デイサービス(通所介護)を開業したら儲かる?売上や利益率アップの方法とは
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高齢者に日帰りで通ってもらう介護サービスを提供するデイサービス(通所介護)。開業を検討されている方の中には、「デイサービスを開業したら儲かるの?」ということが気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、デイサービスの市場動向やニーズ、収益性から「デイサービスを開業したら儲かるのかどうか」についてご紹介しています。
目次
- デイサービス(通所介護)の市場の動向
- デイサービスは儲かる?平均収支差率の推移
- デイサービス(通所介護)を開業するための条件
- デイサービス(通所介護)を開業・立ち上げるための手順・流れ
- デイサービス(通所介護)の経営で失敗しやすいポイント
- デイサービス(通所介護)を成功させるためのポイント
- デイサービス(通所介護)の開業にお困りならカイポケ開業支援!
- まとめ
デイサービス(通所介護)の市場の動向
通所介護(デイサービス)の市場・ニーズがどのように変化しているのかをご紹介します。
通所介護と地域密着型通所介護の受給者数(利用者数)と事業所数は、2017年ごろから横ばいで推移しています。
このように全国的には市場規模が成長しているわけではありませんが、今後、高齢化が進むことによって「デイサービスが不足する地域」や過疎化が進み「デイサービスが過多になる地域」が出てきますので、開業するには市場調査が重要となるでしょう。
デイサービスは儲かる?平均収支差率の推移
続いて「デイサービスは儲かるのか」を判断するために、厚生労働省の実施している介護事業経営実態調査から、収支差率(利益率)の推移をみてみましょう。
通所介護と地域密着型通所介護の平均収支差率は、どちらも黒字となっていますが、同調査の収支差率の分布をみると赤字となっている事業所が一定の割合であるため、「運営の仕方によっては儲けることができる事業」だと言えるでしょう。
デイサービス(通所介護)を開業するための条件
デイサービスの経営者になるために必要な資格は定められていません。
ただし、デイサービスを開設し、運営するには、法人・事業所として下記の4つの条件を満たす必要があります。
- 法人格を有していること
- 人員基準を満たしていること
- 設備基準を満たしていること
- 運営基準を満たしていること
デイサービスを開設するための条件について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
デイサービス(通所介護)を開業・立ち上げるための手順・流れ
デイサービス(通所介護)の開設は、一般的に下記のような流れで進めることになります。
- 法人設立
- 事業計画書の作成
- 開業資金の調達
- 物件探し・契約
- 従業員を採用
- 物件のリフォーム
- 備品等の調達
- 指定申請
- 請求ソフトの手配
- 利用者様の獲得
デイサービスを開設する手順や流れについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
デイサービス(通所介護)の経営で失敗しやすいポイント
ここでは、デイサービスの経営で失敗しやすいポイントを2つご紹介します。
ポイント①人材を確保できない
デイサービスの経営で失敗しやすいポイントとして、人材を確保できないことが挙げられます。
現在、介護業界全体として介護従事者の人数が不足していることから、人材獲得の競争が激化しています。デイサービスでは、事業所を運営するために最低限必要な職種・人数が決められています。この人員基準を満たしていないと、人員基準減算として介護報酬が3割減算となるケースや、算定する予定の加算を算定できないケースがあり、経営状況が悪化してしまいます。
また、人材を確保するために採用コストをかけすぎたことから、経営状況が悪化してしまったというケースもあります。
ポイント②利用者を確保できない
デイサービスの経営で失敗しやすいポイントとして、利用者を確保できないことも挙げられます。
デイサービスは、事業所数が多く、近隣に競合となる事業所が存在するケースが多いです。そのため、事業所を立ち上げたとしても、他のデイサービスとの明確な違いを打ち出せず、利用者を獲得できないケースも多いようです。
利用者の獲得が進まず、予定していた収入が得られないと経営が悪化してしまいます。
デイサービス(通所介護)を成功させるためのポイント
2つの失敗しやすいポイントを踏まえ、デイサービスの経営を成功させるにはどのような点に気を付けると良いのでしょうか。ここでは、成功させるためのポイントをみていきます。
ポイント①採用力の強化
デイサービスの経営を成功させるためのポイントとして、人材獲得のための「採用力強化」が挙げられます。採用力を強化するためには、求職者が「応募したい」と思えるような条件を提示することがポイントになります。給与、仕事内容、応募条件(資格)、勤務時間・休日などは、応募者が必ず目を通す情報なので、「他の介護の求人情報と比較して条件が劣っていないか」、「選んでもらえる条件となっているか」などをチェックして、採用力を強化しましょう。
ポイント②人材育成への注力
デイサービスの経営を成功させるためのポイントとして、人材定着・人材獲得のための「人材育成への注力」も挙げられます。
個々の職員の成長を促進することで、仕事への意欲やモチベーションが高まり、人材定着に繋がっています。また、人材育成の環境が整っていることで、未経験者や経験が浅い人材からも選ばれやすい事業所となり、人材獲得につながるでしょう。
ポイント③他のデイサービスとの差別化
デイサービスの経営を成功させるためのポイントとして、利用者獲得のための「他のデイサービスとの差別化」も挙げられます。
利用者やその家族が、皆さんの事業所を選ぶ理由はなんでしょうか。近隣に競合となるデイサービスがある中で、皆さんの事業所を選んでもらうためには、他のデイサービスとは違う「強み」や「特徴」を作り出し、それをアピールすることが必要になります。
ポイント④稼働率など経営指標の見える化
デイサービスの経営を成功させるためのポイントとして、「稼働率など経営指標の見える化」も挙げられます。
適正な経営判断を下すために、経営指標の目標と実績を常に目に見える形にしておくことが大切です。デイサービスの経営に関わるKGI(重要目標達成指標)やKPI(重要業績評価指標)を設定し、進捗状況を管理し、必要に応じて速やかに改善を行う体制を整えましょう。
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まとめ
ここまでデイサービスの市場動向やニーズ、収益性から「デイサービスを開業したら儲かるのかどうか」についてご紹介してきましたが、いかがでしたしょうか。
高齢化が進む日本では、介護事業は将来性のある市場であり、デイサービスの平均的な収支差率(利益率)はプラスであることから「儲かる可能性が十分にある事業」だと言えます。もし皆様がデイサービスの開業を目指しているのでしたら、ぜひ事業計画書を作成し、「利益がどれくらい出そうなのか?」、「儲かるのか?」を具体的に計算してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。