体的にどんなことをするの?」や「介護報酬の請求の仕組みを知りたい」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、デイサービス(通所介護)の介護保険請求業務のスケジュールや、国保連や利用者様へ請求する業務の流れなどについてご紹介していきます。また、無料でダウンロードできるマニュアルもご用意していますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
- 介護保険請求(レセプト)業務とは
- デイサービス(通所介護)の介護報酬の構造
- デイサービス(通所介護)で介護報酬を請求するために必要な書類
- デイサービス(通所介護)の介護報酬請求業務の流れ・スケジュール
- まとめ
介護保険請求(レセプト)業務とは
介護保険請求(レセプト)業務とは、提供した介護サービスの対価である介護給付費を国民健康保険団体連合会(以下、国保連)に請求する業務を指します。
介護保険請求業務では、サービス提供月の翌月の10日までに、サービス提供の実績から介護給付費請求書や介護給付費明細書を作成し、国保連へ伝送します。
介護報酬請求の仕組み
介護報酬とは、事業者が利用者様に介護サービスを提供した場合に、その対価として支払われる報酬のことを言います。
通所介護(デイサービス)事業所は、介護報酬のうち1~3割の金額を利用者負担金として利用者様へ請求し、残りの7〜9割を介護給付費として国保連へ請求します。国保連は、保険者(市町村)から委託を受け、介護給付費等の審査や支払い等の業務を行っています。
デイサービス(通所介護)の介護報酬の構造
通所介護事業所が受け取る介護報酬の構造は、
- 基本報酬
- 加算・減算
に分類することができます。
基本報酬に各種加算・減算の項目を加減した介護報酬の総額を算定し、負担割合に応じて利用者様と国保連に対して請求を行うことになります。
デイサービス(通所介護)の基本報酬の考え方
通所介護事業所の基本報酬は、「提供時間」と「要介護度」、「事業所の規模」によって金額(単位数)が変わります。
例えば、「提供時間が4時間以上5時間未満」「要介護度1」「通常規模型」の場合は386単位、「提供時間が4時間以上5時間未満」「要介護度4」「通常規模型」の場合は557単位となります。
このように、同じ提供時間数でも要介護度が高くなるほど単位数が多くなります。
また、事業所の規模は、通常規模、大規模Ⅰ、大規模Ⅱで基本報酬が設定され、規模が大きくなるほど低い単位数が設定されています。
デイサービス(通所介護)で介護報酬を請求するために必要な書類
通所介護事業所が介護報酬を国保連と利用者様へ請求するために必要な書類は、以下の3つです。
【介護給付費の請求に必要な書類】
- 介護給付費請求書
- 介護給付費明細書
- 利用料請求書
介護給付費請求書・介護給付費明細書の書き方
国保連へ提出する介護給付費請求書と介護給付費明細書の書き方については、以下の記事で詳しく説明しておりますので、ご覧ください。
リンク:
介護給付費請求書(様式第一)の書き方・記載例と様式の無料ダウンロード
リンク:
介護給付費明細書(第二様式)の記載例とエクセルの無料ダウンロード
デイサービス(通所介護)の介護報酬請求業務の流れ・スケジュール
通所介護事業所がサービスの提供をしてから、介護給付費が国保連より振り込まれるまでの流れは以下の図のようになっており、約2カ月の期間がかかります。
特に開業時はサービス提供をしてから2カ月間は収入の大部分が入金されないため、その期間の運転資金を確保しなければなりません。
国保連へ介護給付費を請求する方法
ここからは、通所介護事業所がサービス提供後に国保連へ介護給付費を請求する方法を順を追ってご紹介していきます。
①通所介護サービスの実績を確定・報告する
居宅介護支援事業所のケアマネジャーからサービス提供の前に送付されてきたサービス提供票に、1カ月分のサービス提供後の実績を入力し、ケアマネジャーに返送します。
②介護給付費請求書・明細書を作成する
国保連へ送る請求データとして、介護給付費請求書・介護給付費明細書を作成します。この時に、介護給付費明細書の記載内容に誤りがあると、返戻になり、介護給付費の支払いが遅れるため注意しましょう。
③請求データを国保連へ伝送する
請求データが完成したら、サービス提供月の翌月10日までに、インターネット伝送、もしくは磁気媒体(CD-R等)の送付により電子請求を行うことになります。その中でも、伝送業務の手間・時間を削減するために、インターネット伝送が主流となっています。 国保連へのインターネット伝送は、国保中央会が提供している国保連請求ソフト(伝送通信ソフト)だけでなく、民間の介護ソフトでも行うことができます。
利用者様へ利用者負担金を請求する方法
ここからは、通所介護事業所がサービス提供後に利用者様へ利用者負担金を請求する方法を順を追ってご紹介していきます。
①利用者請求書を作成する
利用者請求書には、利用者負担金の内訳、その他費用などを記載します。エクセルなどで入力して作成することもできますが、介護請求ソフトを使用することで簡単に作成することができます。
②集金を行う
利用者請求書が作成できたら、利用者様から集金を行います。現金で集金をする場合もありますが、現金集金の負担軽減や入金確認を効率化するために、口座振替サービスを利用する事業所が多いです。
介護保険請求業務を効率化するソフトならカイポケがおすすめ
通所介護に対応している介護ソフトの『カイポケ』は、記録から請求まで一気通貫で行うことができるソフトです。現場の職員がタブレットで入力した記録が実績にそのまま反映され、実績確定や請求書の作成をワンクリックで行うことができ、請求業務にかかる時間と手間を削減することが可能になります。
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まとめ
ここまで、デイサービス(通所介護)の介護保険請求業務のスケジュールや、国保連や利用者様へ請求する際の業務の流れなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたか。
国保連への請求業務は毎月10日までに終わらせなければならない上に、介護給付費明細書の記載内容に誤りがあると、返戻になり、介護給付費の支払いが遅れます。まだ介護ソフトを導入していない方は、請求業務をミスなく効率よく行うためにも、介護ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。